
12/10
なんてことないありふれた林道で、訳も分からず転倒し、バイクと地面に左足をはさんでしまった。助けを呼べない状況で、どうにか立ち上がる事ができて、病院まで自力走行。日曜ではあったが、救急病院の強みで当直医に診察を願う。

左腓骨遠位端骨折
普通の捻挫にしては痛いと感じていたが、画像をとれば骨折と分かる。「先生、折れてますよ〜」なんて、軽いノリで当直の女医が教えてくれた。「またまた冗談を」と返したが、モニターをみて現実を知る。あれ〜、えらいことになった(^_^;。

直ちに免荷(体重を掛けないこと)を指示され、オルソグラス(瞬時に固まる添木)で膝下から足先まで固定された。松葉杖も小生に合わせて準備され、思いも寄らぬ「松葉杖生活」が始まった。クルマで来ていたが、右足が使えるので幸い運転して帰宅することができる。ラインで家族には骨折を伝えてあったが、玄関先ではかみさんに怒られたねえ(^_^;。

12/12
翌日の月曜からは、外来や回診などの業務が普通に入っている。なれない松葉杖を操って、外来診療をこなす。患者さんにはわからないようにデスクに座っていたが、足がうずいて痛かった。火曜(12/12)は外科手術が2件予定されていた。代務の後輩外科医と午前から縦で手術をこなす。さすがに松葉杖はついていられないので、座面の高いメディカルチェアに座りながらオペをする。最初はどうなるか心配したけど、始まってしまえばなんとかなって、手術は憂いなく終了した。

12/13
水曜(12/13)も午前は自分の外来診療があって、これをこなすとそのまま絶食で入院となる。同僚の整形外科医が早めに手術を請け負ってくれたのだ。消化器外科医の小生には、骨折は整形外科で門外漢。餅は餅屋で、専門医にお任せだ。

入院すれば、早々に手術衣や紙パンツに着替え手術の準備。紙パンツを履いた瞬間に、心が萎えたねえ。手首にはバンドまで着けられて、いよいよ入室の時間がやってきた。

手術室へは、ストレッチャーで行きますかと、担当看護師に聞かれるが、「車椅子」をお願いした。

多くの患者さんをこのオペ台に乗せてきたが、今日は自分が寝る番だった。仰向けで天井の無影灯を見上げれば、不思議な気持ちになった。昨日はオペする側で、今日はされる側だ。側臥位で硬膜外麻酔が入ってそのままの姿で、鎮静剤を投与されて意識が無くなった。


関節内骨折観血的手術
下腿は太い脛骨が体重の大半を支えているので、折れた腓骨は足関節をぐらつかないようにする機能を受けもつ。転位(ずれ)が少ないので、ギブス固定による治療もあり得るが、外科的に補強すれば早期に歩けるようになる。手術では、金属製のプレートをネジで固定して骨折部を支える作業。手術としては、よくある術式だ。

術後部屋に戻ってきてから、いの一番に苦痛だったのが「口渇」だった。術後に経鼻カニューレを用いて、酸素投与をするのが習いだけど、それが原因で口の中が「バサバサ」。飲水が許されない時間帯だったので、「らくのみ」で口をゆすぐだけ。馴染みの看護婦さんたちに助けられて、「うがい」は辛い。

術後6時間くらいは痛みも無く、ベッドに横たわっていたが、麻酔が切れる午後9時頃から傷が主張し始めた。痛みは心臓の拍動に合わせたように「ズキズキ」と訴える。横にしようが、足を上げようが、痛みにはおかまいなし。ソセゴンの筋肉注射もあり得たが、これでせん妄を起こすこともあり躊躇した。深夜になっても痛みは治まらない、ついにボルタレン座薬をお願いした。「入れましょうか?」と看護師は言ってくれるが、恥ずかしいので自分で挿入してみた。

12/14(術後1日目)
それでも次の日がやってきた。結局、座薬も効かず、痛みで一晩中のたうち回った。朝日が部屋に挿す頃、すこし痛みを和らいでうとうとできた。気づけば、床頭台には朝ご飯がやってきた。食べなきゃと思うが、食欲はない。そもそも、ごはんがどんぶりにてんこ盛りで提供されている。どうやら、常食はどんぶりに盛られるらしいが、こんなに食べられないよ(^_^;。

ふと床に目をやると、なにか落ちている。「座薬だ・・・」。暗闇でおしりに入れたつもりの座薬が、床に落ちていた。そりゃ、効かなかったハズだわ。

術後想定内の創部出血があって、回診でガーゼとフィルムに代えてもらう。固定がしっかりできたので、過重を掛けてもよいと主治医からは説明を受ける。つまり踵をつけて立っても大丈夫って訳だ。しかし、術後1日目は、さすがに下腿と足は「浮腫んで」パンパンだ。痛みはあるも、カロナールなどの痛み止めを定期で内服始めたので、自制内。昨夜の苦しみはもうおさらばだった。しかし、午後からのリハビリが辛かった。手術した左足が前に出てくれない。わずか数日の固定が、すでに足関節の可動域を小さくしてしまっていたのだ。これには、がっくり気落ちした。
12/15(術後2日目) 術後2日目、痛みはずいぶんと我慢できるようになってきた。合わせて、午前中におこなったリハビリでは、松葉杖を使って、それなりに歩けるようになり、立位であれば杖無しで立っていられるようになった。これでずいぶんと自信を回復。その日の午後には、退院して帰宅した。じつはその夜、職場では大きなイベント、忘年会が控えていたのだ。

ケガをした時点から、忘年会に参加するかどうか悩んでいた。企画者として、スタッフに慰労を述べたいという思いもあったが、手術して2日目、退院したその日の宴会に参加するという、「後ろめたさ」もあった。そこで、退院時に、病棟主任と総務部長に彼らの意見を求めたが、「みんな、先生は来るって思ってますよ」という、お許しの言葉が頂けた。

となれば、足に巻いてあった包帯を一時的に外し、なんとか、靴を履き、出かける準備。タクシーで乗り着けば、経理のスタッフが毎度の和服で来てくれていた。小生も忘年会は和服で参加予定であったが、この体では無理なこと。前回も示し合わせての和服だったので、今年は申し訳ない。

コロナ禍のため、職場の忘年会は4年ぶり。入職スタッフの歓迎会すらできていなかったので、この忘年会は意義のあるモノだった。これまでの感謝とこれからの活躍をお願いした。スピーチの場面では、杖無しでがんばった。

コロナ禍の4年間で、変化したこと。それは、各部署の出し物だ。それまでは、「芸」が多くて、大忙しの忘年会だった。それが、近年の「ハラスメント」感覚で、こちらから「芸」をお願い出来なくなったのだ。それでも、踊りたい元気な看護師さんたちが、新人を中心に「出し物」を見せてくれたのは、嬉しかった。〆は、オペをしてくれた整形外科部長の「一本締め」で宴は終了。最後に集合写真をとって「お開き」だ。

病院側から、2次会まで会場を用意した事もあったが、さすがに今年は企画なし。それでも、元気なスタッフたちは、3次会まで過ごしたと聞いている。小生は。忘年会だけでも出席できたことに感謝、ホテルのタクシー乗り場から自宅に直帰した。


12/20(術後7日目)
この夏に手元に戻ってきたVmaxは、車検があと半年残っている。暖かくなったら、最後のロングツーリングにお供してもらおうと思っていたが、このケガでは早々には乗ってやれなくなってしまった。いずれは手放そうと考えていたので、覚悟を決めた。秋に一度査定をしてもらっていた近くのレッドバロンに引き取りに来てもらう。無改造のVmaxは珍しいから、すぐに買い手がつくだろうとのこと。新しいオーナーがこいつで楽しんでくれることを願った。最後にポンポンとフォークを触ってお別れした。

12/22(術後9日目)
術後9日目、待望の抜糸の日がやってきた。それまでは、水に濡れないように下肢をビニールで覆って、シャワーのみであったので、抜糸が済めばドブンと入浴ができる。縫合する皮膚の緊張も取れて、こころなしか痛みを楽になった。ずいぶんとはよくなったけど、浮腫は残っている。特にアキレス腱周囲からふくらはぎには、固さと痛みが残る。

12/23(術後10日目)
理学療法士によるリハビリ治療を行っている。浮腫とりのマッサージは痛くても気持ちいい。その後はストレッチと歩行訓練で、階段の上がり下がりも鍛えてもらう。そろそろ、杖無しで行動できるところまでやってきた、リハビリのあかしだ。

抜糸できた週末、待望の温泉に出かける。むかうは岐阜県養老町、西進する名神から真正面に伊吹山が見えている。

養老は精肉の産地。小さな街に、大きな精肉店が列挙し、焼き肉屋さんも通りにならぶ。「焼肉街道」とも呼ばれるらしい。

養老町 洋食 自由軒
お昼ご飯に立ち寄ったのは、養老町の洋食屋さん。人気店なのだが、混雑する前に入店できた。店内には、プロ野球選手の色紙でいっぱい。その中でも特にご贔屓だったのが、ゴジラこと松井秀喜だった。地元のB級グルメ「トンテキ定食」を特注の量(250g)で注文するそうな。いまでは、メニューにも載るようになっている。なぜ、この店が野球選手に人気なのか、その理由は、ごく近所にミズノのバット製造工場があるから。個人オーダーのバットを造りに、選手たちはこの養老に通うのだ。

カキステーキ丼
カキが大好物のかみさんは、オイスター味のカキをチョイス。カキも美味しかったが、タレが絶妙でごはんが進んだとのこと。

牛すじ丼
小生はお肉の気分だったので、これをチョイス。すじ肉とはいえ、大ぶりなカットは食べ応え満点。牛の部位でも「カッパ肉」を用いてるとかで、十分に柔らかかった。こちらもみそ風味のタレがごはんを進ませてくれる。
養老温泉 ゆせんの里
お腹もふくれて、お目当ての温泉にやってきた。養老山脈のふもとで、お山の景色がきれいなところ。

浴槽は掛け流し、泉質はナトリウム・カルシウム - 塩化物泉でアルカリ土類系の茶色のお湯。温泉成分がとても濃厚で、よくある入浴剤でたとえると30袋以上の濃度があると説明書きがあった。湯温も「あつめ」、「ぬるめ」と2種類あってその日の気分で選ぶ楽しさも。おそるおそるカランで傷も洗い、いよいよ湯舟に。深めの浴槽は、座れば顎までどっぷり浸かれる。あつめの濃厚な温泉が、体を全身から温めてくれる。そーっと腫れた下肢も指圧のようにマッサージすれば、痛がゆい感覚が治療効果を期待させる。抜糸も済んで、入浴もできて、怪我の経過も一区切り、そんなこんなで、もういくつ寝ると、お正月だ。
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