池田町 梅田氏庭園

福井県 池田町
福井県池田町の「梅田氏庭園」を見学に、冠山を乗り越えて、バイクでやってきた。林道の峠越えじゃなくて、高規なトンネルを使ったので、ずいぶんと楽ちんになったね。

須波阿須疑神社(すわあずきじんじゃ) 9:54
池田町の集落で、ひときわ立派なお宮さんあり、ちょっと参っていきましょう。

両部鳥居
支えのついた鳥居は、珍しいよね。調べると「両部鳥居」と呼ぶらしい。そう、厳島神社がこれと同系で「神仏混淆」のお宮に多い。

鳥居からまっすぐにスギの大木の参道が続き、その先に山門がみえる。どこかで見た風景。。。。あ〜、戸隠神社の奥社を思い出すよ。

楼門(山門)
ベンガラ色の山門は、江戸時代後期に再建された立派な様式。「稲荷の赤山門」と、地元民から親しまれるとある。左右の木像は、随神像で、お寺さんだと仁王像になるだろう。

拝殿
石段の上にひかえるは、江戸時代に作られた拝殿。広い屋内では、能舞台としても機能していた。

本殿
室町時代に作られた本殿は、県内最古の木造建築で町の重要文化財。6世紀頃に、諏訪大社から「建御名方神」を勧請したのが始まりとされる。奈良時代には、稲荷神(おいなりさん)も加わり、池田町の総社となった。靜かな集落だけど、風格あるお宮をかかえた歴史あるところ。

大杉参道
社の背後に、大杉参道なる案内を発見、行ってみよう。

参道の先には、階段が出てきたよ。遠くにあるんかなあ(^^ゞ。

足に乳酸が溜まった頃、あと100米の案内。徒歩2分とあるけど、こういうのって、それ以上かかるんだよね(>_<)。

まだ100米?って、思った頃に、大杉の幹がみえてきたよ。
稲荷の大杉
樹齢、千数百年の巨木。樹勢盛んで、県内北陸随一の大杉とされる。全国各地に存在する、大杉たちは出会う度にその神秘さと荘厳さに惹かれるね。登ってきた甲斐、全然ありだね。

名勝 梅田氏庭園 10:18
池田の集落から大野に向かう途中、街道沿いに「梅田氏庭園」と石碑が建っている。以前より知っていたが、いつも扉は閉じたまま。イベント情報で、3日間だけ限定公開されると聞きつけ、1度拝観しようとなった。早朝名古屋を出たのも、この10時開館に合わせてだった。すでに、仮説の駐車場には、クルマが何台も。

梅田氏は、1000年続くこの地の豪族で、平維盛の流れをくむ。その家訓は、「徒にいじることなし、増やすこと無し」と、当時の庭園を大事に守ってきた貴重な御屋敷だ。

春と秋、それぞれ数日のみの公開とあって、どんなお庭なのか、楽しみ。

屋敷の周囲は、お堀になっていて、さすが武家屋敷。花しょうぶがパラパラ咲いていた。

門をくぐれば、御屋敷の正面玄関。梅田五郎○門 と表札がかかる。いったい、何代目の梅田さんなんだろうね。スゴイ歴史。細い格子の引き戸は、優雅な和風。

昭和になってからの建物と推測するが、伸び伸びとした庇に和を感じるね。

ボランティアの方の受付で記帳して、協力金をチャリンと納める。お庭の紹介パンフを頂いて庭の中へ。

入ってすぐの右手、玄関よこに「三尊石組」がしつらえてある。日本庭園の定石で、三つの石を組み合わせ「三体の仏様」を表現する。

縁起物の「鶴と亀」も定石。右手にビロードのようなコケに覆われた「亀石」は、なるほど、頭と手足、そう見えてくる。

左には、鶴を表した造形。鶴の頭、体、羽と説明されても、、、これは難しい。

庭は山に面しており、その落差を活用しての清水の「滝」が涼しげ。滝から流れ出る川の流れも、置き石で表現される。

蔵
庭のもっとも深部は、やや丘のようになり、底に瀟洒な蔵が置かれている、

蔵から屋敷を望む。山より流れ出た清水は、2条の小川となって、庭を流れる。人の造作を感じない、自然の姿。

沢から流れてきた小川が、屋敷の前の池にそそいでゆく。庭の中に大自然を再現しているようだ。

庭に面した屋敷は、広縁となって庭を愛でることが出来るように設えてある。小生も腰掛けに座って、特等席から庭を眺める。

心字ヶ池
屋敷から見える庭の正面に、自然な姿で池が作られている。「心」の字の形に似せてあるので、こんな名前がついている。

庭の奥から流れ出る清水が、池に注ぎ、水音が静かに広がる。庭にありがちな「灯籠」なども一切置かれない、「鎌倉末期から室町時代の庭園の様式」がよく残っているとされる。全体の構成、石組みの手法など、素朴で質実な庭園として評価されている。ちなみに、灯籠などが置かれるようになるのは、江戸時代以降の流行のようだ。

池の向こう岸のさきは、お山のように盛り土があり、その手前には、「本尊石」が鎮座している。庭の仏様として、崇められ、庭先には、これを拝むための「礼拝石」も置かれてあった。

もみじの木が池に被さるように張り出していて、その枝に「白いリンゴ」のような固まりがぶら下がる。

モリアオガエルの卵
白い泡の固まりは、モリアオガエルの卵。やがて、生まれ出ると下にある池にポトリと落ちるのだ。

ヤモリ
毎年繰り返されてきたのだろう、すでにオタマジャクシを狙って、ヤモリたちが池の中をウロウロしていた。

屋敷の入口から、丁寧な説明をいただけたご婦人(白いジャケット)は、屋敷の奥さんとお見受けした。東京住まいで、この日のために、準備してきたとのこと。冬の豪雪、スギの葉の落葉、苔の管理、屋敷の維持などなど、苦労話もお聞きした。「よければ、ボランティアに来て頂けないか」なんて、お誘いを受けるが、さすがにご辞退させて頂く。「そのままの庭を維持して、手を加えない」のを家訓にしてきた素晴らしさと、大変さを教えて頂いた。
以下に続く。
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