県道315号は途中の林道部分をつないで山の北側に抜け、星宮神社と新宮神社を巡ることが出来る。天気はすっかり晴天に、どうやら梅雨明けが宣言されたようだ。上下メッシュのウエアは走っている限り快適、しかしひとたびバイクから離れて散策となると汗が噴き出てくる。まして、GLばあさんの足下は左右のシリンダーからの熱気で、ツーリング中に下肢を2度の熱傷させてしまったこともあるくらい、灼熱(冬は温かいけどね)。県道に入り込む沢には、ところどころで清水の水飲み場を見つける。汗だくのヘルメットを脱いで、ジャバジャバと顔、両腕を豪快に洗う。めちゃくちゃ気持ちいい。

高賀山
刈安の集落から山に入ること5kmで星宮神社が近づいてきた。正面には高賀山、ちょい左手には瓢ヶ岳が望める。六社を目指すと、毎度これらのお山を見上げることになる。



星宮(ほしのみや)神社 14:10
平安時代の藤原高光による妖魔退治で高賀六社の一つとして建立された。ご神体は仏像である虚空蔵菩薩で中世の神仏融合の形態を示している。鎌倉時代の山岳信仰で賑わい、他の六社と同様に修験者たちの拠点となっていた。お社の境内は広く、社殿もこれまでと比しても立派なもの、建立されて300年が過ぎた。妖魔退治の際に、善貴星という神が粥を食べさせて高光を支えたという伝承もあり、星宮とはこのあたりから命名されたのかもしれない。星宮なんて、きれいな名称だ。
星宮神社の御玉杉
境内にそびえ立つおっきなスギの木。現地では説明書きなどなかったが、後で調べると「御玉杉」と言われているらしい。樹高30m、根本は3本の株立であるが癒合しているのでまるで1本のように見える。この日、多くの巨木を見てきたが、小生的にはこの御玉杉が一番気に入った。
宮奥林道
星宮神社を過ぎると、地図上では県道31号は裁ち切れる。そのさきは宮奥林道となって、粥川をあがってゆく。途端に道幅が狭くなり、深い杉林のなかに突入する。

矢納ヶ淵 14:20
途中には、雰囲気のある鳥居と石碑。バイクをとめて降りてみると。。。深い淵、エメラルド色の透き通った水、水煙を巻き上げる滝、望外の天然冷蔵庫に感銘。矢納ケ淵とは、高光の妖艶退治の時に用いた矢を収めた場所であったことが由来。
YOU TUBE動画
八王子峠
林道とはいえ、宮奥林道は舗装道路で走りやすい。やがて深い切り通しがやってきて、八王子峠に到着。峠には八王子神社があって、マイカーが訪れていた。若いカップルのようで、よくもまあ、こんな山奥までドライブするなんて、同好の志か?。
那比新宮神社(なび)14:40
八王子峠から下ること4kmで5つ目の神社、新宮神社に到着。以前にたまたま立ち寄ったこの神社に惹かれて今回のツーリングを企画した。それ以来の再訪だからとても楽しみ。
30段ほどの階段を上がれば、峰にそって参道が延びる。そうそう、前に来た時と同じ景色、こんな感じ。

参道は低いステップをふんで登りになっている。樹齢300年以上の杉が宮殿の柱のように左右に並び立つ。林の外は強烈な日差しだけど、境内は巨木の大枝に覆われて薄暗く感じるほど。初めて来たときは確か小雨が降っていたはず。今以上に薄暗い恐ろしい雰囲気であったが、怖い物見たさ、神社の隠れたパワーを感じて、びびりながら参拝した。再訪したこの日も、日差しこそ優しかったが、境内にながれる言葉に出来ない空気感にガツンとやられてしまった。それもそのはず、境内林全体は「那比新宮神社社叢」として、岐阜県指定天然記念物に指定されている。
苔の絨毯
人が立ち入らないであろう、参道以外の地面はびっしりとフカフカのスギゴケ、ヒノキゴケがひろがっている。京都の苔寺など、人の手が尽くされた美しさも良いが、このように自然の力で力強い生育を示しているのはすばらしい。木漏れた日差しが苔の緑を一層引き立たせる。
那比新宮神社
祭神は那比大神とあるが、町史では不明とされる。そもそも、実際のご神体は虚空蔵菩薩像で、他の例に漏れずここも平安時代、鎌倉時代の神仏融合の姿が強く残されている。当時から多くの仏像が寄進され、那比新宮神社の宝物蔵は沢山の重要文化財が収納されている。

社殿にそそり立つ左右の巨木。特に左側の杉は、周囲8m、樹高30m、まさに大木。見あげるとその大きさに惚れ惚れする。樹齢は300年以上になろう、当時の人々がここに杉の苗を植えて今に至る。どんな思いでこの杉を植えたのだろうか? 那比新宮神社の参拝を終えて、期待したとおりの感銘を受けた。
R256 高畑
那比新宮神社からは県道を下ってR256荷出て左折、もう少しで「高畑溫泉」が出てくるあたりで注意しないと見落とす分岐にやってきた。4km先に最終目的地の本宮神社があるはずだ

行き止まりまでこの林道を上る。途中未舗装の部分に出くわしたが、周辺は舗装道路ばかり。今回の六社巡り、大体このような林道を走ることが多かった。
参道入り口
途中には、朽ちたバンガロー村があったくらいで、まったく民家を見かけずに本宮神社の居入り口にやってきた。林道から外れてコンクリートの橋が架かっていて、これが参道の入り口。周囲には案内図や名称の碑など全く見当たらない。

苔でおおわれて、参道が分からないくらい、緑のカーペットがびっしり敷き詰められている。大小の杉が凜とたっていて、向こうの木陰にお社が見えてくる。

拝殿に近づくと、先ほどの新宮神社に劣らないほど、静粛に満ちた神々しい雰囲気がながれている。ジブリのアニメに出てくる「木霊」が「カチカチ」音を出して現れそうな世界。もしも、カモシカや猿が飛び出してきたら、大声を上げて一目散に逃げるだろう。

那比本宮神社 15:15
この那比本宮神社も、藤原高光の妖魔退治にちなんで建立された。高賀神社とは、山の頂上をはさんで対峙する位置関係になり、それをもって「本宮」と命名されたとも伝えられる。本宮というからには、当時は栄えていたが、室町時代に「山津波」がこの地を襲い、社殿も宝物もすべて流失してしまった。その後、江戸時代の領主が再建して今に至る。

お社の正面、左右にはお約束通り、杉の大木が2本立っている。なぜ神々の領域にはスギが用いられるのだろう? 伝承の残る大木は、杉や銀杏、桜などと大体相場が決まっている。他の樹木はどうして少ないんだろうか?

人が通い詰めた痕跡をほとんど感じない表参道に比べると、林道からひょいと渡れる裏参道?は社殿に近くって便利、でも那比本宮神社を味わうには、やっぱり表参道から入るべきだろう。山津波が襲うまでは、このあたりにも集落もあったはず。しかし、今は人里深く離れてとても寂しいところ、六社の中でも最も秘境感にあふれているのは、那比本宮神社だと思う。
タラガトンネル 15:30
さてさて、無事に六社を巡ることが出来て満足、満足、後はタラガトンネルを抜けて板取溫泉に浸るだけ。しかし、大水の冠水が理由で、全面通行止めになっていた。あ〜〜残念、仕方ないから善後策を考える。一番近いのは高畑温泉だけど、この日は日帰り入浴が出来ないことがわかり、郡上市街の天然温泉へむかう。そうだ、タラガトンネルって、妙な名前だと思っていたが、「高賀」そのものじゃないか! でも、なんでカタカナなんだろうね。疑問が次々と湧き出てくる。

長良川鉄道
長良川に沿ってR156を走ってると後ろから電車が追いかけてきた。小生の前後にはクルマがなかったので、追いつかれてからはしばらく速度を合わせて併走してみた。最高速は60kmくらいだろうか、当てずっぽうで左手のデジカメでバシャバシャとシャッター下ろしてみたら、何枚かは使える写真が。車内のお客さんたちもこっちを見ていたような、楽しかったなあ。
ホテル郡上八幡 15:50
郡上八幡の入り口には、観光客向けの大きなドライブイン、その奥にホテルと立ち寄り温泉があって、ずいぶん昔から利用させてもらっている。郡上踊りにはまっていた頃、名古屋からクルマを飛ばし、ここで浴衣に着替えて郡上おどりに突入なんて、使い勝手がよかった。相変わらず、お湯は潤沢に流れて気分の良い溫泉。久しぶりの晴天の元で、一日バイクに乗れて大満足、さらに高賀六社巡りは充実した冒険だった。
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