
F1以外の模型、スペースモノや船舶、乗用車など、作るべきストックに埋もれているのだが、結局F1モデルを引っ張り出して俎上にあげてしまう。今回もパッケージの痛んだジャンクモノに手をつけてみた。

例によって、塗装と組み立ての兼ね合いを考慮しつつ、一括で塗装できるパーツはどんどん仕上げて行く。なので、組み立て図の進め具合は全く無視した手順だ。

この頃のタミヤ1/12は、かなりのハイペースで作品が世に送られた。また、プラモデルの組み立て方法にも、試行錯誤が感じられる。リアリティと組み立てやすさは、相反することが多い。スタビライザーの取り付けは強度が足りない。

ロアアームの取り付けは、小さなパーツと小さな接着面で成り立つが、接着強度が足りないからすぐ取れてしまうだろう。

なので、ひとまずプラ接着剤で、ひと晩固定させた上で、バーナーで熱した細いマイナスドライバーをコテがわりに接合部のプラスチックを溶かして癒合させて強度をあげる。またスタビライザーをフロントアブソーバーにはめ込む作業は、作業する空間がほとんど無くて、無理すればリンクがポキリと折れるだろう。このキットを組んだ人は、さぞかし苦労した部分だろうな。リアルを追求しすぎて策に溺れるってところかな。

大きなパーツは古くなると歪むこと受けあい。特徴的なエアダクトは、合わせてもズレズレ。さてどうやって補正しようか。

沸騰したお湯の中で柔らかくした上で、まずはねじりを加えて素地の曲がりをできるだけ修正。その後、強力にプラ接着剤でクランプした形でひと晩固着させた。その上で、パテでスキマを埋めてゆく。出来上がれば目立つ部分だから、丁寧にやらないとね。

ズレも補正しつつだいたいの形は完成。あとは、パーツの歪んだ部分やつなぎ目をパテで修正。

フェラーリと言えば、12気筒。燃料パイプも12本出てくるから、気合いを入れて作りましょう。

12本のパイプを指示通り、左右のシリンダーに分配しながら細い銅線でしばってゆく。面倒くさいが、大事なところ。

プラグコードも12本。このあたりのキットの造りは、タミヤクオリティでとても作りやすい。エレールなどの海外物では、手間がかかる。

燃料パイプとプラグコードは、まるでバイクのメインハーネスのようになってきた。面白いねえ。

燃料ポンプとプラグコードをクランクケースにクリアボンドで接着し、24時間固定させる。この先、パイプをゴチャゴチャいじるので、しっかりくっついていないと剥がれてしまう。強度が欲しい所は、クリアボンドが頼れるアイテム。

プラグコードを下に、燃料パイプを上に配置して、12気筒のヘッドに振り分ける。組み上げるのは苦労するが、出来上がるとその複雑さに我ながら感心。

エグゾーストパイプも12本、複雑にうねって3気筒づつまとめている。この接着こそ、クリアボンドが必要で、初期の接着力もあり、修正もしやすく、12時間も経てばがっちり粘着力が発揮される。ん〜〜、12気筒のうねうね、美術品だねえ。


キットにはシートベルトが含まれていないので、社外品のシートベルトを用いる。国内メーカーのシートベルトキットはよくできているが、そのお値段もバカにならない。なので、手芸品売り場で4mm幅のリボンをお値打ちに購入し、バックルなどは、キットのあまりをそれっぽく流用している。

シートに接着剤と両面テープで固定すれば出来上がり。シートベルトの追加は出来上がりの雰囲気をあげてくれるので、必須だね。

やっとフレームとエンジンを接合する場面まで進んできた。こんな接着もクリアボンドが頼れる相手、ひと晩輪ゴムで押し込めば翌朝にはがっちりくっついている。

冷却水や燃料ホースなど補機類のケーブルを再現する。組み立て図には、何処と何処を何cmのチューブで繋ぐとは図解しているが、チューブを何処に通すべきなのか、指示がないのが悩み所。それっぽい場所を推測してラインをつなぐ。

さてこれでエンジン周りが完成し、お次はボディワークに取りかかる。

ボディ外装は、パーテーションやへこみなどを修正してから、プラサフを吹いて下地を作る。食器乾燥機をプラモ用の塗装乾燥機に流用しているが、塗装面にホコリが付着するのを防ぐためにも有効だ。

イタリアンレッドをタレないように、2〜3回吹き付けて2日間ほどしっかりと乾燥させる。ある程度、厚塗りをしないとつやが出にくい印象を持つ。乾燥したら、「粗目」→「細目」→「仕上げ」と順につやを出して行く。面倒だけど、キレイになっていく過程が楽しい。

メッキパーツは、塗装しない限り傷つきやすくので、面で触らないように注意して工作する。指の指紋をクロスで拭き取るだけでも、傷がついてしまう。

そのままの切り出しでは、デカールの縁が残ってしまう。縁が飛び出てしまうような箇所では、縁が無くなるようにギリギリで切り出す。なかなかやっかいな作業だ。

いよいよ、プラモ造りのひとつのヤマ場であるデカール貼りに挑戦。38年前のキットだから、デカール全体がやや退色してやや黄ばんでしまっている。今回は手に入らなかったので、このふるーいデカルを使うしか無かった。

ゴールドの細いストライブが方々に入るが、これらがまとめて印刷されず、1本1本貼り付ける。ちぎれやすいストライブをブレないようにのせるのは至難の業。

出来上がり図を参考に、少しずつストライブを追加して行く。ここの出来上りがダメだと、ここまでの努力も半減してしまう。緊張した作業が続く。

サイドのくさび上のラインに、4枚のスライドをのせて子持ちストライブを完成させる。組み立て図の説明が不十分なので、どんな出来上がりが正解なのか、分からなかった人も多かったに違いない。

苦労しながらも、どうにかすべてのデカールを貼り終える。やり出したら、2時間以上もかかってしまい、「どうする家康」を見損なってしまった(^^)。

デカールが貼り終わったら、表面に残った「のり成分」をキレイに拭き取って、数日しっかり乾かす。そして、水性のクリアコートをボディパーツごと、2度ふきして塗装は終了。デカールが古かったので、白色が退色してクリーム色になってしまった。ちょっと悔やまれるが、古いキットなんだから致し方ないとも言うね。

レタリングの済んだタイヤをネジで締め込んで完成。

ウイングのメッキの反射がキレイだ。触らないように注意した甲斐があったね。

1/12になると、それなりにデカいし、重量もある。背面には円筒形のパーツが二ヶ所、直接ボディを地面に降ろして、足回りへの負担を減らしている。

背の高いインダクションボックスが特徴的な312T。1975年のマシーンだけど、他のチームも似たようなデザインを取っていた。

返す返すも、デカールの退色が残念だ。社外製も含めて、生きたデカールを探せば良かったかな(T_T)。

リアスタイル、カッコいいねえ。低く幅広の12気筒エンジンにから4本のイグゾーストが突き出ている。速いマシーンは、静の姿勢でも、速そうにみえるね。

1975年 イタリアグランプリでは、ニキ・ラウダが3位、レガッオーニが1位となって、お膝元でのコンストラクターチャンピオン、さらには、ニキ・ラウダがドライバーズチャンピオンを獲得して、イタリアのフェラーリファンを狂喜させた。312Tは以降、モディファイを加えながら5年間活躍して、フェラーリの黄金時代を築いた。