霊仙山

下り伊吹SA 5:45
セローさんと多賀の廃村や林道を愛でるうちに、近くにそびえ立つ霊仙山(りょうぜんざん)の姿に惹かれるようになる。山奥の林道から見上げた頂に憧れて、ずーっとこれを登りたいと思っていた。それから6年経って、ついにこのお山に登るチャンスが巡ってきた。このところ、登山でお供していただける先達のHさんと示し合わせ、夜明け前に名古屋を出発した。


今畑登山口 6:40
トイレを済ませたりとしているうちに、予定の6時半になる。すでに落合の駐車場は一杯になったようで、奥から車が引き返してくる。ギリ一杯で駐車スペースを確保することが出来た。
登坂開始 6:50
落合と今畑を起点に霊仙山をぐるりと周回する登山コース(西南尾根登山道)を選択。登りのキツい今畑からの反時計回りでスタート。これが吉と出るか、否か?。さて、がんばりましょう。


今畑集落跡
ぐいぐいと折り返しを2つ3つのぼると、斜面に民家が見えてきた。人が歩くので精一杯、リアカーも自転車も無理な山の斜面に集落がある。「鈴鹿の山と谷 1」によれば、昭和55年の時点で1軒のみ住んでいたとされるので、廃村となって30年以上がたっているのだろう。


今畑集落跡 6:55
集落には水くみ場が残っていて、飲めちゃいそうなくらい、清らかな清水が潤している。ここで野菜を洗ったり、洗濯したりしたんだよね。人が住まなくなっても、水は流れ続けている。

浄土宗 宗金寺
集落の菩提寺だったお寺さんも崩れずに残っている。管理がされていそうなので、年に一度の法要などは催行されているのかも。どんな山奥でも、集落にはお寺と神社が備わっていることが多い。

Hさんの今日のお目当てのひとつは、「福寿草」。今畑の集落で群生している葉っぱに出会うがこれは違うらしい。なんだろうね、この葉っぱ?、Hさんが親子登山者の方とお話ししている。クリンソウ? もうすこししたら、花が咲くかな??

今畑の集落を抜けるとつづら折りのきつい登坂となるが、その後、気持ちのよい尾根に出る。肌寒かったのが、すっかり暑くなって1枚脱ぐ。なだらかな尾根道を歩くのは楽ちんで好きだなあ。


笹峠 7:42
ゆったりとした尾根道を進むと、広く明るい鞍部に到着。笹峠の看板、地理院の地図では、この峠は南の「行者の谷」に向かう道の分岐となる。その先は険しい権現谷の深い谷だ。

さて、登山路の先を見れば、近江展望台への急坂の取り付きとなる。今回の登坂のヤマ場だね。岩に腰掛けて、プチ休憩。さあ、がんばろう。

ゴツゴツの石灰石が折り重なり、歩きにくい。石灰が溶けて墓石のように尖った姿が残るのを、ピナクルといい、そのピナクルが続く地形をカレンフェルトというらしい。見下ろせば、登ってきた山の南西を俯瞰する展望が楽しめる。もう少しがんばったら、休憩して景色を楽しもう。


時折、赤いマークを見つけるが、だだっ広い斜面は、どこを上がってもあまり変わりなし。この急坂区間で、300mほど高度を上げる。登り切った先が見えている分、なかなか近づかないのがもどかしい。なんだか、富士登山の8合目あたりの「辛さ」を思い出した。


近江展望台 8:47
やっと着きました、近江展望台。ここで、標高が約1000mほど。下の笹峠から300mの急坂を1時間かけて上がったことになる。この先の霊仙山の頂上に続く稜線が見渡せる。前後の雄大な景色にしばし見とれる。そしてふり返れば、多賀のお山たちの先に彦根の町や琵琶湖が見える。頂上までの残りの標高は100m、ヤマ場を乗り越え、登頂できそうな安堵感で、しばし休憩。

西南尾根
頂上に向けて、登山路は稜線の南面をすすむ。稜線の北側には樹木をみるが、南側にはカレンフェルト地形が続き、荒涼とした世界。南からの吹き上げる風も思いのほか強く、なるほどこれでは樹木も育たない。ピナクルが点在するような場所は歩きやすいが、ガレ場も多くポールを利用しないと体がふらつく。


ずーっとHさんは「福寿草」を探していたが、ついに岩の隙間に健気に咲く花に出会う。パラパラとしか見つけることが出来ないが、それでも凜と花弁を広げて美しい。Hさんも福寿草に会えてひと安心。

福寿草 お花畑
稜線の上に出ると、北側の木々の元に福寿草のお花畑に遭遇。そっか、風あたりの弱い場所に群生してるんだね。これには、小生もHさんも、あちらこちらと見て回りひとしきり愛でてきた。これまで、福寿草の鉢を幾度か手に入れて育てたが、つぼみの状態にはなるけれど、咲かせることが出来たためしがない。こんな険しい環境でも群生するんだから、もっと屋外で厳しく育てればよかったのかな。



地味〜に緩やかな登りの西南尾根を歩く。岩場の歩行は苦手だなあ、疲れが倍増する感じ。もう少しで頂というあたり、枯れ木の陰で小さな水芭蕉のような葉の新芽をみる。生けるわずかな場所を得て、春を告げようとする植物たち。きっと、ガイドさんたちにかかれば、これは「なにがし」と教えてくれるだろう。

白谷林道
登ってきた南斜面を見下ろすと、林道が見える。あ〜〜!! 霊仙山の姿に憧れた白谷林道だ。樹木に葉っぱがついていないから、林道もよく見える。地図によれば現在地より300mほど下になろうか、林道はもっとも奥まった辺りで、この先で行き止まりだ。
白谷林道から見上げた図
登ってみたいと思ったのが、6年前のこの写真。チャンスとご縁があって、お山の上からこの路を見下ろすことが出来たのは、達成感で嬉しいね。


最高地点と霊仙山山頂
最高地点と山頂が異なっているのには戸惑うが、最高峰(南霊仙)・三角点峰(中霊仙)・経塚山(北霊仙)・南霊岳のピークをひっくるめて、霊仙山というらしい。さあ、やっとここまで来たよ、登りの苦労もう少し。

霊仙山最高地点 1094m 10:04
やったね、一番高いところまで来ました。理屈では、これで登ることは無いはず(^O^)。心配された天候も、がんばってくれて、ご褒美の展望を頂く。360度の景観は期待通り、苔の絨毯の上でおにぎりタイム。
御池岳 1247m
南を見れば、頭が平らな御池岳(おいけだけ)がでーんと横たわる。その奥はずずーっと続く鈴鹿山脈の山々たち。御池岳周辺も、廃村や美味しい林道が控えている。養老や鈴鹿のお山たちは、味わい深い。
伊吹山 1377m
北には日本武尊が山の神である猪の怒りに触れて致命傷をおった伊吹山が控える。いつもは見上げるばかりの伊吹山も、肩を並べる霊仙山からは目線も同じ。さらに右手には池田山もみえる。雪深い地域なので、いまだに雪渓をのこしている。
霊仙山山頂
最高地点から山頂までは秋吉台を思わせるようなカレンフェルト地形を見ることができる。水を吸い込みやすいお山は、麓に湧水をもたらし、河内風穴のような鍾乳洞を見せてくれる。と同時に、良質な石灰岩はコンクリートの原料として、せっせと採掘されて、藤原岳や伊吹山は痛ましい姿に変わってしまった

さて、もう少し、ゴールの頂上に向かう。山の上には雲が湧いているのか、陽射しが遮られすごしやすい。しっかりとのこされた踏み跡を辿って進む。こんな地形だから、窪地に注意なんてガイドに書いてあったなあ。。。落とし穴のような鍾乳洞には、落ちたくないね(^_^;。

霊仙山山頂 10:35
到着〜〜。歩き出して約4時間、終に登頂成功です(大げさな(^_^;)。古傷を心配していたHさんもあっさりと登り切ることが出来た。小生はかかとの痛みが出てきたので、マメが出来る前に絆創膏で対応。靴紐が緩んでいるとHさんに指摘され、甲の部分を締め直す。頂上の銘板は平成10年の設置だけど、すでにひび割れて貫禄あり。アルミの板をくり抜いた銘板もあって、皆さん、代わる代わる携えて記念写真をとっていた。
長浜方面
頂はお椀のように広いから、座ればどこでも展望良し。頂上からは、遮るもの無く琵琶湖方面が一望できる。右手は手前に長浜市街、奥には小谷城あたりまで見えている。春霞が無ければ、もっと遠くまでみえるだろう。
近江八幡方面
左手に目をやれば、広がる琵琶湖と近江八幡あたりのお山もみえる。お山の取り付きまで、名古屋から1時間と少し。それで、カレンフェルトの奇怪な世界、雄大な山頂付近、可憐なお花畑を味わえる霊仙山は期待したとおりのお山だった。時計を見れば、当初のタイムテーブル通りに行動できている。折角だ、もうすこし、山頂を味わいましょう。
山行記 6 霊仙山 下り ドボン に続く
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