
今シーズンになって、いまだセローの出番がなかった。そろそろ連れ出してやらないと機嫌を損ねそうだ。未開地がだんだん減ってきて、次はどこにしようか地図を見てあ〜だこ〜だ。このあたりで気になっていた地域、九頭竜ダム周辺と上矢作周辺を思いつく。今日はお手軽な上矢作の奥に続く山々へ行くことにした。
恵那山林道 周辺地図
R363の南側、半径10kmほどの山林地帯は人里は途絶え、愛知・岐阜・長野の3県の県境が集まる秘境となる。国土地理院の地図をみると恵那山の山麓から上矢作の集落までつながる長ーい林道や分岐して面白そうな林道が潜んでいそうだ。どんな景色になっているのか、どこまでバイクで入り込めるのか、冒険感覚で走り出した。
R363
中津川の町からいよいよスタート R363は名東区の引山から愛知、岐阜の山奥を走ってここが終点。名古屋の出発が遅かったので、10時すぎはすっかりと暑く今日も35度以上の猛暑日だ。

王子製紙のよこを通り過ぎ、恵那山を左に見ながら「中津川」を上流にむかう。これから入り込むお山が水墨画のように濃淡が美しく映えている。
中津川 阿木
国道から離れ、中津川の右岸に渡る。ここから登山口まで10km、さてどんな景色が待ってるんだろう、そのまま上矢作まで抜けることができるんだろうか、毎度のことながら「わくわく」林道を走り出すときに味わえる高揚感。


程なくして、恵那神社への分岐にであう。左折して参拝に向かう。集落を上っていくと最上部に恵那神社が現れる。ここは恵那山南斜面にあって、そこそこ登ってきており谷を見下ろす景色は雄大だ。


恵那神社
岐阜神社庁HPより引用
延長五年(九二七年)官社と定められ、朝廷から幣帛料を賜った神社。社の古さを物語るように拝殿前には、樹齢推定千年と言われる夫婦杉(県指定重要天然記念物)が雄々しく並び樹勢今なお盛ん。神話で天照大神の胞衣(えな)へその緒を納められた事から恵那と銘名されたと伝わり、この山の周辺地域を恵那というのは、これが由来。近くに血洗池、血洗神社があり、天照大神の胞衣を洗われたところからこの名が付けられた。大神をお産みになり安気になって腰掛けられ、以来この地を安気村と名付けられ、後年阿木となった。主祭神は伊弉諾命(いざなぎのみこと)、伊弉冊命(いざなみのみこと)。
もともと、本宮は恵那山の山頂にあって、山全体がご神体とされていたよう。巨木に囲まれたお社は、静かにそのオーラを発していて荘厳な気持ちになってくる。恵那山は、以前訪れた神坂峠と合わせ、神話など太古から人とつながりのある地域なのだ。


夫婦杉
本殿の正面には石段を挟むように、見事な巨木杉2本。これは立派、樹齢から換算し、ここで育ち始めたのは1400〜1600年前、ちょうど鎌倉幕府の時代であろう、以来ずっとこの2本の杉の木は風雪に耐えて育ってきた。当時の人が育てた杉の木を、800年後の小生が見ていることに感嘆する。


保安林管理道 前山線
恵那神社のすぐ脇から、奥に続く林道がありここをのぞいてみる。ここから前山と恵那山の間の渓谷を上ってゆくのだが、あっさりとゲートが現れておしまい。「前宮登山道」として登山者には使われるようで案内板が立っている。ここから約10km、健脚の人なら5時間ほどで恵那山の頂上に到着できるらしい。

恵那山林道 川上(かおれ)ゲート
恵那山林道にもどればすぐにゲートが出現。川上ゲートと呼ばれているようで、恵那山林道探索のはじまり、楽しいなあ。

中津川にそって林道は続く、舗装されているのでまだまだ人里の気配は残っている。すれ違うような対向車などにも出会わない。

「水叩き」ってなんだろう、不思議に思った工事看板。Webで調べてみると、「水叩きとは、堰本体床版の上、下流に接続し流水による浸食作用から堰本体、床版を保. 護する平板状の重要な構造物」とある。堤の下流側にコンクリートなどで川床を補強している部分を「水叩き」と言うらしい。

大山の神様
林道を随分と進んだ先に、小さな祠が祭られていた。「大山の神様」、昔はここに集落でもあったのだろうか、大山とは何を指しているんだろう?

この手の案内はかなり参考になる。机の上で調べれるのは、地理院の地図が頼り、しかし林道名が書かれていないので、これらの看板から小さな支線の名称も書かれていて林道の名を知ることがしばしばだ。


黒井沢林道
中津川を随分と上流に上がってくると、白井沢、黒井沢の分岐地点にやってくる。この黒井沢林道は登山道にも使われているようで、広場にはクルマが何台も止まっていた。登山をする人たちのためにも、この恵那山林道は必要とされているように思えた。


恵那山林道(本谷林道分岐)
中津川の源流へ向かう本谷林道はここでゲートで塞がれている。目的の恵那山林道はダートに変わったが、まだまだ続いていて、このさきどこまで走れるのか期待してしまう。

恵那山林道ゲート(岐阜県側) 図①
走りやすいダートは中津川を渡り、南の山肌を高度を上げてゆく。本谷林道の分岐から1kmも行かないあたりにゲートが出現。このゲートは川上にもあったものと同等のもの、しかし立ち入り禁止とはあるが開いている、これは行くしかないでしょう。

恵那山林道 法面工事現場
ゲートから2つ、3つカーブを上がると、この日はただいま絶賛工事中であった。工事関係者に声をかけたが、聞き取れず。。。すくなくとも怒られることはなかった。ショベルカーのところで撤退、復路は同じ道をたどる。地理院地図だとこのあたりは愛知、岐阜、長野の3県境界であるが、岐阜県区間で工事通行止めとなっているのが現状であった。振り返って、工事のために通過できたが、やはり先ほどのゲートでいつもは一般車両をブロックしているんであろう。

明知鉄道 極楽駅
北側の探索も終了し、通行止めで使えないR363を迂回して、恵那市街から遠回りで上矢作の町へ向かう。中途で「極楽駅」の案内を見て立ち寄る。田んぼを前にして無人のしょぼい駅だけど、そのネーミングから有名になった。2008年に新規で作られた駅は、大昔に近くにあった「極楽寺」を由来して名付けられた。待合のスイッチを押すと三波春夫の歌う「極楽音頭」を聞くことができるからくりがある。極楽駅と極楽音頭に関連があるか調べてみたが、どーみても、これは「こじつけ」だよね。

岩村 昔の町並み
城下町の岩村、昨年NHKの朝ドラ「半分、青い」でロケが行われたことでも知られている。昨今の観光ブームにのっかって、昔の町並みがすっかり整備されていた。通りには電柱が除去され、今風の看板は影を潜め、これなら遊びに来る人たちも増えよう。

上矢作病院
上矢作の町にやってきた。ここはこのあたりでは最も大きな町、といっても周囲は山ばかりだからだ。中津川、恵那方面に行けば病院があるが、ここを中心に東や南方面には救急を診る病院がないはずなので、ここは地域で大事な病院。たとえば、奥三河でバイク転倒、救急車搬送となったらかなりの確率でここへ送り込まれることになろう。小生の大学同級生も若い間は医局人事でこの病院に赴任していた仲間がいた。


料理旅館 あさひや
病院の真ん前、この町のメインストリート近くには雰囲気のある昔ながらの料理旅館「あさひや」さんがあって、頃合いよく昼食となった。お寿司屋さんなんだけど、日替わり定食を始め、洋食もOKでお昼のメニューも豊富だった。カツ丼にひかれたが、ここは定番の日替わり定食をお願いした。メインのおかずが魚のフライ、もしくはカツを選べるとのこと。白いごはんもおいしかったし、小鉢のおかずもうまかったし、ご馳走様でした。主がバイクを見て、声をかけてくれる。この山奥を探索する為にやってきたと伝えると、珍しそうな表情で笑っていた。「夕立が来そうだから気をつけなよ」なんて心配まで頂く。


市道飯田洞線
腹ごしらえも済んだから、南からの恵那山林道を探索開始。R418の分岐は上矢作町の市街地、ここから北上を開始。先ほどの上矢作病院やあさひやさんは目と鼻の先。

間野
飯田洞川沿いに上流を目指す。上矢作の集落を抜けるとしばらくは山の中、やがて最深部の集落(間野)を通過する。この先は地図上では民家を見ない。

恵那山林道ゲート(愛知県側) 船岩神社? 図②

間野の集落を抜けても舗装路が続き、どこまで行けるのかと走って行くと、あっけなく終点を意味するゲートに到着。この先を走る事ができれば、午前中に探索した岐阜県側の恵那山林道に出てくるはずだ。手前のちいさなお社は、地図で見ると船岩神社に相当するのか?現地で確認しておけば良かったが、後の祭り。

白井沢合沢林道
ゲートから折り返し、分岐よりさらに北に向かう。鎖のかかった左に上がって行く分枝もみたが、地図の上でも盲腸線。雨の後だから、水量はそれなりに多い。目をこらしていると、流れの中で30cmほどの魚影をみる。イワナ、ヤマメの類いだと思うが、なかなか魚影が濃そうな川だった。

左 白井沢合沢林道 右 阿岳谷鯉子林道
舗装路の快適な林道を先に進むと、次の分岐に出くわす。右は帰りとして、左の本道を進む。地図の上では、やがて峠を越えて岐阜県側に入り、午前に通過した恵那山林道に合流するはずだ。

白井沢合沢林道
ほどなく舗装が終わり、ダートに変わる。アスファルトが切れるだけでも、心わくわくうきうきだ。やっぱり、林道はこうでなくっちゃ。


白井沢合沢林道 分岐
この林道は左に分枝が出て、地図上ではいずれ本道に合流する。ここも丁寧にチェインで閉鎖されている。迷わず白井沢合沢林道の本道をすすむ。


白井沢合沢林道 路肩崩落ヶ所 図③
そしてここもまた、小生の淡い期待を裏切って「唐突に」終点がやってきた。工事中の標識も無く、道路にピンクリボンのついたロープだけで道路閉鎖されている。まだ着工もされていないから、崩落は最近のことか。これにて、当初の目的であった「恵那山林道を走り抜ける」という目標はあえなく断念。


阿岳谷鯉子林道
分岐部までもどって、右手の阿岳谷鯉子林道に入ってみる。ひょっとして、この先で恵那山林道の閉ざされていたゲートの向こう側に合流するんじゃないかと、淡い期待をもって美味しいダートを走る。

阿岳谷鯉子林道 ゲート 図④

さてさて、最後の希望、阿岳谷鯉子林道であったが、またまたプツンとゲートが出現して THE END 。 バッテリー切れでスマホのナビが使えないので、現在地が分からない。地図の上でどこまで来たんだろうと周囲の地形と方角を見て検討。

そんなことしていたら、ゲートの向こうに営林署のクルマがやってきた。バイクが邪魔なので、路肩に寄せ折角なので職員の方に声をかけてみた。「ここがどのあたりなのか?」と尋ねると、営林署の地図?を引っ張り出してきて、詳しく説明をしてくれた。「こんな道が好きで、このあたりを探索していました」と伝えると、「ゲートばかりでつまらないでしょう?」なんて。お優しい言葉をかけてくれる。「不法投棄を防ぐためにゲートが作られてしまったからなあ〜」と釈明まで頂いた。
詳しいことは分からないが、ここは国有林。それを管理する林野庁は不法投棄などに対しても徹底していて、林道のゲートでそれら問題を防いでいるのではないか。管理する側として、山火事や車両の転落、その他の災害などを予防するためにも、不要な車両の進入を防ぎたいのであろう。

どしゃ降り
またまたゲートではじき返され、上矢作の町に向かって山を下りてきた。この頃には、なんとなく暗くなってきたのは分かっていたが、唐突にどしゃ降りの雨に紛れ込む。大きな木の沢山ある葉っぱの下にバイクごと避難。熱気を帯びたアスファルトからは、雨しずくの水蒸気が舞い上がっている。あさひやのおやじさんの心配は当たってるなあ((>_<))。
まだ行けていない「大船神社」や「円頂寺」など今日の課題は残っているけど、もう今日はこれにて撤収。雨が小やみになるのを待ってから、最短距離で名古屋まで帰ることにした。
雨雲レーダー
左はその日の午前11時、丸い範囲は小生がいた恵那山周辺。右は午後3時、降水量の多い「赤」の領域が岐阜・長野の県境を形成する山脈周囲に発生している。まさにこの中に小生はいたわけで、かっぱも準備していないと濡れるか、雨宿りをするか、どちらかだ。

7割くらいの収穫を得て帰路につく。路面はどしゃ降りの名残でしっかり濡れているが、雨は霧雨になってきた。給油のために岩村のセルフスタンドに寄る。満タンにして距離計もリセット、走り出そうとアクセルを開けたらリアがスッパーンと左に流れ、倒れかけるバイクにこじ開けられるように右の膝内側を過伸展。そのまま転倒してしまった。
ガソリンスタンドのアスファルト、ガソリンやオイルで滑りやすくなっていたところに雨が災いしたらしい。バイクの傷はオフ車なのでまったく気にしないが、右膝の内側がかなり痛む。歩けないことはないが、階段の上がり下がりが辛い。
ああ、やっちまった。MT-01の立ちゴケを踏ん張ったら、右大腿の肉離れを起こしたのが1年前。バイクでこけるたびにどこかを怪我するようになってしまった。こけ方が下手になったなあ(>_<)。
以下に続く
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