
富士見台からの恵那山
古道東山道 前半はこちら

富士見台
園原の里から古代東山道を登り、神坂峠に到着。引き続き、眺めのよい富士見台をめざす。天候不良が予想されていたが、そんな心配も不要なピーカンのお天気だ。

約10kmの登りの後だから、頂上の富士見台までの残り300mは、さすがに辛かった。足を前に出していれば、やがては目的地に着くはずだ。

あの岩場が頂上かな、もうちょっと、もうすこし。

と、登り切った先は、頂上の一歩手前だったってのは、よくあること。うだうだ言ってないで、あとすこし。

富士見台高原 11:08
やりました、今日の最高地点、富士見台に到着。ビジターセンターを出てから、4時間、丁度10kmの道のりだった。標識に、タッチ!!。

富士見台と恵那山 11:08
登ってきた尾根をふり返れば、どーんと恵那山が見える。向こうは2191m、見下ろされてるね(^^)。恵那山の全容を眺めることの出来る地点って、なかなかないので、ここからの恵那山の威容は貴重だと思う。

北側には、案内板があって、360度の展望を解説。富士見台って言うからには、富士山も見えて欲しいね。

毎度のおにぎりタイム。幸運にも、いつも晴天のもとで、おにぎりを頬張ってる気がする。ありがたいなあ。今日は単独行でこじんまりと、バーナーを携行するマメさは皆無(^^ゞ。
御嶽方面
北西の方角は、雲の真下に3067mの御岳山。その左手のずーっと奥には白山2702mがあるはず。
中央アルプス方面
笹原の向こうに控えるお山たち。中央のやまなみは、木曽駒ヶ岳2956mをはじめとする、中央アルプス。
南アルプス方面
西を臨めば、ずらーっと衝立のように山が続く。それに生クリームでもトッピングしたように、雲が湧いている。正面が聖岳、赤石岳などが座する南アルプスの核心部だね。いつか、南アルプスにも行ってみたいなあ、小生には敷居が高いけど。
下山 11:33
おにぎりとお茶をお腹にしまって、360度の景色も写真に収めたら、下山開始。装備のしっかりした登山者や、サンダル気分の観光客など、様々な出で立ちで、富士見台を訪れている。
行程
恵那山
富士見台から尾根を下ってくると、先ほど漕いだ笹藪とその先の恵那山が見えてくる。笹のうす緑、樹木の濃い緑、青い空と白い雲、キレイだなあ。
濃尾平野方面
恵那山のすそ野には、中津川の街並。その手前には、恵那山を隠してしまう前山の頂。その向こうには、富士山のような笠置山かな。ずっと先には、名古屋が見えてるはず。
神坂山
尾根を下ってくると、笹で覆われた神坂山の頂も見えている。当初の予定では、あの頂にも足を延ばそうと思っていたが、藪が深いとの情報があり、パスした。
分岐 11:46
先ほどの尾根上の分岐までもどってきた。右手の笹原から往路はやってきたが、帰りは左に降りて谷を下る。

笹に埋もれた谷を、グングンと降りてゆく。登ってくるのは、スニーカー程度の装備の家族連れやカップルも多い。もう少し上がれば、稜線にでて、お山の景色が味わえますよ(^^)。
萬岳荘 11:55
下りは速い。10分とかからず谷を降りて、萬岳荘に到着。ひと休憩しましょう。

清水で冷やされたビールや野菜たち。キンキンに冷えたキュウリやトマトは間違いなく美味いだろう。缶ビールもいいな〜〜。

ということで、ノンアルビールで我慢。冷えてて、のど越しよかったよ。
再び古代東山道へ 12:04
ごくごく飲んだら、サッサと出発。陽射しが強く、往路と違って、汗が噴き出る。ショルダーにはさんだ「手ぬぐい」で目に入る汗を拭き取る。

萬岳荘から下りばかりと高をくぐっていたが、地味な登りがまだ残っていて、心折れる。しかし、ここから先は、終点まで下りのはずだ。そう、信じよう(^^)。
張り出した枝
往路もそうだったけど、復路でもこの枝に頭をぶつけてしまった。下ばかり見てるからなあ、、、たくさんの登山者の頭にぶつかってきたんだろう。はげ頭の小生は、キャップを被っていないと怪我してしまうんだよね(^^ゞ。

分岐 12:38
萬岳荘から30分ほどで、コース分岐部まで降りてきた。往路は右手のブナコース。復路はショートカットのカラマツコース。さて、どんな道なんだろうね。
東山道
往路は赤色、復路は、緑色で表示。地図を見てもカラマツコースが早そうだね。

カラマツコースに入ってからは、道幅が狭くなり、よくある登山道の杣道。えぐれた段差、張り出した木の根っこ、ガレた場所、など、ブナコースとは全然違う。下りの場面だから、膝の痛みを心配しながら、時間あたりの降下が時間あたり700mを超える快ペースで、ガンガンおりてゆく。

ところで、ブナコースを東山道とした資料を参考にしたが、こちらのカラマツコースを東山道としている資料もあった。小生の考えでは、どちらも正解で、牛馬などはブナコースで、健脚の旅人は、カラマツコースを利用したのではないかと推測する。歩きながら、そんなことも考察していると楽しいよね。往路と同じく、陽射しのさす場所は、目にも鮮やかなコケたちの姿に目を奪われる。


カラマツコース登山口 13:20
1時間と少しで、萬岳荘からの4.5kmを降りてきた。登りでは2時間を要したので、やはり下りは早いね。テントも積んでいそうなソロの女子登山者とすれ違う。「天気よかったですよ」って声かけたけど、「明日からの天気が心配で、、、」と雨を気にしていた。

登山口の横をさらに谷に降りれば、すぐに神坂神社の裏に出てきた。

神坂神社 13:26
行きは素通りだったので、ちゃんとお参りしていこう。

脇の手洗いで、手と顔をあらう。冷水で、塩っぱい顔をゴシゴシ洗うと、超絶気持ちいい。

本殿は、保護のための建物の中に鎮座。主祭神は、「海神」の表筒男命・中筒男命・底筒男命の三神。地元では、住吉様として崇めてきた。太古の昔、西日本の「安曇族」が東国に移り住んだ際、この神坂峠を重要として、ご先祖を祭祀したのがはじまりとか。いずれにせよ、東山道と深く関わった神社だ。社務所などなくて、御朱印は、スタートしてきた「はゝき木館 」でいただける。

日本杉
本殿の横には、ゴツゴツした杉の巨木そびえ立つ。本殿の反対側にも同様の巨大な杉があったが、明治の台風で倒れてしまった。その樹齢は、2000年を超えていたとされる。つまり、神坂神社が置かれた頃と近似した時代から、この地に立っている事になる。すごいなあ。

トチノキの巨木
境内には、周囲2m、樹高30mほどの栃ノ木が5本あり、樹齢は300年ほど。日本杉とともに、荘厳な境内の雰囲気を醸し出す。登山しなくとも、神坂神社の境内の雰囲気は、訪ねるに値すると思う。

往路は万葉浪漫コースを歩んだが、帰りは、「はゝき木」に会うために、村道を進む。
はゝき木入口 もうすぐで滝見台が出てくるあたり、はゝき木が左の山奥にあるので、これを見学してこよう。

案内板
はゝき木(ははき木)をはじめ、伏屋、その原など、信濃国の枕詞で、古代から中央の都では知られた土地柄だった事が伺える、

林道から300mほど登った尾根の上に、碑文と共に、はゝき木を見つける。
はゝき木 13:43 ヒノキの老木で、3mほどの割れた幹が残っているのみ。もとは、胴回り6m、樹高22mmの威容を誇っていたが、大正時代、昭和と2度に渡って倒壊して今に至る。源氏物語は、平安時代、すでにその時は名木となっていたわけで、優に1500年以上の樹齢を保っていたはずだよね。

永久の歴史を知ると、自分の人生なんて、まるで「刹那」だねえ。なんて、感傷に浸りながら、園原の集落に出てきたよ。
廣拯院(こうじょういん)護摩堂 817年、布教のために天台宗開祖の最澄が東山道を東に向かい、この神坂峠を歩んだ。その峠越えで、病んだり、死んだりする旅人がいることを知り、救護・宿泊の施設を敷設した。現在は、比叡山の分院、信濃比叡の根本中堂が隣接し、参拝者が訪れ、その護摩堂が廣拯院の跡地に建っている。無事に、下山してきたことを感謝して合掌した。

東山道・園原ビジターセンター
はゝき木館 14:11 やった〜、スタート地点に戻ってきたよう〜、おつかれさま。予定よりも1時間以上遅れてしまったが、それは、万葉浪漫コースを歩いたため。神坂神社からのスタートであれば、コンパクトに登れるだろう。

全行程

Geographica
所要時間は7時間、走行距離17.1km,、累積高度1044m、コース定数29.5 小生にとっては、なかなかハードな距離だった。定数29.5は、よく頑張りました。なだらかだったこともあり、右膝の古傷はおとなしくしてくれてた。だけど、右踵のマメはまた破れてしまった。予防でそれ用の絆創膏やクッション材を試しているけど、効果無いねえ。事故で痛めて踵がすこし飛び出てるんだよね。

ビジターセンター はゝき木館
さて、ご褒美の真空管ラジオをゲットすべく、館内へ。館員にラジオの事を訪ねると、奇遇にも、その制作者が遊びに来ているとのこと。制作者の勝野さんを紹介していただき、直接説明を受ける。7、8台の真空管ラジオが展示販売されて要るが、小生は、木箱でできた「ナショナル」のラジオが気に入った。

実際に、電源を入れて、ラジオとブルーツースを鳴らしていただいた。電源、電源コード、ヒューズなどすべてに手が入り、現代のモノに変えるところは変えてあるそう。モノラルスピーカーは当時のままなのだろうか、聞き忘れた(^^)。追加されたスイッチをひねれば、ブルールースの音源に変わり、スマホのMUSICを優しい音色で聞かせてくれる。

併設するカフェで、冷たいコーヒーゼリーを頂きながら、勝野さんからいろいろお話を伺った。10年程前から、真空管ラジオを集めて修理、それにブルーツースを追加して、展示販売しているとのこと。最近では、不要となった真空管ラジオを収集することが難しくなってきたと言われる。また真空管も新品が売られているわけでもなので、部品取りなどで、故障に対してもやり繰りしているとのこと。でも、ラジオ、真空管がたいそうお好きなようで、商売と言うよりも、趣味の一環と一環とお見受けした。お譲りいただいた「ナショナルラジオ」のお値段も、至極、納得のお値段で、良い買い物をさせて頂いた。
夕立 14:44
はゝき木館 でラジオのやり取りをして、さて帰ろうとクルマにもどれば、今にもどしゃ降りになりそうな曇天になっていた。30分前までピーカンだったのに、お山の天気は変わりやすい。ラジオを壊さないようにシートベルトで固定して、雨が降り出す前に撤収。
雨雲レーダー 14:40
小生が「はゝき木館 」を出発した頃、先ほどまで歩いていた神坂峠のあたりは、マッカな雨雲に覆われていたようだ。小生は、ギリギリ、雨に逢うことなく下山できたよう。感謝だねえ。下りですれ違ったソロの登山者は、雨の中へ突入していったはずだ。大丈夫だったろうか。アプリ「登山天気」が示した「登山オススメ度、D」は、この午後からの夕立のことを予測していたんかな?
湯ったり〜な昼神 15:15
下山後の汗だくは、早くお風呂に浸かりたい。近くの昼神温泉、立ち寄り湯の「湯ったりーな」でお湯を借りる。破れた踵のマメが痛かったけど、さっぱり、気分爽快。

昭和26年 松下電器 真空管ラジオ
お目当ての真空管ラジオ、キッチンに設置して鳴らしてみる。電源のノブを回すと、カチッと電源が入るけど、ふたつ呼吸をしたくらい後に、ゆっくりと音がでてくる。ラジオもちゃんと選曲して聞ける。ブルーツース切り替えのスイッチはサイドにあり、パチンと入れて、ペアリングすれば、スマホの曲が聴ける。音もわれずに、曇らずに、雑音もゼロでクリアに聞こえる。まったく実用に十分なので、これからは、家族の夕食時は、テレビの代わりにAMラジオの放送や野球中継を聞くのもいいかもね。気に入りました。

真空管ラジオ再生工房 パンフレット
勝野さんに頂いたパンフレットを掲載した。メールアドレスは、katsuno007@gmail.com 店舗形式ではなく、イベントなどで展示販売するそうな。ビジターセンターでの販売も、この4月からの継続したイベントのよう。興味がおありの人は、メールでお問い合わせを。真空管ラジオ再生工房で検索したら、ニュースにも取り上げられるほどの、ラジオ再生では知られた勝野さんだった事が判明。たまたま、見かけたラジオで、その制作者とお会いでき、お気に入りのラジオを手に入れたのは、ラッキーだったよ。

にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-244569781"
hx-vals='{"url":"https:\/\/akane928.exblog.jp\/244569781\/","__csrf_value":"69ebc0854aa4f87ef523386c7143cb474bf0ab4e67300bbec1942b4526f8ebafd7f3eab4a24c327879db03159410e5a453e8686956eac9fb8706962196cc4a74"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">