
小生は、なかなか連休が作れなくって泊まりのツーリングは敷居が高い。しかしこの9月には土曜を休めば4日間の休みがとれる。ずいぶん前の梅雨の頃から企んでいて、やっと実現した。
さて、どこに行こう。つらつらと思いを巡らし、たどり着いたのは「能登半島」だった。彼の地は30年ほど前にかみさんとバイク2台で巡ったなり。日帰りでは堪能できない遠い能登だから、いい思いつきと決定。3泊4日あれば、見たいところにも行けるでしょう。

ロングツーリングとなれば、気になるのが天気予報。この時期は秋雨前線が日本列島に鎮座する時期だから、雨に降られるのは致し方ないが、出発の朝からレインウエアと長靴、ゴム手袋姿はいただけない。めずらしくかみさんが出発を見送ってくれて、雨で気分がた落ちの記念写真。ちょうど1年前に東北1周をしていたが、やはり雨には祟られた。日帰りツーリングだったら、雨ならいさぎよく中止。しかし、休みを取ってまでのロングツーリングだから、天気予報にかまってはいられない。


今日は輪島に近い門前にあるホテルまでの予定。朝7時に自宅を出発。高速を乗り継いで東海北陸自動車道をひた走る。キャブ車のため、ひるがの高原あたりの高所では混合比が合わなくって、アクセルにスピードがついてこなくなる。GLには巡航用の5速があるのだが、登りでは4速に落とさなくては辛い。これは同じくRZにもあてはまり、車の流れについて行くのに一杯一杯だ。


五箇山 岩瀬家
東海北陸自動車道を白川郷ICでおりて下道を走り始める。寄り道として五箇山に立ち寄ってみた。このおっきな合掌作りはこの地域最大でなんと5階建て、300年ほど前からここにどっしりと建っている。江戸時代は鉄砲の火薬などを加賀藩に上納する役に関わっていたようで、南の天領である白川郷に負けじと加賀藩の威光を示したものともいわれるそうだ。家族36人が住んでいたそうだが、それも頷けるほど立派な建物だ。

五箇山 菅沼地区
この五箇山の2つの集落、そして岐阜の白川郷の集落、この3つがまとめて世界遺産に指定されている。R156沿いにある菅沼地区には9棟の合掌作りの家屋が残っているそうで、靜かでのどかな谷間にぽつりぽつりと点在している。観光客が溢れ商業のにおいがプンプンする岐阜の白川郷に比べれば、管沼地区は寂れた印象をもつがこれはこれで良いと思う。ただ、人が住んでいる気配もないので、厳しい自然環境の中で建物を生きた姿で継続していくのは大変だろう。

R156を庄川沿いに北上する。小牧ダム湖周囲は断崖の山の斜面を覆道(シェッド)が延々と続いている。糸魚川から南下する北国街道を思い浮かべながら、日本海に注ぐ大きな川はこのような渓谷を作り出して道路は覆道ばかりのような気がした。
やっと広いところに出てくるとそこは小牧ダム。船でしか行けない秘境の大牧温泉はここから出発。一度行ってみたいお宿だけど、もう随分先まで予約が一杯とのこと。


砺波市庄川 湯谷温泉
小牧ダムの下にぽつんとある1軒宿の湯谷温泉。かねてから来てみたかった温泉で、やっと念願かなうことに。さびた雰囲気が小生の温泉心をくすぐる建物は大正時代から。もう宿泊はやめてしまったのだろう、昔ながらの湯治湯そのままの旅館が残っている。


宿の玄関をがらりと開けると目の前には書き置きが。ひとり500円、無人野菜販売みたいで面白い。1000円札を出した人はおつりも持って行けとまで案内があった。入浴1回と書きそうな所を、「一浴」と記してあるのがしゃれている。

電気もついていない旅館部の廊下を抜けると屋外の廊下となる。その先に水辺ぎりぎりの高さにコンクリートの浴室があった。ダムの放水が多いと浴槽が浸かって使用できなくなるとのこと。小牧ダムは雨上がりもあってがっつり放水していた。


脱衣場もカーテンだけのシンプルなもの。扉を開けて浴室にはいるとすぐに階段があってその先はブルーが鮮やかなお湯が蕩々とながれている浴槽だ。ひとりふたりが体を洗うくらいのスペースがあるけど、そこまで満々のお湯が押し寄せて、床面すべてが浴槽のようだ。
お湯の温度は小生にはちょいぬるめ、わずかに硫黄の香りがしている。消防隊の消火ホースくらいの太さの湯口からは太い柱となった源泉が吹き出して、これはくみ上げでもない正真正銘の自噴泉と聞いて感動だ。
温泉通には全国的にも有名なこのお湯に入れて満足、非常に気に入ってこれからもチャンスがあったら立ち寄りたい温泉。

湯谷温泉を出て北に走れば、富山の平野にでてくる。砺波ICから金沢森本ICまで高速、その後はR8と「のと里山道路」で海沿いを北上する。



千里浜なぎさドライブウエイ
のと里山道路 今浜ICを下りれば全国的にも有名な千里浜なぎさドライブウエイが始まる。約8kmにわたってしっかり締まった砂浜の海岸線を走るのは滅多に出来無い体験だ。日本では唯一、世界的にも道路として解放されているところは希のようだ。
波打ち際に車を停めて、投げ釣りをしている人たちもいた。見てたら15cmほどのいいキスが連なって上がってきて、これは足場も良いし近くにはトイレもあるし、家族で釣りにくるのもいいだろう。


宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋
「UFOで町おこし」という滑稽な?目的で羽咋市がつくった博物館。UFOの展示もあるけど、小生が引かれるのはNASAから提供された実物の宇宙船がいくつか展示してるコーナーだ。


マーキュリー宇宙船
アメリカ最初の有人宇宙船。レプリカを見るのは初めてで、レベルのプラモデルキットを製作途中なので資料に細部を写真に残した。金属製のスイッチがこれでもかというくらい並んでいて、パイロットは操縦するのは大変だったろう。当時のデラックスなアメ車を思い起こすようで面白い。

ヴォストーク帰還用宇宙カプセル
これまたはじめた見たロシアのヴォストーク、パイロットが乗る部分は球体をしていてここだけが、ロケットと分離して地上に降りてくる。実際に大気圏突入をした機材なので、表面は赤茶色に焼けただれていた。船内はクッションで被われており、基板むき出しのマーキュリーとは対照的だ。スイッチは数が少なくジョイスティックレバーも1本だけ。この2つの宇宙船は同時期のものだが、ヴォストークの方が洗練されているように思える。

アポロ司令船
この司令船はレプリカのようだが、部分的にはホンモノのパーツが使われているようだ。とりわけ、このハッチのごちゃごちゃした作りには感心させられる。ほとんどのパーツはワンメイクだろうから、さぞかし高価なものになっていただろう。
世界一長いベンチ
夕日がキレイで「桜貝」が見つかる増穂浦海岸の全長460メートルのベンチ。どうやらギネス狙いで作られたモノのようで、行って初めて分かる「がっかり系」としては面白い。


国道から離れて海沿いのr49をゆっくりと走る。このあたりは集落も途絶えて静かな景色が広がる。道は細く延びて、海を見れば遠くにフェリーが航行する姿も。

ヤセの断崖
松本清張の「ゼロの焦点」で登場する断崖絶壁がヤセの断崖。海面から50m以上の断崖で上から覗くと「怖くて身がやせる思い」がすることから、このような名前になったとか。2007年の地震で先端部分が崩落してその迫力がそがれてしまったよう。その昔は歩道の柵もアバウトで乗り越えることも容易、その分自殺者が耐えなかったとか。
小生は高所は大嫌いなので、端っこから海を見ようなんて思いはまったく起きなかった。

義経の舟隠し
やせの断崖から歩いてほど無いところには、深くて長い入り江が出来ている。兄・源瀬朝の厳しい追手から逃れる義経と弁慶らが、奥州へ下る途中、荒波を避けるため48隻の舟を隠したと伝えられている入り江の岩場。48隻なんてリアルっぽいお話だ。それにしても、日本のいたるところに義経の伝承が残っている。語り物としてよほど義経は人気があったに違いない。




門前町黒島
輪島市門前町黒島は北前船の船主や船頭が暮らした町として江戸時代には幕府直轄の天領となっていた。現在は国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。能登を走ればよく分かるのだが、古い町並みはとにかく黒い瓦屋根に板壁の黒い家屋ばかりだ。とりわけこの地区は保存されているだけあって、能登の集落の典型を見る思いだ。朱や群青などの色彩のないモノクロームな町並み、どんよりした天候のもとでは益々日本海の世界を強く印象づけさせる。




輪島市門前町
自宅を出て10時間、350km先の宿泊地である輪島市門前に到着。このあたりでは数少ない温泉の宿でまずは荷を下ろしてゆっくりとお風呂につかる。風呂上がりは早速の夕飯でひとり生ビールと地元の食材を美味しく頂く。特に赤むつの焼き魚が絶品、しっとりとよくあぶらののった身が地酒の熱燗にぴったしだった。
明日は能登のさきっちょをくるっと回って輪島に入る予定。天気予報は朝から雨、露天のGLばあさんにはカバーを掛けておいた。
能登一周 2 に続く

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