小生の備忘録

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GL1200サイドカー 11 能登一周 4 親不知 黒部ダム 関電トロリーバス


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能登一周最終日

さて今日は名古屋まで帰らなきゃ、親不知と黒部ダムをじっくりとみてこようと計画。

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宇奈月温泉駅

 例によって朝食は一番をお願いして、7時半に出発。宇奈月の駅にはもうすでにトロッコ電車に乗る人たちが集まっていた。駅前の黒部川電気記念館に寄りたかったが、先を急ぐために諦めた。関西電力が運営する黒部ダム周辺を紹介する施設で、なかなか見応えがあって立ち寄る甲斐あり。

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親不知 

 国道8号線にのっかって東へ海沿いを進むと右側から山が迫ってきて、やがて平らな所は無くなって海に落ち込む山肌を縫うようにトンネルが始まった。天険トンネルを出たらすぐ左にホテルと駐車場が有り、その先が旧国道の残っている親不知に到着。親不知は古代から交通の難所だ。

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親不知コミュニティロードと展望台

 旧国道は天険トンネルができるまで現役の主要道路だった。いまはコミュニティーロードと名を変えて遊歩道になっている。それにしても車幅は狭い、トラックなどはすれ違えたんだろうか?

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 展望台ではこの険しい親不知に道を切り開いてきた歴史が案内されていた。かなりリアルなジオラマも作られていて面白い。道が出来るまでは海岸線の砂浜が唯一の交通路だった。

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親不知4世代道路 

展望台からは遠くに北陸自動車道(第四世代)とシェッドで覆われた国道8号線(第三世代)そして海岸(第一世代)が一望できる。


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第一世代 (糸魚川観光ガイドより)

 親不知は古くから北陸道最大の難所として知られてきた。波間を見計らって狭い砂浜を駆け抜け、大波が来ると洞窟などに逃げ込んだが、途中で波に飲まれる者も少なくなかったといわれる。 断崖と波が険しいため、親は子を、子は親を省みることができない程に険しい道であることから、親不知といわれるようになった。とくに危険が高かったのは「長走り」といわれた区間の500mほどだったそうな。

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第二世代 (不知旧道)
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昭和10年の親不知国道

 初めての人道は明治15年5月に着工し、翌16年12月に親不知国道として開通した。当時は機械など無かった時代だから、すべて人力で山を削り道路を作り上げた。実延長約1km、この開通によって人々の往来は激しくなり、それに伴って人力車は急増し、旅籠、飲食店、諸品の小売店なども増え、この地方一帯の村々に多大な利益をもたらすに至った。明治から昭和41年までの間、落石や崩落に合いながらも、地域の生命線として活躍した。

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第三世代 天険トンネル

 車社会に対応するために1966年(昭和41年)に延長734mの天険トンネルが完成し、旧国道は町道に降格しやがて観光の散策路として今に至る。路肩が狭く歩道も無いために、自転車や歩行者は旧国道を使いように指示されていた。

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天険コミュニティ広場 東遊歩道入り口

 国道横の駐車場からは遊歩道が出来ていて断崖の下まで行けるようになっている。400mと書いてあるけど、折角来たからには行ってみよう。

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波打ち際(第一世代道路)

 いやっあ、確かに400mなのかもしれないけど、落差がとんでもない。下り始めて止めとけばよかったんではないかと不安になる。途中にはなぞのトンネルや見事な滝もあって、飽きはさせなかったが。10分ほどで猫の額ほどの砂浜に到着。ここが道の無かった頃に、波を受けながら歩ききった街道だ。近年砂浜がどんどんと浸食されて干潮に関係なく海に洗われてしまったようだ。

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 帰りのことを思うとおちおち出来ない、再び急な階段を登り始める。見上げると気が遠くなるので、足下だけに集中してひたすら上がる。やがて気になったトンネルにやってくる。

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旧親不知トンネル (土木学会選推土木遺産)

 ぽっかりと口をあけたれんがのトンネル、そして沢の向こうにはシェッドとそれに続くトンネルが口を開いている。手前には案内書きがあって。。。
 このトンネルは、北陸道最大の難所天険親不知の断崖絶壁を貫通させ、整備された鉄道トンネルで、大正元(1912)年に竣工しました。鉄道網が整備されて以降、産業経済のみならず生活文化についても地域の近代化に貢献しました。しかし、昭和40年に複線化となり、貨物や旅客の輸送の役目を終え廃線となりました。建造から100年以上が経過しますが、断崖絶壁にあるレンガ積みのトンネルは、絶大な存在感があり、当時の土木工事の英知を語りかけてくれる貴重な土木遺産です。トンネルは約700mあり、フットライト等が設置され、通行できるように整備されました。また、「親不知コミュニティロード」と遊歩道で結ばれ、周遊することができます。周遊は約2㎞、所要時間は60~90分です。(案内図より)

 一人じゃ無くって、時間に余裕があれば、100年以上も昔のトンネルを歩いて抜けるのも面白いだろう。トンネル内はところどころに小さな明かりが付いてはいるが、こういった所が苦手な小生は入れないなあ。


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信濃森上

 親不知から糸魚川のあたりでは、どしゃぶりにあった。まあ、気持ちの良いほどの大雨で、瞬時に国道が川になるほど。かっぱ、長靴の完全装備であったので全く心配なかった。返ってバイクがキレイになったんじゃなかろうか。

 R148を南下して再び山岳地帯に入ると、覆道におおわれて姫川沿いをクネクネ走る事になる。山が途切れた小谷の道の駅で休憩。この先は雨もなさそうなので、カッパも脱いで気分爽快。サイドカー側はどしゃぶりのことも有り、カバーを外して天日干しだ。

 白馬が近づいてきて、山脈が見渡せるたんぼ道でバイクを止めた。正面のスキー場は八方だろう。雨上がりで景色もキレイだ。近くでお囃子の音が聞こえる。集落に入ってみるとお宮さんの前で秋祭りの真っ最中だった。ちょいと見物。

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木崎湖

 白馬の町は立ち寄らずに一気に木崎湖までやってきた。靜かでキレイな景色をながめてプチ休息。湖畔にはスキー客や体育会系の合宿ねらいの宿が沢山並んでいる。時季外れなのか、とにかくひっそりとしている。

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扇沢駅

 大町からふたたび山道になって行き止まりが扇沢駅、黒部ダムにむかうトロリーバスの出発駅だ。クルマの駐車場の方が駅に近くていいのだが、バイク置き場に案内されてしまった。

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関電トロリーバス

 1時間に2本の運行、幸いにも到着してすぐにトロリーバスに乗ることが出来た。乗客はぼちぼち、ちゃんと座って出発できた。これに乗るのは数回目、架線から電気をもらう2本の「おひげ」が面白い。

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 バスを降りてまずは半袖では寒いくらいのすずしさにびっくり。安易にダムに向かわずに、220段の階段を上って最上のダム展望台に向かう。これは辛い、何が辛いって景色もなにもないので、やる気が出てこない。

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黒部ダム展望台(標高1500m)

やっとのことで超眺めのいい展望台にやってきた。まずは、「お〜〜〜」って感嘆をあげた。何度来てもスケールのでかさに感動だ。

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 階段をどんどん下ってダムの放水がよく見えるところまで降りてきた。どでかい水柱と怒濤の音、いや〜大迫力、それにしてもよくもこんなにでかい構造物を人間が作ったモノだと感心する。



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黒部湖駅側出口

 堰堤は約500mあって向こう側まで歩いて見た。黒部湖駅からはケーブルカーで山の中をくりぬいて立山アルペンルートに繋がって行く。さらに奥に行くとケーブルカーの駅への案内が出てきた。小生は立山アルペンルートの縦走は未体験、なのでいずれ時間を作って、ちゃんとした装備でじっくりと走破してみたい。

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黒部ダム堰堤

堰堤をてくてくあるいて帰路の駅に向かう。丁度ダムの中心から放水している下をのぞき込んで1枚ぱしゃり。落差は何メートルあるんだろう。正面に見える山の向こうにバイクを止めた扇沢があるはずだ。

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殉職者慰霊碑

 ダムの傍らには銅像と工事で命を落とした人たちの名前が刻まれている。殉職者は171名におよび、そのうち墜落事故60名(35%)、落盤事故48名(28.7%)であったようだ。


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 黒部ダムレストハウスであれば、いわゆるダムカレーも頂けたようだが、混んでいたのでさくっと展望台の軽食コーナーで「ナンで食べる黒部ダムカレー」を食べてみた。グリーンカレーでけっこう辛く、パンに飢えていた小生にはナイスだった。

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関電トロリーバス

 たっぷりと見て回って駅に戻る。駅には3台のバスが待ち受けていて偶然にも前席に座ることが出来た。こりゃ動画をとらなきゃとデジカメを回し続けた。来年からは電気バスに置き換わるのでトロリーバスは今期で最後、国内でもトロリーバスなんて珍しいので、さびしいな。
 トンネルの中間地でバスのすれ違いがあるのだが、単線の電車路線などで使われるタブレットみたいなモノを受渡をして、安全を担保している。バスの格好はしているけど、まったく単線の電車と同じで面白かった。
 この黒部トンネルの掘削でもっとも困難を極めた「破砕帯」は車内案内にもあったし、現地もブルーの照明で区別されていた。石原裕次郎の「黒部の太陽」は世紀の難工事といわれたこの黒部トンネル工事を取り上げたもので、見応えのある映画だ。今も破砕帯周辺はトンネルの壁面から滝のように水が湧いて出ていた。




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大町温泉郷 湯けむり屋敷 薬師の湯

 黒部ダムも見てこれたし、あとは名古屋まで走るだけ。その前にちょいとひと風呂浴びようと大面温泉に立ち寄り。大型のホテルや旅館が並ぶが、バブルの頃の面影が悲しいほどに寂れていた。鹿島槍や爺ヶ岳のスキー場の基地となっていた大町温泉は当時めちゃくちゃ賑わっていた。それがいまは廃業したホテルが目に付き、とても悲しい気持ち。
 唯一の立ち寄り温泉施設はそれなりに人がやってきていて安堵するが、お湯が良いのにもったいないことだ。

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北アルプスパノラマロード 安曇野アートライン 県道306号

 大町からはよく知られた抜け道の県道306号を信号知らずで松本に向かう。基幹道路の国道147号は市街地を抜けるために交通量が多く、信号も数知れず。白馬でスキーに向かうときも、この県道ぬけみちががお気に入りだ。多くの美術館がこの街道沿いにあることから、安曇野アートラインとも称されるし、北アルプスの山並みを遠望できることから北アルプスパノラマロードなどども言われる。
 安曇野のあたりは水田や畑、ブドウ畑などが広がって、そこを縫うように走る快走路はバイクで来ると天気が良いと最高のツーリングロードだ。

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駒ヶ根SA

 松本ICから高速に乗って休日夕刻のクルマの流れに乗って駒ヶ根まで戻ってきた。ここまでこれば、なんとなく名古屋に戻ってきた感じがする。コーヒーでも飲んでひといき。

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守山PA

 東の上郷SA、そして北の守山PAは帰宅する前によく立ち寄るパーキング。宇奈月を出てから10時間、約400km、もうすこしでお家に帰還できる。
 GLばあさんは益々信頼性も上がってよく走ってくれた。今回は直前にバイク屋の主がフロントブレーキの調整をしっかりしてくれたので、すこぶる快適に走行できた。しかし100km以上の高速場面でアクセルのツキが悪くなったり、振動がでたりとキャブレターが完調ではない場面もあった。これはまた手の空いているときに、バイク屋さんでしっかり診てもらおう。
 この1年間で東北、九州、能登とGLサイドカーでロングツーリングを楽しんできた。荷物が多い宿泊ロングツーリングはサイドカーが楽ちんなことを再確認できた。さて、お次はどこに行こう。北海道?リピートして九州?



by akane8150 | 2018-09-30 19:14 | Motorcycles | Comments(2)
Commented by オネ at 2018-10-01 20:35 x
周遊お疲れ様でした。
氷見には何度か寄ってるんですが、黒部はもう何十年も立ち寄ってません。
キャブちょっと心配ですね。
Commented by akane8150 at 2018-10-02 08:00
ネオさん おはようございます
氷見はずいぶんと拓けて賑やかになりました。道の駅の混雑ぶりにはびっくりです。
GLのキャブ整備は相当に手がかかります。フロントカウルを一部外して、タンクも外し。。。最後は4つのキャブレターをアッセンの形でエンジン左側(つまりカー側)に引き抜くのですがこれが難儀です。
バイク屋さんにお願いするのに毎度気が引けます。
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