
乗鞍岳

自宅 6:45
梅雨がやっと明けた「海の日」、小生は涼しいお山にむかう。奥飛騨地方も天候よさげの予報、今年最初の野麦峠を目的地にした。

中央道 中津川IC 7:40
名古屋から野麦峠は高山経由と木曽福島経由の2ルート。往路は高速道路で中津川まで距離を稼いで、その後はR19を北に上がる。


木曽山脈 木曽郡大桑村より 8:20
中津川から木曽福島や薮原までのR19は単調な景観が続くので、なかなか辛い道。それでもところどころで景観を楽しむのと眠気覚ましでバイクを駐める。大桑村のあたりでぱっと前方の視界が広がり、駒ヶ岳などの木曽山脈が遠方に見える。夏は緑色に染まった力強い姿、冬は冠雪した美しい容姿になる。こんなお山を毎日、自分の部屋から眺められるなら最高だろうな。

中央本線 JR藪原駅 9:00
名古屋市民からすれば、大切な木曽川、その源流がこのダム湖のさきにある。味噌川ダムは木曽川流域のダムでは、最も上流で最も新しいダム。ロックフィル構造のダム堤は巨大で迫力あり。よくもこんなに土を積み重ねたものと感心する、ダンプカー何台分だろう??このダム湖は名古屋の上水道の源にもなったおり、名古屋のみならず濃尾平野に暮らす人たちには大事なダム。この先がどうなっているのか気になるところだけど、数キロ先のダム湖最上部でがっちりとゲートが閉ざされ、その先に進むことができず源流に近づけない。見てみたい。

境峠 9:35
r26 奈川木曽線は交通量も少なめ、大きなカーブ、つづら折れ、こぼれ日の直線などなど、変化に富んでバイクで走るのは気分がいい。その頂点の境峠は太平洋と日本海の分水嶺、標高1480m、日陰がさわやか。
パッと思い浮かぶ中部でバイクで走りたい道ベスト3は、# 境峠のこの道、# 飛騨清見から庄川あたりのR156,158、# 長野県茅野から杖突峠、高遠までのR152が思い浮かぶ。いずれも、季候のいいときにマイペースで走れたら最高の気分、きっとだれもがバイクを好きになるだろう。

松本市 奈川 9:50
気分良く峠を下ってくると奈川の集落になり、道はつきあたり。右にゆけば乗鞍高原方面、左に曲がれば野麦街道。ここから12km先に野麦峠が控えている。

奈川 神谷 野麦街道 r39
野麦街道の松本側は、木曽側に比べるとクネクネ区間が短くてクルマでも走りやすいだろう。お山の裾野まではなだらかな牧歌的景観が残る。松本側最後の集落が神谷でセミの声だけの靜から所。

旧野麦街道 ワサビ沢 松本側
峠の前後には、古代からの峠道が残っている。特に松本側のワサビ沢から峠までの約1.5kmは当時の街道が残され整備されている。バイクで通過するたびに、一度はここを歩いて登りたいと思うのだが、なかなか実行できていない。そもそも、ひとりじゃ怖いってのがあるかな。


道はやがて植林地に入り、ゆっくりとカーブをつないで高度を上げてゆく。高度のある峠だけど、なかなか見晴らしの利く場所に出会わない。松本側も、峠近くになってやっと奈川渡ダム方面を望むことができる。青空と白い雲、梅雨明けを確認するような夏の空。


乗鞍岳(3026m) と 野麦峠 10:05
奈川の三叉路から15分で野麦峠(1672m)に到着。峠の首位は拓けていて前後の展望も嬉しい。今日は期待通りに、乗鞍岳がクッキリと間近に見える。草生が勢いよく展望を妨げる部分もあるが、これはこれ、夏らしい野麦峠。広く自生しているクマザサが「野麦」と呼ばれるようで、これがその名の由来。この日、名古屋は35度以上なのに、峠の気温は20度ちょっと。陽射しは強いが、渡る風も涼しくて快適至極。


野麦 お助け小屋
野麦街道は古代からの道、そして江戸時代には避難所として峠にお助け小屋が作られた。近代になり、諏訪周辺で製糸が盛んになると、現金収入の乏しい飛騨農村の女子は諏訪の製糸工場で働くようになる。年末年始とお盆には休みがもらえて、この峠を越えて飛騨に帰るのだが、厳冬期の山越えは命がけであった。その話をノンフィクションで描いたのが山本茂美の「あゝ野麦峠」で、このお助け小屋が舞台となる。

政井みね
あゝ野麦峠のヒロインとなる政井みねさんの写真が食堂にかかっている。彼女は明治36年に14才で岡谷の製糸工場で働き始める。やがて仕事も上達し100円工女といわれるほどの収入を得るようになる。しかし劣悪な環境で体長を崩し、腹膜炎で寝込んだみねを兄が迎えに来る。みねは岡谷で治療することを希望せず、飛騨に帰ることを願い、兄に背負われて野麦越えにかかる。しかし、峠のお助け小屋で、「ああ飛騨が見える」と言い残して絶命した。明治42年11月20日午後2時であった。きっと野麦峠は美しい秋の紅葉で染まっていたに違いない。わずか21才での死亡、腹膜炎とあるが、詳細には虫垂炎や付属器炎が原因であったろうか、今なら確実に治る病気であったろう。

野麦そば
冬期間(11月中旬からGWあたりまで)は通行止めでこのお助け小屋も閉鎖。だから、バイクで来るのも限られた時期にしか上がれない。昨年秋は営業最終日に訪れたので、隣接する記念館やこの店舗の片付けで、主の家族総出で準備していたのを思い出す。小屋を応援する部分もあって、ここに寄れば必ず蕎麦を食べるようにしている。毎度「野麦そば」をいただくのだが、山菜そばと何が違うのか、小生分かっていない。それでも、これを食べないとここに来た気がしないのだ。今年は、これまでよりも蕎麦のお味がアップしような気がした。

旧野麦街道 木曽側


集落 野麦 11:05
木曽側に峠を下ってくると最初に出会う集落が野麦。バス停をのぞいてみると一日3便ほどバスが出るようだ。ふもとの高根にある診療所との往復運行。クルマの無い高齢者には、定期受診の診療所への足の確保が大事だろう。野麦の集落は靜かな空気が流れ、人影も見ない。峠からの木曽側も樹木に覆われ、なかなか展望が利かないが、野麦の集落からは南面の乗鞍岳を豪快に見上げることができる。

R361 野麦街道
峠道から降りてきた先を右に折れると野麦街道R361になって高山へ通じている。この道路も道幅が広く信号機も少なく、景観も美しいドライブコース。週末ともなれば、多くのバイクがピースサインを交わすルート。この日もかなりの台数のバイクとすれ違う。小生は、マスツーリング相手には出さないが、ソロライダーにはピースサインを送ることが多い。返してくれる人もいれば、リアクション無しの人も。最近の若手ライダーは、両手を振ってサインしてくる強者もいるが、小生は至って控えめに左手を挙げるのみ。


朝日町一之宿 11:30
秋神ダムのところで r435へ左折、鈴蘭峠にむかう。このまま直進すれば、再び木曽福島方面の開田高原へ抜ける。このあたりも靜かで走りやすい。一之宿で鈴蘭峠への右折が通行止めになっていて、そのまま直進の迂回ルートを進む。

迂回ルートをどんどん進むと、鈴蘭高原の入り口に出てきた。そっか、走ってきた道が元々あった幹線ルートで、鈴蘭高原内をクネクネ走るのは後で作られた道(鈴蘭スカイライン)なんだ。クネクネよりも近道と思えば、この迂回ルートの方が正解だね。

岩屋ダム 13:05
鈴蘭峠からはR41の小坂まで出て、ガソリン補給と昼食。スタンドの店員さんにランチのお勧めを聞いて暖簾をくぐる、もちろん美味しく頂く。さて、もうひと踏ん張り走りましょう。小坂からは新日和田トンネルを抜けて馬瀬にでて、金山湖のワインディングを楽しみ、岩屋ダムの豪快な景観でひと休憩。このダムも味噌川ダムと同様にロックフィルダムで相当にでかい。ダム湖は飛騨川流域で最も大きな人造湖で、東海三県の水がめとして重要。今日は奇しくも人知れずお世話になっている上流のダムを巡ったことになった。

濃飛横断自動車道 13:10
ダム湖を過ぎるとすぐにこの山奥に似つかわしくないほどの立派な道に出会う。中津川〜下呂〜郡上八幡をつなぐ高規格道路で、下呂と郡上手前の和良の間は完成しており、馬瀬から郡上の高速道路へ抜ける。下呂から中津川までの山岳区間はまだ計画中、ホントに着工されるんだろうか?

郡上八幡 野々倉 廃村
わずか4,5軒が小さな沢に沿って残っている。小那比バスの表示があって「落合」とある。ネットで調べると、このコミュニティバスはとっくに廃業しているよう。
旧 小那比小学校野々倉分校 13:37
綺麗に整備されたレトロな建物。1972年に廃校となった小学校で、1953年に建てられたもの。廃校になって50年になろうとしているが、郡上文化遺産として大切にされている。ここで育った人たちがしっかりと支えているんだろう、大変だけどすばらしいこと。


羽佐古トンネル 美濃東部広域農道 13:45
大峠も乗り越して降りてくると、また綺麗な道路(美濃東部広域農道)に合流、右にゆけば羽佐古トンネル、左に行けば東海北陸自動車道路、美並のICだ。美濃東部広域農道は郡上美並から恵那までを農業開発と地元の利便を図って計画された路線。とりわけ、美並から金山にかけて山奥に幾つものトンネルを掘って東西をつないだ規模のでかい計画。1998年に着工され、2012年に全線で供用を開始した。知ってる人は知っている、郡上と金山を抜けるツーリングロードとして、覚えておいて悪くない。
しかし、このような地域の開発、あと40~50年後果たして維持ができるだろうか? 働く人口がどんどんと減って、これまでの構築された建物や道路、橋、トンネルなど、管理できる人力が残っているのだろうか?? 小生はすでにお墓の中だろうから、余分な心配だろうが、子供や孫の代になって、大きな負担になるだろう。いはやは、そんな心配は不要かも、なぜなら人口の集中化はさらに進んで、地方、ましてや山の奥に住む人などいないかも知れない。

名古屋高速一宮IC 14:20
悲観的なうんちくはひとまず横に置いといて、小生は無事に一宮まで戻ってきた。まだ日は高く、都会の午後の陽射しは容赦ない。バイクは風を切って走るっていうけど、この暑さでは、お風呂を泳いでいるようなもの。名古屋に戻ってきた事を実感する。

名古屋 焼山 14:15
帰宅の前に、バイクを洗浄するために名東区焼山のコイン洗車場に立ち寄る。冬期にクルマで山を走った際には、凍結防止剤を落とすために必ず立ち寄る。また、ツーリングでバイクが汚れた際も、ここで洗浄してからガレージに入れる。バイクを高圧洗浄をすることについては賛否両論あるけど、小生はこのスタイルでずーっとバイクやクルマを管理してきたので、まあ、いいか。
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