MT-01 OS 59 熊野三山 復路 上湯温泉

田辺市本宮町　16:03

前半、熊野三山の様子はこちら

七色高架橋

　熊野三山の参拝を終えて、宿泊地の十津川、上湯温泉に向かう。熊野本宮からR168で熊野川を北上。十津川村七色は崖崩れ頻発の隘路が続くため、1.5kmほど高架で繋いでバイパスが置かれている。熊野と奈良をつなぐ重要な幹線だから、険しい自然と対峙してライフラインを確保している。

上湯川　県道735号

　快適なR168を十津川で左に折れ、県道735に進む。3年前に、酷道425号を縦走しようとした際、十津川で通行止めだったので、この735号を東から西に抜けたことがある。この通行止めさえ無ければ、425号の起点から終点まで走る事ができたのに。。。。夕方の陽射しは、谷間にはもう差し込まない。

以下はその時の記録

　十津川から4kmほど進めば、上湯温泉に到達。宿に向かう交差点は、川原にある露天風呂への路と交差。人気の立ち寄り露天風呂に、出入りするクルマが交差点で右往左往していた。鋭角的に谷に降りるため、切り返しをしないと曲がれない。

　右手の沢を登れば、神湯荘の「坂道のため、1速で走ってください」と注意書きあり。どんだけ昔に書かれた看板なんだろう。

上湯温泉　神湯荘　16:37

　なるほど強引にタイトなカーブが坂を登る。２つヘアピンをこなせば、お宿に到達。お疲れさまでした。宿に着いて、荷物をおろし昼間の暑さが残る和室に通される。食事の時間などの説明と共に、チェックアウトは「現金のみ」と知る。「え〜〜。持ち合わせ大丈夫かなあ？？」

十津川　17:05

　宿泊代はありそうだけど、いっぱいビールや日本酒頂くと心許ない予感。んっじゃ、十津川の町まで出て、ATMで現金を下ろそうと、再びバイクに乗って、往復8kmほど飛ばす。バスターミナルのコンビニショップで聞けば、唯一のATMは日曜お休みとのこと。30kmほど先の本宮郵便局も15時で終了と教えてくれた。万事休す。

　お宿に戻り、宿の主に、、、「現金のみとは知らず、お恥ずかしいことに、持ち合わせが足りないかもしれない」と伝えると、「後日の振り込みでいいですよ」との返答。あ〜〜、ありがたや、これで、心置きなくビールを注文出来る＼(^O^)／。きっと小生のような客は時々いるはずだよね(^^ゞ。

内湯　17:40

　宿代のことも一件落着、やっとお風呂に浸かることができる。浴衣に着替え、まずは内湯を味わう。汗まみれなので、頭からゴシゴシ体もしっかり洗う。すっきりして、湯船に浸かる。ちょっと硫黄臭のヌルッとしたお湯は、予想どおり。源泉、53.6℃ PH 7.7 湧出量 124L/分　は潤沢なお湯でかけ流し。泉質は、含硫黄ーナトリウムー炭酸水素泉。

夕餉　18:15

　ドタバタしたあとだったから、冷えた瓶ビールの美味いこと。カップルや家族連れの中で、お一人様の小生のテーブルは、窓の外のお山がよく見える。傾く夕陽が少しずつ山の端の色を変えてゆく。夕陽に照らされる山の変化を見ながらの夕食なんて、スペシャルだなあ。

　神湯荘の自慢？の露天風呂たち。宿の周りに貸し切り対応の湯舟が4つある。まだ明るいうちに、「美肌の湯」にいってみた。

美肌の湯

　露天風呂だから、内湯よりすこし温度設定が高く、これは小生好み。刻々と空の色が変わるのをボーッとみていた。部屋に帰っては、持参した単行本（伊勢物語解釈本）を日本酒でやりながら、夜長をたのしむ。しかし、それほどページが進まないうちに、寝落ちしていたね(^^)。

朝餉　7:25

　毎日の習慣か、6時には起床して、内湯に浸かれば、目が覚めてくる。溫泉宿の朝風呂は非日常的な風情があって好きだねえ。朝ご飯のお米が妙に黄色っぽい。聞けば、源泉でお米を炊いてあるとのこと。温泉がゆは時々あるけど、温泉で炊くご飯は珍しくない？？

天乃川

　他の露天風呂も試してみた。こちらは前日よりも湯舟が大きく、寝湯ができるようになっている。寝てみたけど、、、化粧板の石がツルツルで、ズルズルと足の方に滑ってしまう。こりゃ、寝ちしたら、お湯に溺れるね(^^ゞ。

　最後の最後に、源泉の大露天風呂にバイクでむかった。歩いても行けるけど、激坂を2つほど登るので、折角の湯上がりが汗だくになる(>_<)。

　女子は崖の中段に湯舟が、男子はアッパラパーの開放的な川原露天風呂。3年前の425号横断のツーリングで、この露天に立ち寄ったのが、上湯温泉を知るきっかけとなった。源泉というだけあって、湯口からはかなり「アッチッチ」なお湯がだくだくと流れ出て、湯舟の端からどうどうと、あふれ出る。内湯よりもさらに硫黄の香りも強く、アルカリ度も高そうなツルツル湯。神湯荘の湯舟の中で、ここが抜群に美味しい温泉だった。

出発　8:38

　上湯温泉をすっきり味わって、帰路につきましょう。今日は、17時から家族で出かける予定なので、それまでには帰宅しなきゃ。ところで、宿賃は手持ちの現金で無事、事足りました(^^ゞ。バイク旅行では、何かあっても大丈夫なように、現金を持ち合わせるようにしているが、たまたま、今回はやらかしましたね_(._.)_。

十津川温泉

　昨日、ATMを求めて彷徨った十津川に出てきた。この目の前には、「庵の湯」という公衆浴場があり、こちらも十津川らしいお湯と風情でオススメ。

湯泉地温泉（とうせんじ）　泉湯　9:02

　上湯温泉によく似た泉質の「泉湯」に立ち寄り。タオルも出して立ち寄り湯にきたら、なんと「準備中」。10時からの営業ってことをすっかり忘れていたね。あ〜、残念、またこんど。

十津川荘

　4年前に、玉置神社とセットで宿泊させていただいた「十津川荘」。昔ながらの質素な旅館の味わいと、ぼたん鍋や「鹿肉」のユッケなど、ジビエ料理を思い出す。現在は都合で休業中とのこと、ぜひ復活していただきたい。

谷瀬の吊り橋　9:30

　熊野川は、十津川村内では十津川と名を変えて流れる。全長300mほどの日本でも屈指の長さを誇る「谷瀬の吊り橋」も、観光スポット。手前から家族を渡らせて、ぐるっと対岸にクルマを回して、待ち受けるってのが、我が家の楽しみ方（小生は高所は嫌い）。

道の駅　吉野路大塔　10:00

　R168をひたすら北上、つまり熊野川を遡上すると、ちょうど休みたい頃に、大塔の道の駅が出てくる。定番な絵面だけど、ホントに食べたかったんだよね(^^)。

吉野郡下市町

　R168で五条に出てしまうと渋滞が辛い。なので、県道20号でショートカットして、下市町に降りる。そのまま、吉野川の左岸の県道39号を東に進む。

吉野神宮駅　10:48

　吉野のふもとまでやってきた。折角なので、吉野神宮にもお参りしていきましょう。

吉野神宮　10:53

　後醍醐天皇の木造を祭った庵が、明治天皇の意向で吉野神宮として創建されたまだ新しい神社。鎌倉幕府を倒し、建武の新政を成し遂げたが、足利尊氏と争って敗れ、この吉野に「南朝」を開き南北朝時代を生み出した。時代を揺り動かした天皇だね。

来来飯店　吉野店　11:05

　吉野の山から下りてきた先には、贔屓の中華料理屋さんがあるので、ここでお昼ご飯。休日などは大混雑だけど、平日の開店直後だから、小生ひとりだけ。

　店内は、メニューが一杯、なに食べようか迷ってしまう。変わったメニューを見つけて試してみた。「麻婆豆腐バリそば」って、珍しいよね。太めのバリそばに麻婆豆腐がのっかったシンプルさ。麻婆豆腐は好物なので、これは面白く美味しかった。食べ終わって、バイクにもどると、主人がカメラを携えて話掛けてきた。写真を１枚くださいって、バイクと一緒に写真に収めてくれる。そう、お店にはバイクの写真がいっぱいあったよ、伺うと、主人もダビットソンを飼ってるそうで、ライダーだった(^^)。

吉野町　窪垣内町　11:47

　吉野川の右岸にわたり、R370で大宇陀に向かう。国道が吉野川と分かれ、ぐいっとカーブしつつ、坂を登るあたりも、小生の大好きな場所。ここから見下ろす大きく蛇行する吉野川の景観は好きだなあ。この先のトンネルを越えると、紀伊の国から奈良の国に切り替わる感じがする。大宇陀、針を通過し、名阪国道、西名阪で名古屋をめざす。ゆっくりしてたら意外と時間がかかり、ボチボチペースを上げないと家族に怒られそう。

名古屋　14:25

　淡々と東に向けて走り、吉野から3時間後に名古屋に戻ってきた。雨中走行もあって汚れたバイクを、高圧洗車で洗浄して帰還。

十津川から名古屋まで　

　240kmの走行距離は、それほどでも無いけど、クネクネワインディングが6割以上なので、走り甲斐はあるね。MT-01と久しぶりに紀伊半島を走りまわって、満足、満足。小生のバイクの中で、長距離をもっともストレスなく走りきれるのがMT-01。お別れを考えはじめているので、ちょっとおセンチなツーリングだったね。

名鉄グランドホテル　北海道BBQビアガーデン

　予定通り、家族のイベントに間に合った。名古屋駅前の名鉄百貨店を始め、グランドホテル、近鉄ビルなど、来年の2月で営業終了。だから名鉄グランドホテルの屋上のビアガーデンも今季が最後。無くなってしまう前に、長女夫婦とビールを飲みにやってきた。おとなりの名鉄百貨店の屋上にもビアガーデンあり、これも今年でおしまい。すべての建物がリニューアルするのは、15年後といわれている。新しく出来るかもしれないビアガーデンに、小生も行けるかなあ(>_<)。

名古屋駅

　ワイワイやってたら、すっかり日も落ちて夕焼け雲。ビアガーデン会場からの眺めは、鉄道マニアにすれば美味しいだろうな。朝から暑い中のバイク走行だったから、たくさん呑めました(^^ゞ。

　ほろ酔い気分で、名駅をブラブラ。15年後はどんな街になってるんだろうな。

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