黄昏の建仁寺
京都 雲龍図巡り 前半はこちら

南禅寺 14:15
さて、今日の雲龍図巡りの後半、北洛の蓮華寺から南に下り、銀閣寺を寄り道して、南禅寺までやってきた。南禅寺もしかり、禅宗の伽藍配置は、山門→仏殿→法堂→方丈がまっすぐ配置されていることが多い。見てきた相国寺や泉涌寺、建仁寺もそのまま。

南禅寺三門
南禅寺はお気に入りのお寺さん、しかし雲龍図を見たことはなかったので、これも楽しみ。アジア系の観光客は少ないが、欧米からの観光客を多く見かける。そろそろコロナ禍も終焉となってきたのか。南禅寺の三門は立派だ、大坂夏の陣、戦没者の弔いで寄進建立されたのが、江戸時代の初め。三門は楼上に上がることができる、さあ、行ってみよう。

三門からの眺め
三門の楼から四方のすばらしい眺めを得る。西は京都市街、東は境内を見下ろす。こちらも紅葉にはまだ早い、やがて息を呑む景色が見られるだろう。「絶景かな」と石川五右衛門が言ったの、言わないのってのも、この三門だ。登ったときはそれほどだったけど、角度が急で長い階段はかなり怖い。年に何人かは、ここから落ちたりするかもね(^_^;。年齢制限があってもおかしくない。

法堂
南禅寺は鎌倉時代の亀山天皇の離宮を禅寺に開基したのが始まりで、臨済宗の京都五山の別格(その上)として位置する。三門に次いで現れる法堂は、他の五山よりも間口の大きな建物。しかし、幾たびの大火に見舞われ、豊臣秀頼が寄進した法堂も明治に焼失し、現在の法堂はその後に再建された。

法堂内は立ち入りが許されず、正面の一間だけ扉が開けられて中の様子がうかがい知れる。雲龍図の説明があったり、金網に穴が空いていたり、なるほど、そういう事ね。隙間からお賽銭を投入、まずは手を合わせる。そして、隙間から顔をのぞき込んで天井を見ると。。。。

南禅寺 幡龍図
お〜〜、ありましたありました。木の板に直接描かれた雲龍図。明治の時代に、今尾景年によって描かれた龍は、緑、赤の帯で縁取られた黒地の背景に濃淡で龍が浮かび上がる。
作者の今尾景年は花鳥図を得意とする、新進気鋭の画家で、この幡龍図を描いた明治40年頃は円熟の域に達していた。画家生命をかけてこの幡龍図に取り組んだとされる。撮影禁止と書かれていなし、カメラを持った手をそのまま隙間から差し入れると、堂内の画像を旨くいただくことができた。撮影禁止の雲龍図が多い中、ありがたや。妙心寺や相国寺とは、作風が違うが、これはこれ、大作で気に入った。


京都五山
庫裏には南禅寺の表札ともいえるお札あり。「寺格五山之上」とあるのが誇らしげ、京都五山、1〜3位まではこれで制覇してきたが、東福寺と萬寿寺は訪れていない。東福寺にも雲龍図があると聞いているので、この秋の特別観覧に出向くつもりだ。ちなみに、第5位の萬寿寺は、東福寺の柱頭寺院で、非公開で拝観できない。

方丈庭園
方丈の前に広がる枯山水は、「虎の子渡し」の庭と呼ばれる。巨石と虎と見立て、川を渡ろうとする姿だそうな。夕方が近づいていて、紅葉しかけた葉を夕日が透かしてキレイだ。
方丈 六道庭
方丈の中庭にあたるところは、六道庭と呼ばれる。仏教の六道輪廻を具現したとされるが、小生にはちんぷんかんぷん。でも、石の配置、植樹の位置など、作意が込められていることは十分に伝わる。紅葉がすすんでいれば、もっと鮮やかなお庭になるだろう。

南禅寺水路閣 15:15
南禅寺で知られた史跡と言えば、この水路閣であろう。琵琶湖から京都に引かれた水路が南禅寺を山側に迂回している部分は、れんが組みのアーチ橋となっている。
日清戦争の頃に、水不足の京都を開発するために、大津の琵琶湖から引かれた水路は、当時の土木建築の粋を集めた事業。水力発電にも活用され、日本で初めての市電が京都を走る事になる。現在も現役でのこる水道橋は、近代文化遺産に指定され大切に管理されている。そのレトロな風情から、インスタ映えする場所として、多くの人が訪れるようになった。

琵琶湖疎水 15:40
水路閣を見たら、インクラインも見てこなきゃ、ということで、蹴上まで足を延ばす。琵琶湖疎水は水を満々とたたえ、琵琶湖の水を京都に運んでいる。正面は第三トンネル出口で、ここから流れ出てくる。


蹴上インクライン
水路があれば、海運に利用されるのは必須。終戦頃まで、大津と京都の鴨川をつないでいたインクライン。白い台車に船を乗っけて、ワイヤーでケーブルカーのように線路上を上げ下げしていた。今では、すっかりフォトスポットになって、この日も結婚式の前撮り撮影が行われていた。天気もいいから、よかったねえ。

ウイキペディアより
明治35年当時のインクライン。延長640mの長さを10分ほどかけて、船は移動できたらしい。
琵琶湖疎水
調べると、この疎水を観光船で体験できるようで、ちょいと興味あり。でも、狭いトンネルは嫌いだから無理かな(^^)。

京都をクルマで回るってのは、あまりお勧めではない。地下鉄や私鉄が使えればその方がベター。でも、今日みたいに京都をぐるっと回るような企画には、クルマは便利。もっと言えば、バイクの方がより動きやすいけど、日没後の長距離バイク運転は避けたいし、意外とバイクの方が駐車場を探すのに困ることもあり。さあ、すっかり日も傾いてきたね。今日最後の訪問先、建仁寺に向かいましょう。

夕飯を木屋町ですまそうと思っていたので、折角なら、夜の京都をふらつくのも悪くない。クルマを駐めやすい三条駅の駐車場に置いて、てくてく歩きだす。プチ時間が余っているので、祇園を素通りして八坂神社へ立ち寄り。
八坂神社 16:40
さくっと八坂神社をお参り。毎度、この境内は多くの人がやってきている。

祇園 安井金比羅宮
建仁寺の集合時間に合わせて、祇園周囲を散策。たまたま入り込んだお宮で、なにやら輪くぐりみたいなことをしている。これはなにか、謂れがあるに違いないと帰ってから調べたら。。。「縁切り神社」で知られた「安井金比羅宮」と分かる。身代わりのお札に祈願を書いて、願いながらこの孔を往復すると願いが叶うとのこと、そのお札はこのお洞に貼り付けるのだそうな。脇目も振らず、一心に狭い穴をくぐって願い事している女性がいた。ぜひ、その願いが成就されんことを。

建仁寺 17:30
ヨルZEN (キャノン×文化財 映像体験プロジェクト)
京都の特別拝観を調べていたら、建仁寺とCanonがコラボした企画を知る。午後5時45分から3組に分けて入場、小生は一番はじめの時間で予約を取ってあった。境内の3つのアイテムをCanonが加工して映像を見せてくれるらしい、ワクワクだね。

建仁寺 法堂 双龍図


双龍図×AR拡張現実
照明の落とされた法堂に案内される。支持されたQRコードでスマホが画像装置とつながると、天井の双龍図がアニメーションで動き出すという。小生のiphoneが横画像に対応してくれないので旨くいかない。Canonのスタッフにも助けて貰うが、小生のiphoneのご機嫌悪し。とうとう、スタッフさんは、ipad を用意してデモンストレーションしてくれる。そのまま、動画として残させて頂いた。ipadを動かすとアニメも動く不思議な感覚。
風神雷神屏風図×プロジェクションマッピング
お次は、風神雷神屏風図にプロジェクションマッピングを映し出す試み。強風が風神を強調し、雷が雷神を表す。やがて、新芽が出てきて実りの秋を迎えるといったシナリオだった。



枯山水大雄苑×MR複合現実
方丈の庭園に向かって、バーチャルカメラを装着。正面に照らされた枯山水に、雨、川、海、宇宙が音響と共に再現されて、2分間のバーチャル映像が楽しめる。上下、左右、向いた方向に視野が広がり、うつくしい映像だった。歴史的に価値の高い建仁寺で、このような新しい試みがなされたことが、素晴らしい。というか、建仁寺の運営が先進的というべきか。
黄昏の大雄苑
通常の拝観は概ね17時には終了するだろう。このように日没後に照明の下で、拝観できることは稀だ。建仁寺の枯山水も、Canonの技術を要しなくても、照明だけで十二分に素晴らしい世界を味わえる。

夜の潮音庭
四方からお庭が鑑賞できる潮音庭も照明に緑が映えてキレイだ。観客も少なく、いつもと違った建仁寺を楽しめる。

雲龍図 海北友松
遠くから眺めるしかなかった海北のふすま絵も、この日は待合に部屋が利用されていたので、ごく間近から双龍を鑑賞できる。とても稀で貴重な体験。

○△□乃庭
この中庭の鑑賞方法を知ってから、「なるほど」と納得できた命名。でも、○△□じゃあなくって、△○□乃庭というのが正解じゃない??

四条大橋
さて、今日の拝観計画もすべて終了。建仁寺のイベントが夜だったので、そのままこっちで食事をすることに。平日であるが、四条大橋の上は毎度、人通りが多い。

先斗町
橋を渡って、先斗町の路地を歩く。ほとんどのお店で明かりが灯っていたから、コロナ禍も下火になったのか、それぞれのお店が生き抜いてきたのか、ひとまずは、よかったねえ。ここもアジア系のインバウンドはほとんど見かけず、欧米の人が多かった。お給料を頂くようになって、先斗町のお店も知るようになったが、齢を重ねた今、昔を思い出しての先斗町巡りは、ほろ苦い。

お目当ての木屋町まで、しっかりと街並を楽しんで、お店に到着。湯豆腐と湯葉をアルコール抜きでサクサク食べて、今日はこれにて予定終了。ちなみに、お腹が空いていたんで、お豆腐は2度も追加をお願いしてしまった(^_^;。 さあ、GTさんで名古屋までびゅーんと帰りましょう。そうそう、天龍寺の雲龍図が見れなかったことは残念で、また、次回に。
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