
粟津温泉法師 玄関 7:00
大晦日の翌日は、元旦と相場が決まってる。こんなときこそゆっくりと起き出せばいいのに、いつも通りの6時には動き出してしまう貧乏性。かみさんも目が覚めていたようで、ふたりでまだ静かな旅館内を散歩しつつ、朝風呂にむかう。早朝の玄関ホールはひとも見当たらず、ひろびろと。太い柱、梁は古くからの建物だってわかるもの。和風なのに高い天井は大きな空間を演出している。この宿も玄関には下足番のスタッフがいて応対してくれるあたり、古風な旅館のおもてなし。
建物は庭園を囲むように回廊でつながり、どの部屋からも庭が見えるようになっている。庭園の中央には「延命閣」と名がつけられた明治建造の御殿造りの離れがあり、国の有形文化財に指定されて皇室や名士が宿泊してきた。


大浴場
大浴場の入り口には源泉が流れ、大事に祀られている。宿のHPから宿の謂われを要約すれば。。。
修験僧の泰澄大師が白山山頂で荒行を始めてからおよそ一年後のある夜。白山大権現が夢枕に立ち、粟津の温泉を掘り当てるようにとお告げがあった。山を下りて村人と力を合わせ霊泉を掘り当てた大師は、弟子の「雅亮法師」に一軒の湯治宿を建てさせ、その湯守りをまかせた。これが「法師」と呼ばれる宿の千三百年余り続く歴史の始まり。湯治宿を営んだ雅亮法師の亡き後は養子の五郎が善五郎を名乗り二代目を継承。この名は代々と継承されて現四十六代目も「法師善五郎」を名乗り当主を務めている。

ギネス認定書
世界で最も歴史のある旅館として、1994年にはギネスの認定をうける。西暦718年に開業したとされるが、時代は奈良平城京の時代!!、これは日本の皇族が7世紀頃から続いてきた歴史とほぼ変わらない。ちなみに、西暦705年に始まった山梨県西山温泉の慶雲館が、その後、法師に代わり世界最古の認定を受けた。

エノキアン協会
展示品には「エノキアン協会」のことも触れられている。これはフランスの酒造会社が1981年に立ち上げた団体で、「200年以上続いている老舗企業のみ加盟が許される協会」。このエノキアン協会は、ヨーロッパ、日本中心に現在は50社が加盟しており、最も古い「法師」をはじめ、ようかんの「虎屋」や酒の「月桂冠」、伊勢の「赤福」など日本からも10社の名が上がる。
朝食は元旦らしく、。お雑煮や数の子、紅白かまぼこなどお正月特別献立でいただく。昨夜もいっぱい食べて呑んだのに、美味しくて今朝もごはんをおかわりしてしまう。部屋食で準備してくれる女中さんと、年始の挨拶を交わす。

玄関棟 9:00
朝食をいただいたら、温泉街の散策と初詣にでかけるよ。宿の正面玄関は、丸い4つの障子明かり取りの意匠がおもしろくて独特。この玄関も延命閣と同様に有形重要文化財に指定されている。
粟津温泉の町を見下ろすように、粟津保の総社の白山神社が鎮座しているのを聞き、年始のお参りにやってきた。中部、北陸の山手の集落には、決まって白山神社が鎮守として祀られている。奈良時代からの白山信仰、白山詣では各地に支社をつくり、信者を増やした証。白山信仰は粟津温泉の開拓とも深く関わっており、それらは1300年前の奈良時代を起源としている。小さなお社ではあるが、古い歴史を抱えた神社だった。我が家だけの静寂に包まれた初詣だった。

粟津温泉 総湯
かような温泉街には必ず見つかる共同浴場。お宿のお風呂もいいが共同浴場の雰囲気も大好きだ。これを楽しみにタオル片手にやってきたが、つれなく休館の様子。以前来たときはもっとボロい建物だったから、リニューアルしたんだろう。入れないと分かると「余計に入りたくなる」のが人情だ。


法師 玄関 10:30
外湯に入り損ねたので、もう一度お宿の温泉に浸かって暖をとる。この二日間で小生は何度、湯船に入っただろう?? 数えたら、5回かな。われながら、よく堪能したものだ。しかし、不思議なことに、外が冷えているのか、風呂上がりでもすぐに体が冷えてしまう気がした。かみさんも同意見のようだったから、お部屋の温度が低かったかな。
日程2日目もスケジュールに追われることが多い我が家も、この日はゆっくりめにチェックアウトする。法師では、密を避けるために、部屋数を30~40%ほど絞って提供しているとのこと。だから大浴場も人はまばら、チェックアウト時のフロント混雑も無し。人が少ないのはお客には居心地がいいが、お宿の経営にはいいはずがないだろう。こんな有名な旅館法師も、数年前に経営難から経営母体が代わったと聞き及ぶ。どうか、このコロナ禍を乗り越えて、1300年の歴史をつないで欲しい。

那谷寺(なたでら) 10:50
旅館法師の女中さんにこのあたりで親しまれている初詣先を訪ねると、粟津からはクルマで20分の那谷寺をおしえてもらう。行けば駐車場もかなりいっぱい、ゆきどけシャーベットの中を参拝に向かう。さきの粟津温泉を西暦718年に開所した泰澄大師が、その1年前の西暦717年にこのお寺を創建したとされる。まさに、泰澄大師はその時代のスーパー開拓者だったんだ。お寺ではあるが、仏教伝授というよりも、より古代の白山信仰がこの地に祈願の場所つくりだしたものと思われる。今も「新道火祭り」として、白山の神々に祈りを捧げている。

山門

奇岩遊仙境
山門を過ぎるとまっすぐに参道が延びている。やがて左手に池を配置した庭園と岩山が現れた。岩山には、石仏が安置された多くの洞窟がぽっかり口を開け、険しい景観を呈している。ここに寺が作られたのも、こういった希な自然があったからだろう。

本殿
境内の奥、岩山の大きな祠に本殿が控えてる。清水寺を思わせるような基礎柱、今の建物も500年近く経過した重要文化財。岩窟の中には本尊の十一面千手観世音菩薩を祀る祠が安置され、「いわや胎内くぐり」と称し、くるっと一回りする。どこかでこんなお宮があったはず、そうそう、宮崎の鵜戸神宮を思いだした。

金堂華王殿
朱塗りのお社は、南北朝時代の戦火から焼失し、平成2年に650年ぶりに再建された。中に入ると7.8mのおっきな観音像が目の前に。こちらで今年最初の御朱印をいただいた。


雪国の足もと
自宅からはスニーカーをはいてきたけど、ホームセンターに飛び込んで「スノーブーツ」に履き替えた。この地方、回りを見れば皆さん長靴か、このようなブーツを履いている。シャーベット状の雪、融雪水でベタベタの歩道、滑りやすい圧雪・・・よくあるスニーカーではあっという間にベタベタ、水がしみこんでくる。特に、要注意なのが、スプリンクラー並みに勢いよく噴出している融雪水。場所によっては背丈ほどの高さまで噴水のようにまかれている。クルマが通過するにはいいだろうけど、歩行者やバイクには、嫌がらせにしか思えない。


山城温泉古総湯 11:40
初詣も済んで、後は名古屋へ帰るだけ。どこかに寄れないかと探せば、通り道に山代温泉があるじゃないですか。なので、温泉地の中心にある「古総湯」に突入、総出でさくっと熱い湯船に浸かってきた。浴場はこの地の名産である九谷焼のタイルで装飾され、昔の建物を再建した古総湯はなかなか味がある。湯船は貸し切り状態で、女子たちは管理人にいろいろ説明、案内を聞いて楽しんだ様子。小生は熱めのさらさらなお湯をステンドグラスの明かりをみながら楽しんだ。
ちゃちゃっとお湯をいただいたら、あとは加賀ICから高速道路にのって名古屋を目指す。お昼時となって、南条サービスエリアで越前蕎麦をいただこうとしたが、小生のお財布が見つからない。代わりにズボンのポケットからは11番の札がついた鍵が出てくるじゃないですか(゚ω゚) そっか、お財布を古総湯の貴重品箱に入れたままだわ!!
さて、どうしよう? 自宅に帰って、鍵を郵送、書留でお財布を送ってもらうか。。。 引き返すか
もちろん、人に迷惑かけちゃいけないので、もう一度北に向かって、お財布を取りに行くことになった。この南条SAから山代温泉まで、65km、1時間の行程、つまり往復で2時間の寄り道になったわけだ。家族には平謝り、急いでもう一度山代温泉に向かった。折しも降雪はそれなりで、スピードも出すわけにいかない。ため息をつきながら、古総湯に戻って確かにお財布を取り出して一件落着。
ここで我が家らしい行動に出る。温泉地に戻ってきたからと、古総湯に隣接する共同浴場の総湯に「もう一回」入ることにした。さすがにおばあさんは「めんどくさい」と付き合わなかったが、かみさんなどは喜んでのれんをくぐっていた。この日、4回目の入浴(^^ゞ。


山代温泉名物 温泉たまご
総湯の休憩所では、名物の温泉たまごが和菓子の様に売られていた。聞くと賞味期限は2週間!1、ならばとお土産に購入してみた。ふつうのゆで卵なら、冷蔵庫でも数日しか保たないように思うのだが、なんでこれはそんなに日持ちがするんだろう?? なぞだ。
なんだかんだで、無事に帰宅、残りのお正月休みは自宅でのんびり。名古屋のお雑煮は「切り餅」「小松菜」くらいのシンプルな具が多いはず。我が家では、「ゆば」「かまぼこ」などが追加されている。この度は金沢で仕入れた「食用金箔」をパラパラと添えてゴージャスなお雑煮。お雑煮は、地域性、各家庭のオリジナルがあるだろうから、調べたら面白いだろう。
名古屋大須に古くからある仕出し屋の「竜田」の卵巻き、う巻きも、正月には欠かせないマストアイテム。予約して暮れに受け取りに行くのも毎度の行事だ。

最終日は嫁いだ長女がだんなと年始にやってきた。飲める二人が加わって「たこ焼き・おでん」をつまみながら、ビール、日本酒をがっつりいただく。たこ焼きの具は友人のお勧めもあって「ツナ」も試してみたが、もちろん旨かった。さてさて、お正月休みも終わり、明日からは職場で新たな1年がはじまる。朝一番に全職員が集まる年始のあいさつ会があるから、スピーチ考えなきゃね。
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