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MT-01 OS 40 鞍掛峠 冠山峠


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いなべ市
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 名古屋から西に向かえば、養老山脈が屏風のように鎮座する。その向こうには「いなべ」の町があって、藤原岳、御池岳、霊仙山と次の山脈が南北に連なる。これを超えれば琵琶湖に出ることができる。琵琶湖に出るのには、5ルート。南から、R1の鈴鹿峠、鈴鹿スカイラインの武平峠、R421の石榑トンネル、R306の鞍掛トンネル、そして最北のr139の五僧峠だ。
そのうち、バイクで走ると楽しいR306の鞍掛トンネルは、平成27年の災害による通行止めがずーっと続いていて開通が待ち望まれていた。それがほぼ4年ぶりに通行止めが解除となり、さっそく走りに出かけてみた。

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R306 鞍掛峠 三重県側ゲート

 梅雨らしい天候の週末が続いていたが、七夕の今日はなんとか走りに行けそうな天気。朝方まで降っていた雨も上がって、路面が乾くのを待ってから自宅を朝7時過ぎに出発。名古屋高速、東名阪、新名神と西に向かい、四日市ジャンクションで東海環状自動車道に入って終点の大安ICまで一気に走る。約50kmの行程、下道でくると1時間半はかかるであろうが、便利になって40分ほどでで来ることができる。
 峠道の入り口にやってきた、長らく閉鎖していたゲートがオープンになっていて、お久しぶりの鞍掛峠にわくわくだ。

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 三重県側は約7kmのワインディングで小さなRが続き、バイクで走るとかなり楽しい。速度抑制の段差舗装も気になるが、どうにか許される範囲。ちょうどタイヤも替えたばかりであったので、皮むきにはちょうど良い。

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鞍掛トンネル(三重県側)

 このトンネルは1972年に完成したが、道が拡張され現状のように整備されたのは1990年代の後半であった。それまでは、トンネルの前後は砂利道が続いていて、学生の頃にRZで山越えしたことを思い出す。

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鞍掛トンネル(滋賀県側)

 4年間の通行止めの原因は、滋賀県側の災害だと聞いていた。この先どんな景色になっているんだろう。トンネルを出てからそれっぽい峠道は約3kmほど続くが、眺めがいいのは滋賀県側、走って面白いのは三重県側だ。

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第1の工事現場

 最初の工事現場、片側通行で修理中の法面が見えている。以前からの法面で崩落が起きたようだ。いまも危険なのか、鋼鉄の壁が道路をガードしている。

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第2の工事現場

こちらも法面が傷んで土砂崩れになったよう。片側交通の信号待ちがそれなりに長いから、週末などは渋滞しそうだ。

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第3の工事現場

 最後は今も絶賛修復中で、足場も使われている。これら三カ所の災害で4年近くも工事が続いている。地元の人たちにとっては生活路だからこの開通は望まれていたことだろう。

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 滋賀県側は下りの景色が豪快でおもしろい。雨上がりもあって雲は低く、気温も上がってこない。今日はあえてレザースーツで走りに来たが、今のところ正解だ。バイクでこの峠を走るなら、今回のように東から西へ峠をぬけるほうが楽しいだろう。

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R306滋賀県側ゲート

 ヘアピンをひとつぐるっと回れば、もう峠道は終了。滋賀県側の表示板で通行を確認、ずーっとこの表示には通行止めの表示が続いていたはず。ここまで来れば、あとは多賀大社まで快走路を下ってゆくのみ。平日はダンプカーが爆走するルートなので要注意だが、今日は日曜日で余分な心配が要らなくてよい。

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多賀大社

 鞍掛トンネルから下りきったところが多賀大社。鳥居の前で軽ーくお参りして北へ向かう。まだ時間が早いためか、露天商たちがお店作りを始めたばかり。さて、次の目的地は「冠山峠」、ここから直線で60km以上も離れている。下道を走っていては日が暮れるので、多賀ICから木之本ICまでの市街地は名神高速と北陸自動車道を使ってワープ。

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道の駅 さかうち

 名古屋から1時間半で木之本に到着。オドメーターは133kmでまだまだ走れるが、この先GSがないのでいつもの「木之本河合の高橋石油店」で満タンにしておく。このガソリンスタンドは日曜も朝から営業していて、R303や徳山ダム方面にむかうライダーにとっては「貴重なスタンド」だ。
 大好きなR303をひた走り、あっという間に「道の駅さかうち」に着く。だんだんと雲も切れだし、日差しが熱くなってくる。走っていればなんともないが、バイクを降りてしまうと、夏の日差しはレザースーツには暑すぎる。

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徳山ダム 徳之山八徳橋から

徳山ダムはとてもでかいけど、ダムに近づける道路がないので、バイクとダムの写真を撮ったためしがない。徳之山八徳橋はダム湖を横切る大きな橋で一番目を引く。ここから南を見渡せば、ロックフィルの徳山ダムの躯体がみえる。

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徳山ダム 塚白椿隧道

 ダム湖の西岸を高規格な道路とトンネル、橋梁が続いてダム湖の上流に向かう。このあたりまで来ると交通量もほとんどなく、ここを通るのはダム湖の奥まで観光に来たマイカーと小生のように山越えして福井を目指す奇特なツーリストだけ。トンネルも数知れず続くのだが、最後に登場する3.5kmほどの長いトンネル、塚白椿隧道と名前がついているようだけど、とにかくこのトンネルだけは要注意。これまでもこのトンネルを通過してひどい目にあってきた。完成当初は、トンネル内の粉塵がひどく喉が痛くなるくらいであったし、今回の雨模様の天候だと、路面に泥が堆積してこれを巻き上げること著しい。
 3.5kmのトンネル内の一部であればまだ許せるが、入り口から出口までドロドロの状態では、もう笑って諦めるしかない。80kmほどで走っていれば、トンネル走行時間は3分未満であるが、出てきたらバイクは写真のように真っ白に泥をかぶってしまった。バイクだけでなくって、小生の下半身もブーツからつなぎまで真っ白け。。。
 バイクを汚したくなかったら、絶対にこのトンネルに入ってはいけない。

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冠山峠道路 1号トンネル開口部

 冠山峠道路という、二つの長大なトンネルで岐阜と福井をつないでしまうプロジェクトが着々と進んでいる。ダム湖のほとりにある1号トンネルはすでに貫通しているらしい。これが完成すると福井の池田町から岐阜の揖斐川町まで、現在は4時間10分かかるところが、なんと1/6の40分でつながることになる。

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林道塚線・林道冠山線 分岐

 さて、1号トンネルの横を抜けて林道は川沿いに上流へ上って行く。このR417から続く道には、程なく分岐を迎える。左が林道塚線で高倉峠を越えて今庄に至る。しかし現在は災害で通行止めが続いていて開通の見込みはまだ立っていない。右が今回の通り道、林道冠山線で、ここが起点で5.3km先に冠山峠が控えている。

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洗い越し

 お隣の温見峠には幾つかの洗い越しがあるが、林道冠山線にはこの一ヶ所しか思い当たらない。雨量が多いためか、土砂も流入して滑りやすい。トンネルでドロドロになってしまったから、もうどれだけ汚れようが「全然」気にならなくなってきた。

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 尾根の南斜面を林道はくねくねと続いていく。峯を乗り越えて行くガスも寒々しい。このあたりの寒さはメッシュウエアであったら凍えるくらいだ。路面は濡れているが雨は降っていないのが救いだ。

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冠山峠

 午前10時ちょい前に最高地点の冠山峠に到着、自宅を出てから約3時間が経過。名古屋の自宅からはちょうど200km。なかなかいいペースでここまでくることができた。ガスってて、天望などまったく期待できず、こんな天候でも冠山を目指す人たちが何組かいた。冠山の山頂もきっとまっしろけの世界だろう。
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2号トンネル開口部

 峠のクネクネ感は福井県河の方がキツイ。もういい加減カーブに飽きた頃に、冠山峠道路の工事現場に差し掛かる。ここはながーい2号トンネルの開口部、既に県境近くまで掘り進んでいると聞く。このあたりには削り出した土砂が「刷り山」として周囲に積み上がられている。トンネルを掘るのはいいが、出てくる土砂の処分が問題になるようで、現在進行形の中央リニアもトンネルばかりでその刷り山対策で頭が痛いそうな。
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冠山峠道路の概要

 福井と岐阜をつないでいる一般道は、R157の温見峠とR417の冠山峠の2つしか無い。峠をパスできるような利便の良いトンネルを作る事を考えるとこの冠山峠の方が計画しやすかったのだろうか。
 今のところは概ね計画通りに進んでいるようで、2022年もしくは2025年の供用開始が予定されている。これが出来ると、美濃地方と北陸地方の行き来がかなり改善され、新たな商業圏が作られそうだ。と同時に、今の林道冠山線はやがて廃道になってしまう心配もある。

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池田町 かづら橋

 峠からおよそ20kmほど走ってやっと人家が見えてくる。渓流温泉「冠荘」の看板が現れると福井県にやってきたなあと実感できる。ここのお湯も立ち寄りが出来て、ヌメヌメ系の優しいお湯。
 近くにはかづら橋の案内もあるので、はじめて寄ってみた。どんな経緯でここに吊り橋を作ったのか分からないが、普通のワイヤーにかづらをそれっぽく絡めただけ。これで「かづら橋」というのかどうか、小生には分からない。しかも有料。。。四国の祖谷にみかけた「かづら橋」も同様の造りで興ざめだった事を思い出した。

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龍奴ヶ滝

 峠の入り口の集落が「池田町」、ここの道の駅「こってコテ」で一休み。ここから南に向かって栃ノ木峠経由で帰るか、北に抜けて九頭竜方面から帰るか思案。まだまだ走り足りないので、北回りの九頭竜を選択、大野へむかうこととした。
 部子山の裾野を見ながら、池田から大野へ抜ける山道は幾つかあるが、今日は宝慶寺に向かう最もワイルドなルートを選択。登って行く途中には、ハイカー達への遊歩道になっている区間もあり、みごとな滝「龍双ヶ滝」を間近に見ることが出来る。丁度深い谷になっていて抜ける風もひんやりと最高に気分がいい。

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大野盆地

 温見峠や今回の冠山峠を抜け出して大野までやってくると、この広々とした景色にはホントにほっとする。周囲の山に囲まれて大野盆地は約10km四方の広さがあるよう、「大野」って名前が付いたのも十二分に納得できる。この景色は好きだなあ。

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R158 鳥居

 大野から九頭竜に向かう登りには、気になる鳥居がある。国道に鳥居??って、「なぜ??」と疑問に思うだろう、柱には地元の団体が交通安全を祈願して作ったとある。この鳥居をくぐる度に、福井県にやってきたと連想できる。

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仏原ダム湖

 R158を東進すると、徐々に周りの山が深くなって再び山越えするんだってわかる。天気は上々、というより走っていないと暑い。梅雨の合間の久しぶりのツーリング、あ〜〜良いなあ!

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九頭竜スキー場

 国道からよく見える九頭竜スキー場。リフトが並列に2つ3つほど見えている、このあたりのスキー場は軒並み閉鎖になっているので、古くからあるこのスキー場はちゃんと生き残ってくれるのだろうか。

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道の駅 九頭竜

 越美北線の終点、九頭竜駅に隣接して道の駅があって、R158を走るマイカーの憩いの場となっている。目立つ恐竜の親子は、定時になると動き出してパフォーマンスを見せてくれる。大野は恐竜の町としても知られており、「県立恐竜博物館」には大勢の観光客が訪れるらしい。

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九頭竜ダム

 このあたりは東海地方でも有数の山深い地域。北には霊峰「白山」が控え、南には奥美濃の山々が続いている。梅雨のためだろう、ダム湖の湖面は一杯一杯。岸辺の浅瀬を凝視してみると、60cmは越えていそうなまるまるとした鯉が群れをなして回遊している。吸い込みの仕掛けをリールで投げ込んだら連れるだろうなあ。

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旧油坂峠

 油坂峠は九頭竜から白鳥に抜ける峠、すばらしいループ橋とトンネルでつながっているけど、旧道好きな小生は脇道に入り込む。この道が現役であった頃、大型トラックが離合するのは大変だったろう。峠のトンネルを出ると足下に小さく白鳥の町並みが見えてくる。

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白鳥 大和屋
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奥美濃カレーかつ丼

 13時頃に白鳥に到着、自宅から6時間かけて約300km、遅めのお昼ご飯。白鳥の市街地にある昔ながらの定食屋さんの大和屋。レトロな雰囲気と素朴なお味が気に入って、毎度ふらふらと立ち寄ってしまう。ご当地グルメ、「奥美濃カレー」と称して、この地域の食堂が様々な地元カレーを提供している。大和屋さんでは「カレーかつ丼」、クセになるお味でいちど食べてからは他のメニューに挑戦したことが無い。

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 お腹が満たされてからは、もう一気に名古屋に帰るだけ。郡上八幡ICから東海北陸自動車道路、名神、名古屋高速とつないで午後3時過ぎに帰宅。そうそう、泥だらけのバイクは近くのコイン洗車でがっつり高圧洗浄をかけてきた。さらに汚れが落ちないので、ブラシとホースをもって、磨き洗い。とにかく「徳山ダムのあのトンネル」あそこだけは、要注意だわ。



Commented by セロ尾 at 2019-07-14 22:11 x
峠あり、林道・旧道あり、ダムありで見どころ満載のいいコースですね~
400kmくらいでしょうか?かなりの距離ですがやはりリッターバイクはいいですね。セローではケツが痛くてイヤになりますよ。
名古屋から冠山まで、R303~R417でなく鞍掛峠を経由するあたりが「らしい」ですねw

塚白椿隧道はドロドロになるのでワタシも嫌いです(笑)
Commented by bikebiyori at 2019-07-15 06:42
おはようございます!
洗い越し、初めて知りました^^;
Commented by bikebiyori at 2019-07-15 06:45
すみません、途中で送信してしまいました>_<

洗い越しって調べてみたけど、和歌山にはなさそうですね
面白そうですが 通るのは怖いなぁ〜
Commented by akane8150 at 2019-07-15 07:14
>セロ尾さん おはようございます
この中部地方は、山や海、ツーリングの目的地には事欠かない「恵まれた」ところ 今回は450kmほどの日帰りですが、時間短縮の高速道路では大きなバイクが楽ちんですね セローは万能ですが、高速道路を長距離走るのは楽しくないですね(>_<)
ですよね・・・「あの」トンネルはダメです 4km近くある長いトンネルだから、路面洗浄も簡単じゃあないんでしょうね 冠山道路が完成すれば、合わせて清掃してもらえそうな
Commented by akane8150 at 2019-07-15 07:21
>bikebiyoriさん おはようございます
国道157号線は現在通行止めですが、美濃から温見峠にむかう岐阜県側には5.6ヶ所の洗い越しがあります 初めて体験すると(°0°)でしょうね これがある場所って、自然災害の起きやすい厳しい環境のところですね(>_<)
Commented by Rip at 2019-07-15 09:21 x
鞍掛峠のあたりから道の濡れているのが気になっていましたが、最後は悪条件の道路でドロドロですね。
私なら、コース変更してしまうかも。

冠山にも道路ができるのか・・・。
九頭竜ダムって距離的に大阪からは一日で行きにくいのですが、可能性が見えてきます。
Commented by akane8150 at 2019-07-15 19:12
>Ripさん こんちは
お元気そうでなにより どんどんバイクに乗ってください
近年まれに見る、ドロドロの汚れでした(>_<) あのトンネルの汚れは 竣工以来ずーっとなんですよね 小生は汚れるのはもちろん嫌いますが、汚れてしまうとその先は全然気にならなくなってしまいます どMでしょうか(^^ゞ
by akane8150 | 2019-07-14 09:00 | Motorcycles | Comments(7)