越前岳山頂

紅葉の御嶽山
かねてより、今シーズンの紅葉を2000m以上のお山で楽しもうと作戦を練ってきた。御嶽山や駒ヶ岳をねらっていたが、決行日は冬型の気候となり富士山も初冠雪する寒さに見舞われる。登山天気でも、御嶽山や駒ヶ岳頂上は最高気温3度、風速10m/sの強風と分かる。前日まで天候の変化を期待したが、ついに諦めた。

富士市 6:47
日本海に近いほど天候が荒れることが分かり、急遽、紅葉を諦め、天候の安定した太平洋側のお山を探すことになった。そして絞ったのが、富士山の南にそびえる1500m級の愛鷹山だった。最高気温15度、風速3m/s、富士山もよく見えるだろうと期待して、名古屋を4時半に出発して新東名をひた走り、新富士ICで下道に降りた。

山神社駐車場 7:24
コンビニでおにぎりとお茶を確保して、ザックにつめる。御嶽山用の服装を準備していたが、半袖ベースの出で立ちに変更してきた。取り付きは富士サファリパークの近くの林道から分け入った「山神社」だ。

今回も同級生のHさんに同行を願った。山神社駐車場に車を駐めて、登山届をポストに投函し、いざ出発。平日ではあったが、3組ほどの登山者と挨拶を交わして登山路に向かう。

愛鷹連峰(あしたか)
愛鷹山は富士山の南にあり、富士山よりも古く10万年前に火山活動でできた山。広義では5つの峰(黒岳、越前岳、呼子岳、位牌岳、愛鷹山)を総称して「愛鷹山」と呼ぶ、最高峰はこれから登る「越前岳」で標高1506mだ。富士のような火口を持たないが、長い年月で火口は削れて分からなくなった。

行程図


山神社 7:44
登山口は駐車場すぐ近くの「山神社」。山神社の御祭神は大山祇神(オオヤマツミ)で、「大いなる山の神」という意味。全国に3000以上の「山神社」が存在し、愛知県、静岡県、長野県に1/4が存在してる。地域の山神を祀る小さなお社が多く、この山神社も奥に続く黒岳や越前岳を祀ったものであろう。今日の山行が安全に行きますよう、お願いした。


山神社の脇から登山が始まる。すべての石、石畳が苔に覆われ、海岸線に近いお山が降水量の多いことを裏付けている。苔むした巌は美しいが、登山する側にとっては、すべりやすく嬉しくないね。

はしご場 8:27
40分ほど登ると登山道で唯一のはしごが現れた。周囲の岩も滑りやすいので、慎重に登る。


愛鷹山荘 8:33
はしごの先は、左に谷を見ながらの斜行で高度をあげる。50分ほどで愛鷹山荘にであう。山荘とあるくらいだから、宿泊も出来るのかと思いきや、いわゆる避難小屋であった。後述する、登山道を開拓した際に、設営された。90年以上むかしのことなので、さすがに初代の小屋ではないだろうが、今もその思いでこの小屋が管理されていることを知れば、登山者も自ずと心が引き締まるだろう。


富士見峠 8:37
登り始めて1時間で、越前岳と黒岳の尾根にたどり着く。右に行けば黒岳、左は越前岳。今日のメインディッシュを先に頂こうと、左に折れて越前岳山頂をめざす。

急登の斜行より、尾根歩きは楽だろうなと楽観していたが、それがすぐに間違いであることに気づく。登坂路は水の流れと人の踏み跡で、えぐれているところが多く、かつ迂回するルートも少ない。地味〜にダラダラと上りが続くのも精神的に折れてくる。

鋸岳展望 9:15
30分ほど辛抱の上りが続いて、尾根の外がみえる場所にやってきた。尾根の南側、太平洋側の鋸岳展望。

鋸岳展望 9:15
尾根の崖にたつ展望は、越前岳から南に続く稜線上の峰のつらなりを見る。正面右手のやや小さくギザギザした頂きが「鋸岳」、それを左にみて最も高い頂きが「位牌岳」。愛鷹山というのは、位牌岳の南に続く先にある。

小さな小さな谷?って思えるほど、人の背丈くらいにえぐれた登山路。人が歩き、夜は動物たちの生活路。雨水はさらに登山路を削り、尾根の形を変えてゆく。
水が山を削るのは自然の摂理、これを防ぐことは無理だよね。


ふもとの林の中もそうであったが、苔を見ることが多い。日を受けて、絨毯のように杉苔が美しい。


富士見台 10:13
山頂までもうすこしのところで、北側に木立の途絶えた展望所有り。ここで始めて富士山を眺めることが出来る。早朝にみた富士は雲ひとつまとっていなかったが、肝心の山頂付近に雲が出てきた。ずーっと展望が少なかっただけに、しばし富士山を眺めて休憩。
五十銭紙幣 昭和13年
戦前に発行されたお札に富士山が使われているが、その図柄はこの富士見台からみえる富士山を手本にしているそうだ。ちなみに昭和初期の1銭は今の6円ほどらしい。


すこしずつ尾根が細くなって頂上に近づいていることを教えてくれる。でも、この日は妙に足が前に出てくれない。いつもの乳酸が溜まった疲れじゃなくて、根本的に力が出ない感じ。腹が減ったからなのだろうか。いつもより早いタイミングで、Hさんに声かけして休憩する。

上りは始めてちょうど3時間、やっと登山路の先に空が見えてきた。やっとついたよ。

越前岳山頂 10:44
標高1500m、歩行距離8km、標高差920mの越前岳登山は、これまでの小生の経験でもハードなもので、滋賀の霊仙山登山に規模は似ているが、こちらの方が急登であった。やはり、標高差1000mとなれば、それなりに大変なのだ。

コツコツ登ってきたご褒美は、やはり山頂からの景色だろう。眼下には、富士市と駿河湾を見下ろすスケールのでかい展望が待っていた。強風を予想して、御嶽山を断念したが、越前岳山頂は微風のみで快適。直前の目的地変更は正解だったみたい。

目の前にひろがる絶景をなんとか写真に残したくって、パノラマ写真を採ってみるが。。。いかにヒトの「見る力」が優れているか、思い知らされる。両眼で遠近感を持って得られる視界は、平面の写真では敵うはずも無いか。

伊豆半島方面
南には伊豆半島が見えている。手前先端の岬は、「大瀬崎」だろう。あのあたりの海岸線も、狭くくねくねの道が続いていて時間のかかる区間だよね。

富士市方面
西の方角は、素晴らしいの一言。左は駿河湾、手前の富士市市街、その奥には富士川SAの観覧車が見える。海岸線を奥に辿れば、薩埵峠から三保の松原がある三保半島もよく分かる。さらに向こうには、日本平があるお山も覗かせている。

南アルプス方面
北西を望めば、幾重にも山の端が連なっている。「AR山ナビ」を用いると、その場で山の名前が分かるのが楽しい。聖岳、光岳は、越前岳から66km離れた南アルプス連峰の南端。あのあたりは雲ひとつ無い快晴、山登りには良い日だろう。

同じ頃、駐車場を出発したグループの方たちと、この山頂で合流した。最高齢は76才とお聞きするが、小生たちよりもペースが速い。ほぼ毎日、いずれかのお山に上がっているようで、小生から見れば、「スーパーマン」だね。腰や膝が痛いと病院通いをしていても可笑しくない年代だからねえ(°0°)。Hさんは、みなさんと意気投合で、話が弾んでいた。

この日も持参はおにぎり2個と500ccのお茶1本。お腹が減っていたんで、まあ、おにぎりの美味しいこと!!お腹に収まったと同時に、もりもり元気が出てきた。前半で妙に疲れを感じたのは、腹が減っていたからなのかなあ??。


リンドウ
山頂の片隅で、リンドウを見つけることができた。こんなに立派なリンドウを見るのは初めてかな。神威岬でであったハマナスのように、このリンドウは記憶に残る。

下山開始 11:27
居心地良すぎてついつい長居、先ほどの女子グループに続いて小生たちも下山開始。

陸上自衛隊東富士演習場
上りの時から、「どーん」と散発的に音が届いていた。はじめは途中で見かけたライフル射撃練習場からと思っていたが、どうみても音のパワーが違いすぎる。左手に見下ろす富士のすそ野は、総合火力演習の舞台となる演習場。そこからの音だと分かる。迫撃砲か榴弾砲か、はたまた戦車砲か。

富士見峠 12:58
下りは早い、上りで2時間10分かかったところを、1時間半で降りてきた。尾根の先には、もう一つピーク(黒岳)があるので、これも征服していきましょう。

下ってきたところで、再び登り始めるのは辛いねえ。


自然杉群落 13:16
黒岳山頂につづく尾根には、400~500年ほどの杉の大木が何本か残っている。周辺はほとんど杉の植林となっているが、良質な「種子」を得るためとか、山の境界を示すためとかのために残された大事な木たち。その左右に大きく枝を伸ばした杉の木の形は珍しく感じる。植林の始まる前は、周囲も広々として枝を伸ばすことが出来たに違いない。

自然杉たちの根っこは入り組んでまるで階段のよう。急登の登山路も木の根っこに足がかりを得ている。

黒岳山頂 13:26
30分足らずで、黒岳山頂に到着。頂はゆるやかなで、正面の富士山をみながらのベンチでのお弁当は、ナイスだろうね。居合わせたソロの女性は、富士山周囲の山を一泊二日で登りに来ているとのこと。単独行の気楽さと同時に、何かあったときの心細さも話してくれる。まさに、同感。

山神社 14:40
さて、予定時間内に下山することが出来て安堵。登山口には「松永塚」と石碑あり。昭和3年、商業学校の生徒の松永君が友人と愛鷹山頂で遊んでいた時に地震とそれに伴う突然の暴風雨に巻き込まれ、愛鷹山の原始林に迷い込んで死んでしまった。この惨事を繰り返さぬよう地元の有志が愛鷹山の縦走、横断ルートの設営をおこなった。そんな歴史の中で、小生たちも無事に降りてくることが出来た。感謝。

山神社駐車場
お山によっては、装備がドロドロになってしまう。近くに水があれば洗うこともできるが、なければ上手に持ち運ばないとトランクが汚れてしまう。この駐車場も近くで水を得ることができなかったので、登山靴やポールは袋に入れて対応する。

行程図

登山口近くの自衛隊演習場周辺に立ち寄ってみる。疲れてはいるが、登山靴を脱げば軽やかで気持ちいい。

愛鷹山(愛鷹連峰)
本日挑戦した愛鷹山の全容をみる。中央の鞍部が富士見峠。右手が最高峰の越前岳、左手が最後に登った黒岳。遠目から見ると、そんなに厳しそうに見えないけど、今日は小生の良いトレーニングになりました(^_^;。


裾野温泉ヘルシーパーク裾野
登山の後は、さっぱりと立ち寄り温泉へ。平日の夕刻とあって、ゆったりと湯に浸かることができた。泉質は塩化物泉のやや硫化水素臭ありの珍しいもの。塩っぱくて硫黄の香りは、なかなかないでしょ。湯上がりの帰路、富士山とさよならショット。開き始めたすすきの穂が、夕陽を浴びて輝いていた。

さわやか 掛川インター店
御殿場の近くで早めの夕食でも良かったが、眠たくなるのがいやで、空腹で名古屋へ向かう。しずおかグルメのさわやかハンバーグで栄養補給。平日でも待ち時間の多いさわやか各店であるが、18時前に入店して、3組待ちであったので、全然OK。ごちそうさまでした〜。
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