富士スピードウエイ 丸一日走行会 AUTOFACTORY
快晴の日の出
AMG GT君は、通勤・お出かけにと活躍しているが、たまにはそのパワーを解き放ってやりたくなる。ストイックにフリーのFSWスポーツ走行枠で走るのもいいけど、友人や家族を引っ張り出して、写真や動画を撮ってもらうのも楽しそう。何かよい企画はないかと探していたら、ありました、ありました。
前日から御殿場に前乗りして、手に入れてから3回目のFSW走行会に参加してきた。目標はこれまでのベストラップ「2分12秒」を切ること。
AUTOFACTORY
主催は御殿場にあるショップ「AUTOFACTORY」。86などのチューニング、パーツ制作を得意として、ケーターハムの正規代理店もやっちゃうようなモータースポーツに力入れているショップ。今回は終日借り切りのFSWを思う存分走らせてくれるというのだから、かなりの太っ腹な企画。しかもこれで16年目というくらい、ずっと続いてきたイベントのようでショップの努力が素晴らしい。
FSW Aパドック
朝6時に起床、おにぎりを口に押し込んで30分後に御殿場のビジネスホテルを出発。7時半からのミーティングに間に合うようサーキットに滑り込む。FSWライセンスがまだ有効なので、入場料もフリー。昨年のこのイベントは雨の中での開催。時には雪でクローズで中止となった年もあったようだ。
2番ピット
申し込みが早いとピットを利用させてもらえる。天候の悪い日などは、とても助かるだろう。2番ピットをあてがわれるが、この日は日が当たる場所はポカポカ陽気。寒いピットは使わなかった。
走行会専用に、ノーマルセットのリアタイヤをすり減らしてしまっていたので、今日に備えて入れ替えておいた。空気圧の調整も大事で、300km/hを超える空気圧指定は、F 250kPa R 270kPa 。しかし冷間時にこれに合わせると、走行中には2割ほど圧が上がってしまうから走行前は、その分圧を下げておく。タイヤが温まった状態で、空気圧の最終調整が必要だ。これをしないとグリップがかなりスポイルしてしまう。
牽引フック
コースアウトしてスタックしたときに、引っ張ってもらうには「牽引フック」も大事。AMG GTはリアに設定がないので、フロント1本のみ。もしもつけていないと、牽引された場合、足回りなどに無理矢理ワイヤー掛けられてクルマが傷ついても、文句はいえないから要注意。
ポンダー
借りだしたラップタイム計測器(ポンダー)をウインドーに貼り付ける。助手席の窓ガラスに貼ることが多いが、忘れてウインドーを下げてしまうとクルマを傷めてしまうから、リアのクオーターに貼り付けた。プライバシーガラスやUVカットガラスだと読み取らないこともあるが、今回はOKだった。
ゼッケンを配布されて、ボディにペタペタ。剥がしやすいように、糊が残らないように「透明養生テープ」を準備しておいた。普通のガムテープだと後で後悔。ガラス製のヘッドライトなどにはテーピングが要求されるけど、最近のクルマはほとんど樹脂製なので不要。ちなみに、正規のFSW スポーツ走行のルールでは、ロールゲージのないオープンカーは走行できないし、オプションのガラスルーフを装着したAMG GTも走る事ができない。転覆した際の安全性からだろう。
タイムスケジュール
FSWのスポーツ走行なら30分ごとの走行枠になるけど、貸し切りの今回は1時間以上の連続走行が可能、なんて太っ腹な企画なんだろう。合わせて、ワンメークレースもおこなうようで、なかなか過密なスケジュール。参加者は小から大まで、初心者からエキスパートまでの「ごった煮」状態で、「80台!!」の参加台数だから、一気に走り出せばコース内はえらいことになるんじゃない?? 上手に考えて走り出さないと、タイムアタックなど無理だよね。
ドライバーミーティング
7時半からはミーティングが開始。ここでドライバーであることを示す「腕輪」を右手に取り付けられる。コースインの際にはこれを係員に提示するわけだ。説明では。昨年にあったコース内アクシデントの事例を例に、特にコースイン時の注意が伝えられた。
You Tube 「 MOTOR STATION TV 」
You Tube チャンネル「 MOTOR STATION TV 」がこの時の事故を取り上げている。コースインしようとしたレクサスがグリップを失い、ホワイトラインを横切ってストレートに入り込み、200km/h以上で走行中のポルシェと衝突した直後の画像。2020年1月の事故だけど、脊椎損傷で今もこのドライバーたちは入院治療中とのこと。
ミーティングで十分に脅かされて、いよいよ走行時間となった。ヘルメット、グローブ、空気圧などなど最終確認して走り出す。
コースイン
ピットレーンは60km/h以下を厳守、出口シグナルでは右手のドライバー腕章を見せてコースイン。タイヤが温まっていないので1周目はコース確認のつもりでゆったりながす。先ほどの事故では、冷えたタイヤなのに加速してリアタイヤが流れたのが原因。多分、トラクションコントロールなどのデバイスも切っていたんだろうな。
TGRコーナー
右側キープでインベタで第1コーナーを回る。ここから先は緩やかな下りでスピードがどんどん乗ってくる気分のいいところ。ポンポンとシフトアップする排気音の変化が楽しい。
コース右側のアウトラインから、ささっとブレーキングして3速に落とし、加速しながらインのポールをかすめるようにコカコーラーコーナーをやり過ごす。
100R
複合のRを持った100Rは、バンクもあってとても難しいコーナー。タイヤのスキッド音も耳に入れつつ、アクセルを加減して左にはらもうとするクルマを制御、次のアドバンコーナーへのクリッピングポイントを目指す。毎度毎度、悩みながら走り抜ける嫌いなコーナー。
アドバン コーナー
難所の100Rを超えたこのヘアピンは、小生的にはひと息付ける場所。「WAKO」の看板までで減速を済ませて2速に落としたあと、クリッピングポイントを決めて左に回り込む。その先はリアを滑り出さないようにじわりと300Rにむけてアクセルを踏んでゆく。
300R
2つのカーブからなる300Rは肝試し。ダンロップカーブに向けて、コースは下り坂もあって、スピードがガンガン増してくるから、次のブレーキングが怖い。
ダンロップコーナー
TGRコーナーとこのダンロップコーナーは、突っ込み具合によってタイムに影響が出る。スムーズなブレーキングが試されるけど、ここは勝負所。
GB SUPRA コーナー
右、左と最終コーナにむかって、登りが続く。お尻を振り出さないように、アクセルワークが難しい。気ばかり焦ると踏みすぎでESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)が介入して、スピードロスをしてしまう。デバイスを切ってしまえばテールハッピーなじゃじゃ馬に変わるけど、スピンなどで他クルマに迷惑をかけちゃまずいだろう。
パナソニックコーナー
最終カーブに向けてのコース取りもとっても苦手。アウトからインにむかうのがセオリーであろうが、インにつきすぎて失速、立ち上がりに出遅れるとか、アウトにはらみすぎてゼブラゾーンに引っかかってしまうとか、通過するたびに反省している。
メインストレート
1475mのストレートは世界中のサーキットでも指折りの長さだそうな。マニュアルモードでも、ギアアップはオートでトントンとシフトアップして、7速に入る頃には240km/hを超えている。そのまま加速を続け、メインスタンド中央あたりで260~270km/hの最高速となる。
コントロールラインを通過後、どのあたりまでアクセルを緩めないでいれるか?? 小生はアクセルが踏めるのも、せいぜいスタンド中央までくらいでその先は怖くて踏めない。。。そして残り200mでブレーキング開始、7速から2速まで減速し、残り50mでインに切れ込んでゆく。
You Tube
カメラを4つ用いた車内画像と走行動画をサクッと作ってみた。 この日は、午前、午後、30~40分間のスポーツ走行を3回挑戦した。午前に記録した「2'05.631」がこの日のベストタイムで、午後からは気温が上がってタイムが下がってしまった。前回に比べれば、7秒タイムを短縮できて、小生的には満足だ。第一コーナー、ダンロップコーナーなどの突っ込み、苦手な100Rとパナソニックコーナーの克服ができれば、あと数秒は縮めることができるかも、今後の課題。
小生のような素人から、サーキットに通い詰めてるような玄人ドライバーまで、クルマも1000ccからマクラーレンまで、ごった煮のような80台の混走であったが、無事に終了(赤いゴルフが300Rでスピンしてフロント大破、そのまま赤旗になって午後の自由走行は1回で終了となった)。ラップタイム2分を切るようなクルマたちの「ばかっ速さ」はコース上で実感できる。クルマにも手が入り、スポーツタイヤを装着しているだろう。そうなんだよね、AMG GTも「つるし」の状態では、気合いの違う猛者たちに全然敵わない。
さて、さて、今回の走行会には、家族、親類にも声をかけていて、特に義弟にはカメラマンをお願いしてあった。よめさんと次女、そして妹夫婦、甥っ子、姪っ子、その子供たちという、親族集合のような賑やかさとなる。皆はクルマ3台に分乗し、早朝から3時間かけてやってきた。
甥っ子とR34 GT-R
甥っ子や姪っ子の「子」をなんと呼ぶのだろう。調べたら、「又甥」、「又姪」だそうな。こんなサーキットに連れてきて、退屈して泣いたりしないだろうか?なんて心配していたが、どの子もクルマが好きのようで、ガラスに顔を擦り付けて爆音ですり抜けるクルマたちを食い入るように眺めていた。こりゃ、親たちの影響「大」だなあ。
クリスタルルーム
ピットビルの2階にある居心地のよいクリスタルルームが参加者たちに開放されていて、寒い時期でもゆったりと過ごすことができた。かみさんもクルマ好き、昔は「セナ様時代の女子」だったので、今回のサーキット探訪は願ったりのようだった。義弟も足げく様々な場所でカメラを向けてくれたようで、一人では撮れない走行写真を一杯撮ってもらえた。
それぞれの目的を持ってサーキットにやってきたが、それぞれに満足して一日が終了。天気はずーっと快晴で、富士山もばっちり拝めることができた。この集合写真に、長女夫婦とばあさんが加われば、現在の我が家フルメンバーだ。ああ、今日は良き日かな。
おまけENEOS 富士スピードウエイSS
サーキット走行前に満タンにしてあったが、1時間あまりの全開走行で燃料計は残り2割ほどを示している( ・_・;)。午後の走行のために、サーキットパドック内のガソリンスタンドで給油。販売してる油種はハイオクガソリンのみ、単価「190円/L」!!燃費を計測してみたら、「燃費2.8km/L」!!
にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村