
ヤマハ MT-01 OS仕様 2008

名古屋 5:40
MT-01と一泊旅行、予てから行ってみたかった「十津川、上湯温泉」に向かいます。サイドカーのGLばあさんにようにはいかないので、シートバッグ1個にコンパクトに荷物を積めて、いざ出発。

熊野三山巡り

大泊 9:33
クソ暑いことは十分承知の上のバイク。走っている限りは、意外と大丈夫。東名阪、伊勢自動車道、紀勢自動車道と繋いで尾鷲まで。給油と朝マックして、海沿いの快走路(R311)をクネクネ、九鬼、三木里、新鹿とキレイな海岸線を楽しんで大泊までやってきた。名古屋から4時間、ちょっと時間がかかったのは、尾鷲からの下道で時間を要したから。

鬼ヶ城 9:42
大泊から熊野市に抜けるにあたり、時間があれば立ち寄りたいスポットが幾つか。まずは、鬼ヶ城で散策。


テレビのサスペンスドラマのエンディングにもってこいの鬼ヶ城の絵面。まさか、貴女が犯人だったとは、なんて、お決まりのオチとともに、ヒロインは海に身を投げるって、小生でも書けそうなシナリオ(^^)。

千畳敷
熊野灘の荒波に削られた凝灰岩が、数回にわたる急激な地殻上昇で平らな階段状の海岸を形成したとある。特に千畳敷の下では、海の音が反響して迫力。

プチ散策なのに、すっかり汗ばんでバイクを走らせる。鬼ヶ城トンネルを西に抜けると、「ぱーん」と熊野市の七里御浜の絶景が目の前に飛び込んで来る。この景色を見ると、熊野にやってきた事を実感する。小生、大好きなポイント。

獅子巌 10:04
鬼ヶ城とくれば、獅子巌も外せない、先客がいるとクルマでは駐められないが、バイクだと確実に写真に収められる。先ほどの鬼ヶ城とセットで、国の「名勝」、天然記念物に指定されている。ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部だ。災害で大切なお顔が壊れないことを願うね。

花の窟神社 10:08
獅子巌の目と鼻の先、海岸線にお山が突きだした西面に、日本書紀に登場する日本最古の神社とされる磐座あり。こちらも素通りするわけにはいかない、立ち寄りスポット。

神々の母である伊弉冊尊(イザナミノミコト)が火神・軻遇突智尊(カグツチノミコト)を産み、火に包まれた亡骸を葬ったお墓とされる。50mほどもある岩の壁を神と崇める古代信仰は、その地に立つとなるほどと合点する。

熊野市 R42
熊野から紀宝町、新宮までの七里御浜は20km以上続いて、R42は防風林にそって海岸線を走る。午前の陽射しは防風林が上手に防いでくれて、「日陰」をずーっと走る事ができる。信号も少なく、交通量も少なかったので、新宮までの退屈な直線路も苦では無かった。

道の駅 紀宝町 ウミガメ公園 10:46
もう少しで新宮市街になるあたり、ウミガメ公園にバイクを駐める。家族連れはぜひ、お立ち寄りの道の駅。

あれ?、プールの水位が全然低い。掃除でもあったのか、いつもと景色が違う。「うみがめのエサ」の「キャベツ」もこの日は販売中止。楽しみにした子供は、がっかりだったろうね。

熊野速玉大社 11:12
前回、熊野三山を参ったのは、家族と共に湯ノ峰温泉に旅した2年前の夏だった。今日は十津川温泉まで行くだけだから、ゆったり熊野三山も参拝していきましょう。まずは、新宮市内の熊野速玉大社に到着。およそ名古屋から6時間、250kmの地点。

主祭神は、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)で夫婦の神様。背後にある神倉山の巌に二人が降り立ったとされ、アマテラスの神話より古い郷土神であった。やがて、神倉山の社がこの地に移り、「新宮」と呼ばれるようになる。朱塗りの柱と強い陽射しがまばゆい。日頃の感謝を奉じると共に、入院中で心配している患者さんが癒えますようにと祈願した。

参拝を終えて、大社の駐車場で思案。先ほどから進行方向に真っ黒な雲が。雨雲レーダーによると、直に通り雨に遭いそう。上手く走り抜ける可能性を思い、新宮での昼食も断念し、その先を急ぐ。

新宮警察署 11:34
新宮の市内を雨に追い立てられるように、足早に西に走る。しかし、新宮市街を出たところで、ザーッと雨に逢う。とっさに目についた新宮警察署に飛び込んで、自転車置き場で雨宿り。ずいぶんと濡れてしまって、ベタベタ気持ち悪い。


JR那智駅 11:56
警察署の10分ほどの雨宿りで、雨をやり過ごし、再び西に向かう。しかし那智勝浦ICを降りたあたりで再び雨に逢う。たまらず、JRの駅ターミナルに避難。隣接する農産物直売所で、「めはりずしとマグロカツ」の弁当を買ってきて、雨宿りしつつのお昼ご飯。お腹が減ってたので、おいしかったよ。

補陀洛山寺 12:15
那智の海岸近くにある補陀洛山寺(ふだらくさんじ)は、5世紀はじめにインドの僧侶が流れ着き、開山したとされる。大伽藍を誇っていたが、江戸時代の台風で失ってしまう。このお寺を知らしめているのが、「補陀洛渡海(ふだらくとかい)」で、インドの南にあるとされる観音浄土の「補陀洛山」を目指し、小舟で旅だった宗教儀礼があったのだ。

渡海船
境内には、補陀落を目指した船が展示されている。船には扉や窓が無く、乗り込むと四方を釘で板を打ち込んでしまう。わずかな水と食料を携えて、北風の吹く秋に、他の船に曳航され、沖合の「綱切り島」で綱を切られたそうな。朽ちたり、波で沈むまで漂流した。この寺から25人の信者が海を渡ったが、その行く末を期した記録は存在しない。壮絶な修行だ。


熊野古道 大門坂
補陀洛山寺から6kmほど走り、那智大社に向かう途中、車道の横に熊野古道で最も人気の「大門坂」にであう。那智大社に届く最後の500m、高低差100mの熊野古道は、樹齢800年を超す杉にかこまれ、苔むした石畳道を体験できる。起点の駐車場に駐めて、この古道を歩いて那智大社、那智滝を巡り、バスで復路とするコースが約3時間。古道をつまんでみたい人には、オススメのルートだ。

那智大社駐車場へ
那智滝を過ぎると、那智大社の賑やかな門前となり、那智山観光センターの大駐車場に駐めるのが一般的だが、ちょっと余分に駐車代を納めれば、長い石段をパスできる「那智大社駐車場」がオススメ。那智山観光センターも通り越し、門前を過ぎると、右に上り坂の分岐有り、これを登った先に駐車場がある。

那智大社駐車場 12:44
社務所に隣接して、駐車場。ひとつ石段を登れば、もう那智大社の拝殿。社務所にはエレベータやスロープもあって、石段を登らずとも、車いすで上まで上げてくれる。杖や車いすの人でも、拝殿に行けるので、この駐車場はナイスです。

本来なら表参道の石段を繋いで拝殿に臨むが、こっすい(名古屋弁で要領がいい熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ))駐車場からだと、この石段を上がるだけ。下から石段を登ってきた参拝者たちは、汗吹きながら、大変そう。

那智大社 12:45
上がった先は、那智大社の拝殿。主祭神は、熊野夫須美大神で、新宮大社の主祭神のよめさん。もともと那智滝をはじめとした原始信仰で、滝と女性を絡ませたともいわれる。そうそう、御朱印を頂きながら、駐車場代の400円を納める事を忘れちゃいけないね。

摂社 御縣彦社(みあがたひこしゃ)
神武天皇を奈良に導いた「八咫烏の神」が祭られるお社が摂社として、拝殿横に鎮座。熊野に戻った八咫烏の神は、くちばしを羽の下に納めて、八咫烏石に姿を変えて今も控えているとされる。

那智の樟(くすのき)
ご神木のクスノキが、真夏にも負けず、葉を一杯に茂らせている。樹齢は800年以上、主幹が空洞になっていて、通り抜けることができる。ホントにデカくて勇壮、見てると力をいただけそう。
青岸渡寺 那智大社のとなりには、500年の歴史を越えて、真っ黒な木目の重厚な本堂をもつ青岸渡寺。平安時代以降の神仏習合の中で、那智大社、那智滝とともに「如意輪堂」として、自然信仰の場として栄えた。しかし、明治になって神仏分離の中で、新宮大社、本宮大社の寺院は取り壊しとなるが、西国三十三所の第一番札所のこの寺だけは、「青岸渡寺」名を代えて残された。

金峯山寺 大峰奥駆修行
現代も山伏修行は続いており、丁度、20名ほどの修行者たちが那智大社、青岸渡寺に入場し「ホラ貝」の音とともに、祈祷が始まった。熊野古道の中でも、吉野と熊野を結ぶ、もっとも険しい「大峯奥駈道」を歩む修行は体力的にも精神的に鍛えられるだろう。海外からの人もいて、驚くね。

青岸渡寺の境内の先は高台なので、那智滝と三重塔とのペアショットも定番。青岸渡寺の三重塔で、50年程前に再建されて、内部も拝観できるよう。

那智滝 13:14
一旦バイクに戻り、那智滝近くで再び駐車。さて、滝の具合はどうでしょ。

滝壺への石段
滝壺へは、130段ほどの石段を降りなくてはいけない。膝や腰の悪い人や、高齢者には辛い階段だ。これも、ひとつの修行かもね。


那智滝 13:17
雨上がりもあって、水量多めの滝は、鳥居の近くでも水しぶきを感じる。轟々と滝の水音も豪快に。那智大社の起源は、この滝に対する信仰からとも言われる、山、滝、巌など、大自然の奇怪さ、壮大さに太古の人たちは畏れ、敬ったんだろう。


湯の峰温泉 15:10
那智から新宮に戻り、R168で熊野川を上流へ。熊野本宮大社の手前で、左に折れて、R311から「湯の峰温泉」に寄り道。我が家の常宿、「あずまや」さんが健在なのを確認。またばあさんを皆で引き連れて、温泉を楽しみに来よう。

熊野本宮大社 15:28
湯の峰から山越えしてお隣の本宮大社に到達、今日最後の訪問地、熊野三山詣での「〆」だね。概ね、計画通りの到着時間。

またまた石段登場。ココは数えながら登ったけど、那智滝よりも長く150段以上あったね。熊野三山は、他の観光地に比べ、白人の姿が多い気がする。

熊野本宮大社 神門
神門の先は、聖域。この本宮は以前から撮影禁止となっていたが、海外からの旅行者を中心に、その規則が守られてはいなかった。この日も、神門の手前には、「境内の写真を撮ってもよいが、自分の記念であり、SNSなどには投稿しないよう」注意書きが置かれてあった。

旧本殿
本宮大社の主祭神は、家都美御子神(けつみこのかみ)で、この地の郷土神が出自のよう。熊野川の川原に主祭神が降り立ち、神殿が置かれたのは、紀元前といわれる。熊野三山は、いずれも複数の同じ神を祭っており、それぞれの主神を相互に祀りあうことによって、連帯関係を結び熊野三山となる。明治22年の大洪水により、本来熊野川の中州にあった社殿は壊滅。災害から安全と思われた現在の地に、本宮は移転された。
さて、目的の熊野三山の詣でも終了。これで、願いが届くといい。雨に逢って、濡れた服装に、吹き出る汗が追加されて、ああ早く温泉に浸かりたい。宿泊予定の「上湯温泉」まで、ひとっぱしりだよ。

熊野三山巡り
MT-01 OS 59 熊野三山 復路 上湯温泉 に続く
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