
宇治十帖 浮舟

宇治市源氏物語ミュージアム
「今年の大河ドラマ「光る君へ」は、恋愛モノと思いこんであまり注目していなかったが、このところのストーリー展開や演出に引き込まれてチャンネルを合わせるようになった。となると、その時代を知りたいと、源氏物語の解釈本を手に入れて読み始めた。そうとなれば、現地も見てこようと、宇治の源氏物語ミュージアムへ足を運んだ。

宇治市の運営するミュージアムは、カフェ、図書室など兼ね備えた想像以上にしっかりとした施設。

平安の間
最初の展示は平安の間。左手には実寸大の牛車がどーんと。右手は、玉鬘の大君と中君とが囲碁をしているのを、大君に思いを寄せる蔵人少将がのぞき見をしている場面を再現している。当時の女子は、家族にすら素顔を見せないマナーを守っていたそうで、すだれのスキマから「垣間見」でもしないと、その姿は見れなかったようだ。

六条院
同じブースには、光源氏の栄華の象徴、巨大な住まいの六条院の緻密なミニチュア。もちろん、架空の住居ではあるが、光源氏のモデルとされる「源融」が住んだ河原院と推定される。春夏秋冬を4つの庭園で再現した4町(3000坪×4)の敷地で、それぞれの館には多くの女性を侍らせた。
宇治の間
次の展示は、宇治の間。源氏物語の後半は、光源氏の子とされる薫と孫の匂宮、女君たちとの恋の物語。宇治周辺が舞台とされるので、「宇治十帖」とも呼ばれる。ときめく男子の薫と匂宮に翻弄される浮舟の下りは、宇治十帖のクライマックスだろう。
ホリ・ヒロシ
映像展示室では、20分ほどの映像が楽しめる。この日は、人形劇で映像化された「浮舟」をみてきた。とても手の込んだ人形の作りと仕草、特徴的な目などの表情など、非常にクオリティの高い作品に魅了される。後に調べてみると、人形師「ホリ・ヒロシ」氏によるこの展示のためのオリジナル作品とわかる。ミュージアムに来て、これを見ないのは片手落ち。ぜひ、ご観覧を。
「浮舟」の舞台バージョンを見つけたので、貼り付けてみた。人形のお顔は変わらないのだけど、操り方で様々な人の機微を表現出来ることが素晴らしい。

源氏香(げんじこう)
源氏物語をざっくり簡略にまとめた展示などもあって、読み始めるとなかなか先に進まない。面白かったのが源氏香だった。香木のかおりを楽しむ「香道」の中で、5本の香木を元に、源氏物語に登場する巻名をつけた52通りの答えを探し出す遊びがあり、これを「源氏香」という。サンプルの5つの香りを嗅いでみたが、3本目くらいで何が何だか、わからなくなる(^^)。

宇治上神社
ミュージアムをたっぷり味わって、宇治の散策開始。まずは、すぐ裏手にある宇治上神社へ。

拝殿
1000年以上の歴史を携えた世界遺産のお宮で、主祭神は15代応神天皇・その皇子、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)・16代仁徳天皇 と一般的な神社とは異にする。日本書紀によると、菟道稚郎子を愛した応神天皇が皇位を譲ろうとしたが、後の仁徳天皇と皇位を譲りあい決まらなかったので、菟道稚郎子は自ら命を絶ったという。今から1600年以上前のお話だ。

本殿
拝殿の裏に回れば、幅の広い石段の上に拝殿より小ぶりな本殿をみる。左殿、中殿、右殿と三つの社を祀る国内最古の神社建築とされ、1000年前の平安時代の檜皮葺き建築物が残っていることが凄いこと。先の拝殿も本殿も「国宝」!!。同じ世界遺産の国宝である平等院などに比べると、その簡素な佇まいに神々しさを受けるのは、小生だけではないだろう。柵もなく、あまりに身近な拝観と展示に心配してしまうほどだ。

宇治神社
宇治上神社から坂を下れば、朱塗りの中門を備えた宇治神社となる。主祭神は菟道稚郎子のひと柱で、明治時代までは、宇治上神社と二社一体で、こちらは下社、宇治上神社は上社とされていた。やはり歴史は古く、鎌倉時代の建築が残り、本殿に祀られる菟道稚郎子像ともども、国の重要文化財。

宇治十帖の石像
宇治神社の境内をくだれば、面前は広々とした宇治川となる。朝霧橋のたもとには、源氏物語ゆかりの石像。宇治十帖で、匂宮と浮舟が舟で宇治川にこぎ出すシーンが表現されている。宇治十帖は、光源氏の死後の話。ときめく皇子の匂宮は、光源氏の子、薫の女性である浮舟を積極的な性分で横取りしてしまう。

ヒカルゲンジ(ツバキ)
石造の横には、ヒカルゲンジと名のついたつばきが1輪だけ花を残していた。もう、ツバキの季節もおしまいだね。

宇治川
宇治川の中州にあたる橘島にかかるのは、朝霧橋と橘橋。おかげで、平等院近くで宇治川を渡ることが出来る。朝霧橋は観光活用も兼ねて1972年に架設された。宇治川の上流は瀬田川となって琵琶湖に通じる。時間があれば、宇治の次に大津瀬田の石山寺も詣でるつもり。

中村藤𠮷本店
お次は平等院の拝観だけど、ちょうどお昼前。混む前に食事にありつこうと宇治の街並をてくてく。宇治茶のお膝元、さすがにお茶屋さんが多い。暖簾といい屋敷の雰囲気もピカイチの中村藤吉本店をのぞいてみた。中村藤吉本店は、お茶の生業で財をなし、この地の名士となる。

暖簾をくぐると左手には廊下をはさんで4間が続く。奥のお部屋は仏間だろうか、明治29年の築と聞く、豪商の立派な御屋敷。

宝来舟松(ほうらいふなまつ)
中庭には、帆を上げた宝船を模した黒松の老木あり。創業160年の老舗に、2代目が植えて樹齢250年となる。宇治市名木百選の一つで、長い年月をかけ柱などで人為的に手を加えた巨大盆栽。樹木の生命力を感じると共に、これを育ててきた人の力も畏れ入る。


おうすの里
お茶のお店が並ぶ中、何屋さんだろうと入れば、ウメボシのお店。高級なウメボシは高価と聞いていたが、ショーケースにかざられる「超でっかい」ウメボシにビックリ、さらにそのお値段に二度ビックリ。

宝玉神梅
ごはんに載せれば、1個で十分と思える「でかさ」。果肉がまろやかで、普通の梅干し3個分食べた気分になるそうな。小生の職場のランチは500円だけど、この宝玉神梅は1個でそれ以上の高級品。。。

伊藤久右衛門 宇治駅前店
宇治に来たら、やっぱり「茶そば」が食べたくなる。ググれば、このお店が浮かんできた。カフェ、スイーツのお店だけど、抹茶そばも美味しいらしい。11時過ぎの入店なので、程なく席に通される。

大判湯葉そば
お蕎麦だけでもよかったけど、五目ごはんも抹茶スイーツも味わいたくて、セットメニューを選んでしまった。でっかい湯葉も茶そばも旨かった。抹茶パフェもペロリと頂く。珍しかったのは、「茶葉の佃煮」でしっかりお茶の香りがした。さて、腹ごしらえをして、いよいよ今日の主題、平等院へ向かおう。
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