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山行記 23 硫黄岳 登り


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夏沢峠からの北八ヶ岳俯瞰
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桜平登山駐車場 (中) 6:26
 昨年の蓼科山に続き、八ヶ岳にやってきた。今回は南八ヶ岳の北端、硫黄岳に挑戦、相方は「Hさん」にお願いした。駐車場確保のために、前日からの前乗りを目論んだが、小生が寝坊をしてしまい、電話で起こしてもらっての20分遅刻となってしまった。Hさん、すいませんでした_(._.)_
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桜平駐車場から夏沢鉱泉へ
 硫黄岳を西から取り着く場所は、夏沢温泉からの登山路が一般的。そのマイカー向けの駐車場は、3箇所あって、上中下。ゲートまでの距離は、「下」が2.8km、「中」が0.8km、「上」は0.5kmとずいぶん違う。となれば、誰もが「上」を利用したくなるだろう。すれ違いも厳しい砂利道を上ってくると、路肩に無理矢理駐車しているクルマが現れ始め、嫌な予感。「中」駐車場が数台で満車になりそうな状態であったので、「上」はめざさずにここで駐車。「中」でも、ゲートまで往復1.6kmかかるが、「下」に駐めてしまうと、5.6kmも余分に林道を歩くことになる。
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夏沢温泉ゲート 6:37
 砂利道の林道を進むと、ゲートが出現。登山路が描かれていて、気分的には、ここがスタート地点。
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夏沢鉱泉  7:06
 林道の行き止まりが夏沢鉱泉。Hさんは以前ここに宿泊し、硫黄岳に挑戦したよう。ゲートから林道がところどころコンクリート舗装となっていて、歩きにくい。予想通り、帰りの場面では古傷の右膝が痛み出したね。
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夏沢鉱泉からオーレン小屋
 登山届は夏沢鉱泉にポストがあり、登山口となっている。小生は「ココヘリ」という山岳捜索サービスを利用しているので、そのWEBで届出を済ませている。発信端末を携帯しているので、遭難の際には探索して救助をお願い出来る。
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シカさん
 夏沢鉱泉の近くでシカに遭遇。慣れているのか、こちらを見るだけで、逃げようとはしなかった。可愛いけど、増えすぎて各地で「食害」が問題になっている。
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 鉱泉の先は、いよいよ登山路っぽくなってきる。森の植生は密で、うっそうとした気配。様々な「コケ」たちで、地面はカーペットのように緑一色。杉の幼木なども、所狭しと生い茂り、新緑の黄緑の葉が鮮やかでキレイ。
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オーレン小屋 7:51
 1時間ほど、沢伝いに高度を上げてきて、やっと体もエンジンがかかってきた感じ。森の中から抜け出すと、パッと明るくなって、オーレン小屋が出てきたよ。こんな時って、なんだか嬉しくなるね。すでに、標高2330mで、涼しいんだけど、陽射しを強く感じる。
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 八ヶ岳連峰を南北に分けるとき、この先の夏沢峠がその境界。横岳などの険しい南八ヶ岳とおだやかな北八ヶ岳に分けられる。その峠のふもとにあるのが、オーレン小屋で登山路の交差点みたいな場所。テントを張ったり、宿泊とにぎやかな山小屋だね。
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夏沢峠へ
 小生たちは、オーレン小屋から時計回りで尾根をめざす。夏沢峠から、硫黄岳、赤岩の頭というルート。寝坊で30分スタートが遅れていたが、オーレン小屋までで30分巻き上げたので、実質1時間予定より速いペースだ。
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オーレン小屋から夏沢峠へ
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 オーレン小屋から峠までの約1kmは緩やかな傾斜で森林地帯を抜けてゆく。もう沢とは分かれ、尾根をめざす。森林帯はコケの世界で、木洩れ日が緑の苔を照らし出す。登山路はよく整備されていて、管理している人たちに感謝だね。
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硫黄岳 8:28
 樹林帯を抜けると、明るい尾根に到着、夏沢峠だ。尾根の先には、険しい崖の硫黄岳の概容も見えている。お〜〜、これから先の尾根歩きが楽しみだよ〜。駐車場から歩き出して2時間、高低差700mほど上ってきた。登山した前後の数日は雨模様、ホントに天候に恵まれてありがたい。
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夏沢峠
 峠には「ヒュッテ夏沢」と「山びこ荘」の2軒の山荘あり。山びこ荘のオーナーとちょっとお話。この日が今季オープンの日であったよう。素泊まり専門のランプの山小屋で、モモンガやヤマネがやってくるとある。
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山びこ荘
 軒先には懐かしいスタイルの温度計、15度だった。このような小屋を繋いで、八ヶ岳の縦走など出来たら素敵だよね。
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夏沢峠から硫黄岳山頂
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硫黄岳山頂へ
 峠で小休止してたとき、横で女子二人組が「上る、上らない」で相談中。「ここで引き返す」という長靴女子と「頑張ろうよ」という先輩。Hさんが「尾根上がるだけだからいけますよ」なんて励ますと、長靴女子も意を決したよう。ということで、この先は4人組のグループとなる(^^)。
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夏沢峠を足下に 8:49
 標高2500mを過ぎたあたりで森林帯を抜けだして、背の低い樹林となり見晴がグッとよくなる。先ほどの夏沢峠の青い山小屋が眼下に見える。
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登山路は稜線の西側で高度を上げる。周囲は赤い花をつけたハイマツの林。赤い花弁をもっとしっかり観察すればよかった。
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ミヤマキンバイ
岩陰のおだやかな場所に、ところどころで小さな黄色の花を見つける。後学で調べると、「ミヤマキンバイ」と出てきた。山頂周辺で多く見かけたね。
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根石岳 天狗岳
 北八ヶ岳の稜線が伸びる先、手前が根石岳、その奥が天狗岳(2646m)で、硫黄岳よりちょいと低い。長靴女子のペースが上がらないので、休み休み、励まし合って上をめざす。どうやら二人にとって「リベンジ」の硫黄岳のようで、なおさら、今日はがんばってもらわないと。
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 高低差ラスト100mほどで、稜線上に道が変わる。緩やかな頂もあのあたりか、もう少しだ。
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北八ヶ岳 9:33
 パーティが上がってくるのを待つ間、周囲のお山を鑑賞。北の方角は麦草峠の白駒池あたりまで見えていそう。
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尾根より南西方面
 右手前の遠方に雲海の中にお山たち。南アルプスの北の端、中央アルプスの山脈が見える。空木岳、木曽駒ヶ岳の山頂もクッキリ、向こうもよい天気だろうね。標高もこちらと同じくらいだね。
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尾根より北西方面
 ふり返っての西の方角。乗鞍岳から右に続く北アルプスの雄姿。穂高連峰が、その容姿から区別できるほど。
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穂高連峰
 スマホの倍率いっぱいで、穂高の山たち。70km以上も先だけど、右から槍ヶ岳、南岳からの大キレット、北穂高から唐沢岳、奥穂高岳まで、スッキリ見える。スバラシイ。昨年ヘロヘロになった焼岳は、この9月に再訪する予定。今度は、上高地から頂上を目指し、中の湯に帰ってくる計画だ。
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ミヤマキンバイ
小休止してしゃがんだ横に、小さな黄色のお花。雲の流れる背景に可愛いね。
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 いつしかパーティも合流、さてもうひとふんばり。
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硫黄岳 9:38
 もう少しで山頂というあたり、左手に「バーン」と見えてきました。「硫黄岳の爆裂火口」といわれるが、実は火口ではないらしい。それにしても、爆裂火口って、言葉がえ〜じゃないですか(^^)。硫黄岳を紹介する写真には、毎度のこの絵面。さすが、息を呑む迫力だよ。
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 稜線には、大きなケルンが山頂にむけて連なっている。これより左は崖で危険という道標なんだろうか。登りの辛いとき、次のケルンでひと息つこうなんて、小さな目標となってくれる。
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硫黄岳頂上 9:49
 もうハイマツも見当たらない、小石だけの平らな硫黄岳の山頂。やった〜、山頂に到着だよ〜。どんな景色だろうね〜。歩き出して3時間、標高差1000mを上がって来れた。
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夏沢鉱泉から硫黄岳山頂

山行記 23 硫黄岳 山頂と下り に続く


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Commented by chantake123 at 2025-07-17 05:00
凄い。八ヶ岳登ってこられたのですね!
雄大な山並み、コマクサの花、拝見して満喫させていただきました。
自分にはとても敷居が高い八ヶ岳が、このようにして登山されるんだととても参考になりました。
いつか自分が行ける日が来るかは分かりませんが(笑)
自分もタイミングと天候が合えば、夏山に行ければと思っています。
Commented by yukifukaa at 2025-07-17 07:01
快晴ですね。
苔の沢はもののけ姫のコダマが住んでそうですね。
Commented by akane8150 at 2025-07-17 07:45
> chantake123 さん おはようございます
推敲していない後編までアップしていました 
八ヶ岳は人気の山なので 山小屋のトイレや整備された登山路など 初心者の小生でも挑戦できる2000m級の高山です 小学生低学年を連れたファミリーを見かけましたよ
Commented by akane8150 at 2025-07-17 07:51
> yukifukaavさん おはようございます
八ヶ岳の森林帯は、苔とシダにびっしり覆われているって、印象でした 怖がりの小生なので、ソロの山行で、コダマが出てきたら、腰を抜かしそうです
Commented by Rip at 2025-07-17 09:33
こんなにすばらしい視界の自然を吸収できる山登りって、非日常感にあふれていて、うらやましいですね。

話は少し違いサイクリングなどで感じたことですが、人間ってサポートをしてあげる側になったときは疲労を感じにくくて、される側になると強く感じるもんだなあと思ったことがありました。
Commented by akane8150 at 2025-07-17 21:37
> Rip さん こんばんは
素晴らしい景色は、苦労してのぼってきた「ご褒美」のように思えます 達成感が疲れを補ってくれますね
サポートに回れる時点で 余裕がありますよね もちつ、もたれつです(^^)
by akane8150 | 2025-07-17 00:00 | 山行記 | Comments(6)

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