R438が徳島市から離れ、山あいの神山町に差し掛かると、沿道はしだれ桜で満たされているのを知る。左右の法面、民家の庭先、街路樹などなど、桜の季節に出会えれば、キレイだろうな。後学で調べれば、町民5000人よりも多い「神山しだれ桜」が20年前から町民の手で育てられてきたとのこと。すばらしい。

道の駅 神山 8:50
徳島港から走り出して1時間、道の駅で最初の休憩。設定したタイムテーブル通りで、いい感じ。

R438
神山町の道の駅を過ぎると、少しずつ左右から山が迫ってきて、いつしか、山中のクネクネ道に変わる。先ほどまでセンターラインがあったのに、もう、すれ違いに気を遣うような狭さになった。平日のこの日は、土砂満載のダンプカーが張りきってフル営業中。バックの出来ないGLばあさんは、よ〜く考えて走らないと、えらいことになる。

川井トンネル 川井峠 9:26
道の駅から30分。後半はすれ違いも厳しいような隘路となって、川井峠に到着。標高764mで、トンネルは昭和41年に開通。この日の終点である祖谷渓温泉(いやけい)までには、大きな峠が3っあって、まずは最初の峠を制覇。

川井峠からの遠望
トンネルと抜けた先は、木屋平。最深部に剣山の雄姿を配置して、R438と共に、GLばあさんが進むべく谷を一望する。峠からの景色、すばらしい。峠をめざす旅人の醍醐味だね。

木屋平 八幡 9:53
集落のガソリンスタンド、通り過ぎてから、慌てて戻って、給油する。こういった場所では、迷わず満タンにしておくのが大事。お店の人と、プチ世間話。

八幡神社 9:58
事前にナビには立ち寄りたい場所を入力してあり、巡にそれを更新し、ルートが出来てゆく。日本各地に大事にされているその地の「巨木たち」、それを見るのも好きなので、先ほどのGSのご近所、鎮守のお宮にもれなく立ち寄るよ。

八幡神社の大杉
「八幡の大杉」と呼ばれる樹高30mの巨木。樹齢は600〜700年とされ、太い主幹から2つに分岐し、まっすぐに伸びる姿が潔い。「杉の大木はこうあるべき」みたいな美しい樹形。県の天然記念物だそうな。
木屋平 下名
さきほどの川井峠の隘路が嘘のように、木屋平は快適な国道が西に続く。こんな快走路ばかりだったら、日本三大酷道なんて呼ばれないよね、、、

木屋平 寺内 10:10
重要なチェックポイントに到着。県の道路情報では、この先で時間規制の通行止めをしていると知る。走行できる時間に当てはまればよいが、現地の様子が分からないので、指示通り、迂回路をとって剣山をめざそう。右折して、県道26号に入る。

やがて、1.5車線の簡易舗装林道に道が変わる。つづら折れで高度を稼ぐが、走る向きが剣山の方角とは全然違う。道を間違えていないか、ヒヤヒヤしながらGLばあさんが高度を上げる。
中尾山・高原キャンプ場 10:31
ずいぶんと谷を上がって、進む方角がやっと剣山に向かうようになる。キャンプ場の標識に、「剣山」とあって、安堵する。

すでに標高は1200mほど、深くて大きな谷を「かがり縫い」するように林道が続く。

R438合流 10:42
R438と分かれ、迂回路を13km進んで、ようやく再び、R438に戻った。対向車が一台もいなかったので、なんとかなったが、交通量が多いと危険な山道になろう。

林道よりはマシな路面、法面の補強工事の後など、維持するのに大変な酷道ってのを実感する。

山肌を地図の等高線のように、R438が刻まれている。遠望のお山が、めざす剣山。左下の300m先の谷には、剣山を源流とする穴吹川が流れている。このあたりは、酷道R438のハイライトだね、素晴らしい。

法面の崩れで、路肩を失って1車線になっている隘路。ガードレールの様子を見れば、幅員を元に戻す計画もなく、このままの姿で押し通すのかな。これ以上の災害が起きたら、この地点で長期の通行止めとなるだろう。あの場所から、谷の底をのぞけば、、、、さぞかし恐ろしい崖になっているのだろうから、小生はまっすぐ前を見てささっと通過。


見ノ越隧道 10:56
R438を上り詰めた先が、標高1410mの見ノ越(峠)。峠に取りついてから、気の抜けないクネクネ道をおよそ1時間走って、峠で小休止。徳島港からふり返れば、およそ80kmの距離を4時間かけて走ってきた。峠にたどりつけた充実感に満たされる。見ノ越隧道は、昭和40年に手前の砂利林道とセットで、開通した。それまでは、クルマも入れなかった小径だった。

剣山見ノ越第一駐車場
トンネルを出ると左手には駐車場があり、登山者やリフトの観光客が集まる。事前のスケジュールどおりに走ってこれたので、予定通りリフトにも乗ってみよう。

剣山登山リフト
切符売り場で、往復30分かかることを確認し、いざ出発。片道15分、リフトにしては長い距離だね。

リフトの終点は、標高1700mの西島駅。ここからは登山道の40分で剣山山頂にたどり着けるよう。見上げれば、頂上にある「剣山頂上ヒュッテ」の建物がわかる。ここは人気の宿泊施設で、雲海や星空など、登山以外でも利用する一般客が多いそうな。剣山は、標高1955mで、1982mの西日本で最も高い石鎚山に次いで、第2位の高さを誇る。

リフト西島駅には、トイレ以外、展望所も休憩施設もなにもない。ベンチがあるだけの展望所は、シンプルだけど、好感持てる。

西の方角、これから進む谷をパノラマ写真で俯瞰する。四国の「秘境」といえる地域。

三嶺(みうね)
谷の先にすくっと立つ孤高の峰は、三嶺(みうね)1894mで、ここから10km先。今日の目的地である祖谷渓温泉はさらにその向こうだ。

見ノ越までの東は孔吹川、そしては峠の先は、祖谷川(いやがわ)が谷を形成する。谷の尾根の最高峰は、「塔丸」1713mで面白い名前。
R438
100名山の剣山、その片鱗を味わって、リフトを下る。徳島に入ってから、「川井峠」、「見ノ越」という大きな峠を2つ越えてきた。今日の宿泊地、祖谷渓温泉につく前に、残された3つめの「京柱峠」に挑む予定。一日で、四国の誇る「秘境峠」を3つ味わえるなんて、超贅沢、ワクワクだね。
GL1200サイドカー 35 四国横断 3/6. R439 「ああ、京柱峠」に続く