ケッタマシーン
7月中旬に「山行」の予定あり、このところすっかりと「怠けて」いたので、ちょいと運動しようと、近所の「超〜低山」を探検しに出かけた。車でもよかったが、ケッタマシーンの利便性を思い、何年ぶりかに引き出してみた(注、ケッタマシーンは名古屋弁で自転車のこと)。

動植物園や平和公園などが、名古屋市東部に広がっているが、これらは東山と呼ばれるなだらかで広い丘陵となっている。一万歩コースが設置されている東山公園にやってきた。ここまでは、くだり坂なので、自転車も楽ちんだね。

動物園ゲートから東山公園内の市道を抜けて、植物園ゲートに自転車を駐輪。東山1万歩コースでまずは足慣らし。

東山一万歩コースは、整備されていて案内も丁寧。真夏日だったけど、夕方の4時過ぎから、矢印に逆らって、反時計回りで周遊路を歩き始める。

丁度、東山動物園内を走るモノレールが通過してゆく。もうそろそろ閉園の時間だよ。
東山動植物園 東駐車場
東の端にある駐車場に沿って、散策路はひだりに回り込んでゆく。歩き始めてまだ間もないが、妙に足が重い。怠けていた証拠だね(^^ゞ。

コースは、動植物園をぐるっと取り囲むように、東山丘陵の雑木林の中を抜けてゆく。
元東山ドライブコース
コースは、車両止めをはさんで、舗装道路となる。車が十分走れる広さがあるが、これ、40年前まで、東山の観光道路だったのだ。以下は、当時を思い出しての東山ドライブコースの記事。

千種区の市街地の中央に存在する東山丘陵は、自然林がよく残されている。本来であれば、開発されて居住区になっていたはずだが、江戸時代から「御料林」として管理され、明治維新後は、広大な土地を「水野鐘三、清水貞雄、中村慶吾」が払い受けていた。昭和10年、動物園をはじめとした都市計画を立てた名古屋市に、その所有者たちは「寄贈」「譲渡」して今に至る。水野鐘三が起業した企業は、東山ボートやボーリング場、自動車学校、星ヶ丘三越などの開発を担ってきた。そんな経緯があって、この都心に自然林が残ったのだ。

動植物園の北側半分をぐるっと歩いて、市道にでてきた。

動植物園内の信号交差点は、土日になると大渋滞だ。一方通行に気づかずに逆走するクルマをよく見かける。事故にはならないが、広くない一方通行路は大騒ぎになるね。

植物園のゲートに駐めてあった自転車に戻り、南の植田山に向かう。

動植物園の南を東西に走る市道の東山公園線の脇から植田山に分け入る小径あり。

なーんも表示がないけど、国土地理院の地図には山頂の三角点に至る小径なので、これを進んでみよう。

いったんピークらしきところを過ぎると、小さな鞍部。四方に道がついているので、間違えないように上をめざす。

と、ほどなく、三角点に出てきた。

見上げれば、「植田山90m」の看板発見。展望まったくなし。。。。樹木が無ければ、面前に天白川や平針方面を見下ろすはず。「植田山」って地名はよく口にするけど、どこに山があるのって、ずーっと思ってきたので、小さくても登頂は同じ、満足あり。

時計回りで小さな植田山をぐるっと歩き、ふたたび市道に出てきたよ。この真下は、名古屋高速道路の東山トンネルが走っている。その大きな換気施設の出入り口が小径の終点。
東山公園ゴルフ
自宅から一番近いゴルフ練習場で重宝しているが、、、、昨年の台風?で200m先のネットの支柱が折れてしまい、現在は臨時のネットがわずか50ヤード先に張られている。なので、バーゲン価格で営業を続けているが、早く修復して開業できるといいのにね。

練習場の南にやってきた。このあたりは天白区八事の領域、次に攻めるのは、「裏山」で、山裾にのびる細い町道に入る。実は後で発覚するんだけど、すでに事件は起きていたのだ。

名古屋市内とは思えないほど、雑木林の中を行くと、クルマは通り抜けられない行き止まり。

さらにその先は、自転車も使えない山の小径にかわる。まだ太陽はしっかり照っているけど、森が深くてこのあたり薄暗くて気持ち悪い。

こんな「卒塔婆」みたいなモノも余計に恐ろしさを倍増。300mほど離れた場所にある「大坪小学校」の学校林とある。

下草にシダが生える林の中を上を目指して歩く。分岐に出合うが、いずれも登りを選択。蜘蛛の巣が多いということは、今日は人が入っていない証。スマホのソフト「Geograohica」でログをとりながら、歩いてきたが、山頂の場所を確認しようとして、、、、スマホが無いことに気づく。腰のホルダーバックのポケットに入れておいたのが、落ちたよう。さてどうしよう、とりあえず、頂上には行かなきゃ。

幾つかの分岐を間違えないように、登りを探して進むと三角点を発見。名を書いたプレートは見当たらず、ここは「奥山」山頂で、地理院地図では、81.2mの標高。

三角点の近くに手作りの地図が掲示されている。この図に寄れば、山頂の先を西に向かえば、ユーカリ畑を通過して、東山公園テニスコートへ抜けれるようだ。ちなみに、ユーカリ畑は、動物園の人気者、「コアラ」の主食用に栽培されているのだよ。さて、スマホを探さなきゃ、、、、大変だ。
東山・植田山・奥山(青線は自転車)
歩いた軌跡を逆にたどり、下ばかりキョロキョロと撤収開始。下草の影も注意して探すが見つからない。スマホをどこで見たのが最後だったか、、、思い起こせば、植田山の後半以降、スマホを見ていないことを確認。それじゃあ、植田山までのどこかで落ちていればいいが、、、、ひとまず、奥山では見つからず、自転車に乗って市道を逆戻りするが、舗装道路、歩道にもスマホは落ちていない。さあ、困った、帰りに警察署にでも届出しないと、すべてが始まらないかな、、、、少しずつ諦めの境地に。

と、焦りながら植田山を降りてきた歩道で、「ちょこん」と歩道脇にスマホが「置かれている」のを発見、よかった〜〜。このあたりで、自転車に乗ったり、降りたりしていたので、その際に歩道にでも落としたのだろう。人通りの少ない市道だけど、ジョギングする人たちが絶えずいるので、拾って「置いて」いてくれたのだろう。「感謝、感激、ありがとうございました。」

記録を見直すと、植田山を降りてきて、この場所で落としたことが分かる。
東山動物園 上池
探していたときは、どうしようと焦っていたが、ラッキーにも手元に戻り、心はすっかりハッピーに。閉館して誰もいなくなった動物園を眺めながら帰路につく。

ここを通れば、思い出す出来事が、40年前のバイク事故。カーブの向こうからRZで走ってきた小生、後ろについてきた「スターレット」が気になって、バックミラーを見たのが運のつき。前を見直したら、すでにカーブにさしかかり、曲がりきれずにガードレールに激突。この街路樹で右腕尺骨を骨折、下顎もざっくり挫創した。その後の骨折手術で、術後に合併症の骨膜炎を起こし、2,3ヶ月間を大学病院で入院生活となった。
東山動物園正面ゲート
入院も理由か、単位が足らずに留年。1年下の仲間と臨床研修を受け、国家試験に臨んだ。その同級生で、多くの友人や家内にも出合って、今の小生の家族が形成された。そうやって思うと、人生、いつ、どこでどうなるか、分からない。

帰宅する前に、ついつい近所のお好み焼きのお店に立ち寄ってしまった。約2時間半、移動距離11kmの楽しかった近所の散策ルートと超低山(90m)の山歩き、スマホを拾ってくれた「誰か」に心から感謝して、冷えた生ビールと冷や奴を味わった。そう、そう!この前は、なか卯でお財布置き忘れしたが、あれも助けてもらったわ、、、、。もっと前には、林道でも落としたよね。これで数年間に3度目のスマホ紛失、え〜加減にせんといかんわ(名古屋弁)。