小生の備忘録

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GL1200サイドカー 7 東北の旅 その5-5 銀山温泉 鳴子温泉



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銀山温泉


 宿泊予定の鳴子温泉は宿の前を素通りして、50kmさきの峠を2つ超えた銀山温泉を目指した。銀山温泉で立ち寄り湯を「ざばっ」と浸かって、とんぼ返りで鳴子に戻れば夕飯には間に合うだろうという魂胆だった。鳴子温泉の宮城県から峠を越えて山形県にはいる。空いた山道を快調に飛ばしているとクラッチレバーの抵抗が小さくなっていることに気付くけど、気のせいか? まだ夕日の残っている間に銀山温泉に無事に到着。

 温泉街の中心まで入り込んでしまい、Uターンして温泉街入り口にあった共同駐車場に滑り込んだ、が、、、クラッチが切れなくてニュートラに入れることができない。エンストして停止。オイルにエアでもかんだかと思って数回握りかえしても、レバーはすかすか状態!!

さて困った(T^T)。。。 クラッチが切れないので、1速発進ができない。走り出すにはクラッチをつないだまま、セルモーターのパワーで助走を付けて無理矢理走り出すしか方法が無くなった。ここまで来たのだから、銀山温泉に浸かりたいのだが、駐車場から共同浴場まで800mほどあって、往復の時間とお風呂で日没になってしまう。


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 レバーのタンクには漏れは無し、ジェネレーター付近からオイル漏れがありそうだけど許容範囲。銀山温泉はあきらめて、早く宿泊予定の鳴子温泉に戻り、近隣のバイク屋さんに見てもらおうと決心した。

 しかし、峠を2つ超えて再び鳴子温泉まで戻る50kmの道のりは遠かった。。。クラッチは回転数を合わせて上下変速できるので走り出してしまえば問題ない。しかし交差点の信号や工事の片側通行規制の個所があって、バイクを止めて再発進する場面がある。その都度、エンストしたあげくに、セルモーターでの無理矢理な発進となった。後ろのクルマに迷惑はかけれないし、追突されるのも怖い。境田の分水嶺超えて、宿までの道がくだり道に変わり安心できたときは思わずガッツポーズだった。 


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鳴子温泉


 それでも信号で止まらなくてもいいように、手前からスピード調整しながらひやひやで鳴子温泉の宿に着いた。フロントで記帳だけ済ませ、スマホで近隣のバイク修理屋さんを調べてた。そして見てくれるという、5キロ先のショップを薄暗くなった国道をのろのろ停車しないように向かった。


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マイカーショップ カワタビ


 ついた先はどう見てもクルマの修理屋さん。「バイク修理」でググったのに、お店のひとには申し訳ないことをした。クラッチが切れないことなどを伝えて、クラッチレバーのタンクを見てもらうとほぼ空に。油圧クラッチのしくみははクルマと同じなので、クルマ用のクラッチオイルを補充してもらい、レバーを数回握ってみる。すると「すかすか」から「むにゅむにゅ」くらいには握りごたえが出てきた。合わせて、エンジン周りを見てもらうが、リリースクラッチはエンジン後ろ側で容易には見えないところ。ただし、オイルがダダ漏れになっているようでは無さそうだった。

 ここにバイクを置いて名古屋まで後日陸送をすることも可能とお店の主人から提案も頂く。名古屋までまだ800km、もし途中で動かなくなったら再度、どこかに駆け込んで陸送の手配から、自分の電車の事まで考えなくてはならなくなる。このお店で陸送をお願いして、翌朝鳴子温泉から電車で出発すれば、夕方には確実に名古屋に着いているだろう。

 しかし幸いなことに、シフトチェンジは入りにくいけど、ひとまずエンストはしなくなった。この補充した状態で様子をみて、翌朝やはりだめなら陸送、良くなっているなら自走で帰ると決心した。すでに夕刻6時を過ぎて宿に戻らなくてはいけない。ショップの主に翌朝再訪してどうするか決めますと伝えた。


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鳴子温泉 旅館すがわら
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 宿に戻りやっと荷を下ろすことができた。時間になってしまったので、そのまま夕食に。ひとり旅なのにこちらも部屋出しの設定で、名物の仙台牛を濃いめのすき焼きで頂く。なんとか宿に着けた安心感で生ビールがめちゃくちゃ旨い。


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すがわらブルー(つれづれ草さんより)


 旅館すがわらは創業100年以上にもなる老舗の旅館だった。鳴子温泉は様々な泉質の温泉が湧いていて、このお宿はナトリウム-硫酸塩・塩化物泉 PH8.7 源泉98度 お風呂は幾つかあってそれぞれに趣がある。とりわけ「摩天の湯」は鳴子温泉の中でもメタケイ酸が498.6mgと最も高く、シリカコロイドの散乱で時々青色に変化するそうな。小生が入ったときには、乳白色の色合いであったが、ときおり上の写真のような鮮やかなブルーに変色する。これを「すがわらブルー」とも呼んでるらしい、ぜひ体験してみたい。
 お宿は良く言えば「レトロ感満載」、辛口に言えば「古くさい」なんだけど、100年以上続いてきた生えぬきの宿として素晴らしいと思った。ひとり旅も快く受けいれてるし、なによりお湯が素晴らしい。鳴子温泉は外湯を巡るのもお勧めなのだが、明日からのことを考えると気分にゆとりが無くって今回は行けなかった。残念!!


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 寝る前に、もう一度車庫に収まっているGLばあさんを診てきた。クラッチオイルを補充してからは、レバーの握りごたえもでてきて望みがでてきたような。。。明日の朝になっても、今くらいクラッチが使えるのなら高速道路を乗り継いで名古屋まで帰れるだろう。ここまで一緒に走ってきたGLばあさんを一人残しては帰れまい。


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さて、翌朝。

 起きてバイクの元に。レバーの握りごたえはOK、床にもオイルの染みだしはない。エンジンを掛けてレバーを握っても完全では無いけどギアチェンジができる。!!

「一緒に家に帰ろう」

 それでも途中で陸送になっても良いように、重要な手荷物だけすぐに出せるように荷造りをする。豪華な朝飯で腹ごしらえ、貸し切り露天風呂でゆっくりと温まって宿を出た。まずは、前日のクルマ屋さんに直行し事の次第を伝える。オイルの補充があれば安心なので、クラッチオイルを少し分けてもらって携帯した。このショップが面倒見てくれなかったら自走することも断念しただろう。本当にありがとうございました。


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羽生PA 上り


 雨雲レーダーでは、名古屋に近づくほど雨雲が色濃くなっている。上下のカッパに長靴、ボアつきゴム手袋、この旅行の「正装」ともいえる姿で走り始める。高速に乗ってしまえば、クラッチのきれの悪さも関係なし。エンジンの吹け上がりは旅の初めを思うと全然良くなっていて、マフラーや燃焼室内のスラッジが排出されたんだろう。リアアクスルあたりからのゴロゴロ異音はずーっと続いてはいるが、走行には支障ない。カバーを掛けてたけどパッセンジャーの床は雨水で「ずくずく」になっていて、床マットを干してやりたいくらい。

 東北自動車道古川ICから高速に乗って一路、名古屋を目指す。最初の休憩は160km先の安積(あさか)PA、土曜の午前なので地元のバイクに混じっての走行。コーヒーで一息入れて、羽生PAを次の目的地としてナビに入力する。東北自動車道路から圏央道内回りにはいって、東名高速に抜けるっていう寸法だ。羽生PAはこじゃれていておしゃれなパーキングエリアだった。大道芸人がひとを集めていたり、フードコートも手が込んでいた。鳴子温泉を出て360km、4時間が経過 食べると眠たくなるからとお昼ご飯を我慢してきたが、さすがに腹が減ってカレーパン1個口にする。


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足柄SA 下り


 ナビのおかげで高速道路の乗り継ぎには不安なく通過できた。東名自動車道路、海老名のジャンクションでは「名古屋」の文字を久しぶりに見て感動、家に向かってるんだって実感した。土曜日の夕刻ではあったが、下り方面の高速道路は渋滞知らず。快調に制限速度+αで西に向かう。ガソリンタンクは22L入って、燃料警告灯がつくと残り4.5L。今回の平均燃費は12~14Km/L でだいたい220kmも走ればそろそろGSを探すことになる。


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上郷SA 下り


 3輪で安定している分、緊張感がうすいのでついつい眠気に襲われる。特に新東名は変化がないので辛いけど、カーブが少なくサイドカーにとっては走りやすい。休憩を取りながら淡々と走り、ついには愛知県の表示をくぐる。8日ぶりだ。自宅までもうちょっとの上郷SAで最後の休憩を取る。ここはツーリングの帰りにはいつも寄るところなので、ますます家に近づいてきたことを実感できる。聞き取りにくい東北弁の世界から、馴染んだ名古屋弁の喧噪に変わる。


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自宅に帰還


 そしてついに帰宅。日はとっぷりと暮れて夜の8時。午前10時に東北自動車道に乗ってから10時間かけて800kmを走った。心配していたクラッチは、エア抜きができたように元に戻って何も無かったかのようにギアチェンジが可能になっていた。リザーブタンクのオイルの減りも目立たない。
前夜、置き去りにしようか悩んだが、無事に連れて帰れて本当に良かった。東北1周の旅、8日間、2600kmを走行。行きたかった場所、浸かりたかった温泉、通りすがりで助けてくれた人たち、酷使に耐えて一緒に走ってくれたGLばあさん、すべてにありがとう。

 荷物をささっと下ろして、自宅の風呂にどぼん! 温泉じゃ無いけど、家はやっぱりいいものだ。いつもの発泡酒の缶ビールをシュパッとしながら、次は九州をGLばあさんで走ろうなんて思いついた。本日の航行距離 800km 

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おまけ

独断と偏見の総括

温泉泉質ベスト3
1位 蟹場温泉 重曹炭酸水素泉(閑静な木風呂はこれぞ日本の温泉)
 2位 鳴子温泉 塩化物泉(多種にわたるアルカリ泉)
 3位 不老ふ死温泉 含鉄-ナトリウム-マグネシウム-塩化物強塩泉(有名な露天よりも内湯の湯量の豊潤さ)

お宿ベスト3
1位 黄金崎 不老ふ死温泉(立地と設備、食事バランスがいい) 
2位 下風呂温泉 つる屋さつき荘(女将さんと主人のもてなしが嬉しい) 
3位 鳴子温泉 旅館すがわら(レトロな温泉旅館はこうあるべき)

景色ベスト3 
1位 玉川温泉の紅葉(全山紅葉、言葉を失う)  
2位 寒風山の展望(世界三景は言い過ぎかも)  
3位 牡鹿半島の御番所公園(広がる太平洋と金華山)

食事ベスト3 
1位 気仙沼ホルモン お福(新鮮でジューシーなホルモンは初めて)
2位 青森 のっけ丼(ネタを選ぶのが楽しい) 
3位 八戸 八食センター なんぶや(せんべい汁、真ホッケのひもの) 

お買い物ベスト3
1位 八戸 八食センター(海鮮を中心に何でもあり、地元民も愛用)
2位 気仙沼 海の市シャークミュージアム(カニ、ホタテが豊富でお値打ち)
3位 南三陸さんさん商店街(仮設店舗だけど活気があって楽しい)

頑張って欲しいベスト5
1位 秋保温泉グランドホテル(せっかくの温泉をもっときれいに)
2位 青森駅前 海鮮市場(ずいぶんと寂れてしまった。。) 
3位 玉川温泉(宿泊費に見合った食事の提供)
4位 鰺ヶ沢 きくや商店(イカ焼き以外の新規メニュー開拓)
5位 秋田 蟹場温泉(一人旅でも泊めてください)


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GL1200Sidecar 東北の旅 10/7〜10/14 自走距離2600km



by akane8150 | 2017-10-25 08:00 | Motorcycles | Comments(8)

GL1200サイドカー 6 東北の旅 その4-5 寒風山 蟹場温泉 玉川温泉 八幡平 中尊寺



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入道埼


 八尾台からGoproを回しながらゆっくりと海岸線を進む。険しい海岸にそって穏やかに道はカーブして続く。薄日もさしてきて日の当たる背中が温かくて気持ちいい。やがて草原の先に白と黒のツートンがきれいな灯台が見えてくる。ひろーい水平線が見渡せる気分のよい岬で、温かい頃にのんびりしたら居心地良さそう。入道崎灯台は日本灯台50選に入る名の通ったもので、上まであがることができ、灯台資料展示室も見ることができる。ゆっくりと散策してみたかったが、天候が変わるのがいやでパスしてしまった。。。ちょっと後悔。


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寒風山(wikipediaより)
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寒風山展望台


 空を見上げながら急いだ先が寒風山。八郎潟と日本海を見下ろす寒風山は標高355m休火山で芝生に被われた山肌が特徴だ。木々がない分、視界は申し分なく、高度こそひくいけど頂上からは360度の展望がすばらしい。山頂には珍しい回転展望台が現存しており、13分で一周する。地理学者「志賀重昴」が大正時代に寒風山を訪れ、世界三景と賞されるほど風光明媚な山として紹介した。世界三景とは、アメリカのグランドキャニオン、ノルウェーのフィヨルド、寒風山だと言われている(Wikipediaより)。こりゃまた大きな事を言ってしまったものだ(^^)。
 風のない温かい時期に芝生に転がりながらピクニックにでもしたら最高だろう。地元の人たちが羨ましい。


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八郎潟 埋める前と後
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八郎潟


 小学生の頃から八郎潟の地図をみてると不思議な気がしていた。こんな広い入り江をどうやって埋めたんだろう。この道はまっすぐに描かれているけど、実際はどうなんだろう?? ずーっと疑問に思っていた。八郎潟はもともと島であった男鹿島に砂州が延びてできた汽水湖であった。広さは琵琶湖に次ぐ全国第2位であった。戦後、食糧増産を目的として干拓工事が行われ、干拓の先進国であるオランダの技術協力を受け、20年の歳月と約852億円の費用を投じて約17,000haの干拓地が造成された(Wikpedia)。実際には賠償金の代わりにオランダへ技術協力費を支払い得る大規模事業をアメリカから求められ、それに当時の首相吉田茂が応えた巨大事業であった。
 行ってみるとその広さが分かるものだ。干拓地を横断する道路は約10kmもまっすぐに走っている。北海道ならいざ知らず、本州では珍しいことだろう。



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乳頭温泉郷 蟹場温泉


 乳頭温泉郷は玉川温泉の途中にある有名な温泉地で生憎これまで訪れたことが無かった。今回はぜひ来たかったところだ。お宿は人気のため予約を取ることは叶わなかったので、温泉郷のひとつ「蟹場温泉」を立ち寄り湯でお邪魔した。田沢湖のあたりから山間にすすむと周囲のお山はすっかり紅葉に置き換わっていた。落葉樹の真っ黄色が一面にひろがり、蔦の真っ赤な紅葉が色を添える様子はとても美しい。
 蟹場温泉は道の終点に想像通りの静かなたたずまいで紅葉の中にあった。露天風呂が有名ではあるが、小生は内湯が好きで「木風呂」に飛び込む。湯ノ花の咲くお湯は、単純硫化水素泉、源泉57℃。お湯は静かにあふれ出し、窓から紅葉が眺めるお風呂は独り占めするには勿体ない。湯船は適当に深さがあって、ホントにいいお湯だった。



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玉川温泉周囲
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玉川温泉
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玉川温泉 内湯(Wikipediaより)
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玉川温泉 岩盤浴(蒲田写真館さんより)


 玉川温泉・・・ここに来るのは3回目 昨年はお隣の後生掛温泉に家族で訪れたが、同じ硫黄泉でもここのは強烈。温泉地というより湯治湯として玉川温泉は全国的にも知られている。地元中日ドラゴンズの選手達もオフには訪れているとか。宿は湯治部と旅館部に分かれていて、ここでは自炊生活で週単位に体を癒やすのが本道だ。PH1.2の強烈な酸性泉、地熱で癒やす岩盤浴、海抜800mの高所療法などなど、何度来ても強烈な印象として残る。今回は贅沢にも旅館部のトイレ付きのお部屋をお願いしたが、それなりにお高い料金設定、対して食事なしの湯治部だと一泊5500円。それにしても、週単位で連泊するとなるとなかなか費用のかかるものだ。

 雨のために吹き出し口近くの露天で岩盤浴をする人はいなかったが、各部屋には下にひく「ゴザ」が用意されている。内湯は写真のごとく木造の大きなしつらえで、もうもうと湯気が立ちいい雰囲気。源泉100% 50% あつめ ぬるめ など幾つもの湯船に分かれている。打たせ湯、蒸し風呂、寝湯などの変わり湯もおもしろい。

 まずは50%に薄められたお湯に浸かるが、入った刹那から「粘膜」がひりひりと痛み出す。男性であれば、尿道口、お尻、ひげそり後などなど。次いで100%に挑戦、これも熱い湯と温めの湯があるがどっちも一緒、刺激はさらに強烈となる。じっとしているとだんだんと慣れてくるのだが、湯船から出てみるととこどころ皮膚がただれている。なんたってPH1.2!! 塩酸のお風呂に入っているのと一緒なのだ。2日間、何度も入浴すると帰りにはまぶた、首まわりをはじめ角質の弱い部分には、湯ただれ(皮膚炎)を起こしていて、うっすらと痂皮になっていた。

 建物は入り組んでまるで迷路のよう、幾つもの階段を、長ーい廊下を歩いてみなさん湯船に向かう。足腰悪い人たちも多いはずだが、これもひとつの運動療法か。玉川温泉研究会付属湯治相談室ってのがあって、看護師と相談員が常駐して湯治客の相談ににのっているってのもすごい。

 湯治が基本なので、部屋代が高くっても食事はごく普通というか、平均点以下。湯治場は食事を期待する場所でも無かろうが、旅館部の食事はもうすこし良くしてもいいんじゃない?


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玉川温泉周囲


 小雨のふる中、7時過ぎに玉川温泉を出発。すぐ近くの国道341号がヘアピンカーブを描く登り周囲からの景色に感嘆。低く垂れ込めた雨雲の下は一面の紅葉の絨毯が敷き詰められていた。全山、まさに紅葉一色。今年一番の紅葉に出会うことができた。10月13日、この時期を覚えておいていつかまたここに立ってみたい。


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八幡平大沼


 国道を右折し八幡平アスピーテラインを登ってゆく。ビジターセンター前の大沼は水面に紅葉が映って、これも美しい。標高1000m近くのために、キャブレターのGLばあさんは登るにつれて息絶えだえに。。。吹き上がらないし気を緩めるとスピードすぐに落ちちゃうし。


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八幡平


 蒸ノ湯温泉の分岐にはゲートがあって、昨年のGWは雪のためここで引き返して雪壁の回廊を体験し損なった。今回はずんずんと登ってゆくと雲中に突入し、真っ白な世界に。気温もぐんぐん下がって濡れた手袋ではかじかんでくる。やがてアスピーテラインの最も高い見返り峠に到着。標高1500m、前夜に降った雪が路面にうっすら積もっている。。こりゃ寒いわけだ。
 天気がよければ壮大な景色が広がってるはずなのに、、、ささっと写真を撮って、一刻も早く下界のあたたかいところまで退散した。


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中尊寺


 教科書に出てくる金色堂を見なくてはと中尊寺を訪ねた。町営駐車場からカッパと長靴姿で、月見坂を登ってゆくのだがこれが急坂でなかなか辛い。金色堂まで800mとあったけど体感的にはもっとあるような。参道の両側には江戸時代に伊達藩が植樹した樹齢300年を数えようかという幾本もの老杉が立ち並び荘厳な雰囲気。
 やっとたどり着いた金色堂はコンクリートの覆堂内にガラスで被われたなかにあった。すべてが金箔で被われたお堂はたしかに豪華ですばらしい。しばし眺めていたが、小生的には1000年前からこのお堂が存在し、現在も徹底的に管理された環境で保護されていることに感嘆した。

 東南アジアからの観光客に混じりながら参拝を終えて参道を下る。小さめの長靴がどんどんと痛くなってかかとにはマメもできたみたい。バイクに戻った頃にはもう降参、近くのホームセンターに立ち寄って新たに長靴を購入した。この旅で2足目の長靴購入。


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あ・ら・伊達な道の駅


 中尊寺も見ることができて、東北自動車道に乗って南下する。古川ICで降りて国道47号を銀山温泉、鳴子温泉に向かう。途中の大っきな道の駅で一息休憩。すごく流行っている道の駅のようで、全国的にも成功例として取り上げられるようだ。北海道のお土産で有名な「ロイズチョコ」のブースがあったり、地元の特産物販売も充実していてなるほどと思えた。
 中には横綱白鳳の「優勝額」が飾ってある。どうやらホンモノのようで優勝額を見るのは初めて。震災後に白鳳はこの地を訪問し、これが縁で大崎市の観光大使に就任した。その後に白鳳は両国の国技館に掲げられていた2010年の秋場所優勝の額をここに寄贈したそうだ。当たり前だがとてもよく描かれていて素晴らしかった。

さて、いよいよ楽しみな銀山温泉、鳴子温泉へ 今回の走行330km

贈呈されたのは、2010年9月場所で全勝優勝した際に、毎日新聞社から贈られ、東京・両国の国技館に掲げられていた額。

 白鵬関は東日本大震災後に市内を訪問し、2次避難者を激励。これがきっかけとなり、市の観光PRにあたる「宝大使」に就任し、住民らと交流を続けている。

贈呈されたのは、2010年9月場所で全勝優勝した際に、毎日新聞社から贈られ、東京・両国の国技館に掲げられていた額。

 白鵬関は東日本大震災後に市内を訪問し、2次避難者を激励。これがきっかけとなり、市の観光PRにあたる「宝大使」に就任し、住民らと交流を続けている。


贈呈されたのは、2010年9月場所で全勝優勝した際に、毎日新聞社から贈られ、東京・両国の国技館に掲げられていた額。

 白鵬関は東日本大震災後に市内を訪問し、2次避難者を激励。これがきっかけとなり、市の観光PRにあたる「宝大使」に就任し、住民らと交流を続けている。


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その5-5(東北の旅完結編)に続く





by akane8150 | 2017-10-24 20:44 | Motorcycles | Comments(0)

GL1200サイドカー 5 東北の旅 その3-5 青森 わさおの家 不老ふ死温泉



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浅虫温泉 道の駅


 まだ夜も明けきらない午前6時に下風呂温泉を出発。宿の女将さんも朝食を5時半に用意してくれて、ご夫婦で出立の見送りを頂いた。雨の中の出発だったけど、こういう持てなしは心に残るものだ。しかし、青森までの120kmはとにもかくにも辛かった。雨は一向にやむ気配がなく、カッパの傷んだところから容赦なく水はしみこんで座っているお尻の周囲はずぶ濡れになってしまった。一旦濡れてしまったカッパの着心地は最悪で、どんどんと体温を奪ってゆく。この日は外気温も12度、ついに浅虫まできたところで寒さでダウンとなった。歩道橋の下で雨がかからないところを探して雨宿り。メッシュのシューズはずくずくでこれも居心地悪い。

 着替えたいのだが新しいカッパを手に入れないとまた同じ事。道の駅のトイレの便座ワオーマーで一息ついてから、お店が開く10時頃を目指して青森市内に向かった。3時間半かかってやっとのことで青森市内のホームセンターでレインウエアと長靴を購入し、立体駐車場を拝み倒して入れさせてもらい、屋根の下で着替えを行った。乾いた下着とズボン、新しいレインウエアと長靴はホントに生きた心地がした。



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わ・らっせ


 着替えもできて一息ついて、わ・わっせで気分転換。暖房の効いた館内が暖かくて気持ちいい。現在は今年度の1-3位のねぶたが展示されていた。青森市内に寄ったら、ぜひここと青函連絡船はセットで見た方が良い。



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青森魚菜センター


 朝からやっているのっけ丼をまた食べてきた。今度は2回目なので要領も分かっており、お好みの丼が完成。イカを3杯、これをメインに大間の中落ちマグロ1杯、明太1杯、ホタテの松前漬け1杯、ホウボウ卵の辛子漬け1杯。それにしじみ汁と卵焼き、唐揚げ?? 今回も旨かった!!
 着替えて温かくなり、お腹もふくれたところで再び雨の中を出発。八甲田の酸ヶ湯温泉 千人風呂も立ち寄りたかったけど、この雨の中では回り道する気力なし。。。目指すは岩木山、鰺ヶ沢、黄金崎の不老ふ死温泉がゴールだ。



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ステアリング・ダンパー


 青森駅近くで突如「ガタン」と音がしてハンドルが振られた。見るとステアリングダンパーを止めているボルトのナットが緩んで脱落し、ダンパーが路面に落ちかけていた。すぐに路肩に止めたために、車体の損傷には至らなかった。幸いダンパーが悪さしないようにすれば走行は可能であった。ググったら近くにバイク屋さんを発見、不安を抱えて修理に向かった。


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中村輪業


 スズキの看板がかかった小さなお店を発見、主は奥さんとお昼を食べているところだった。修理をお願いすると嫌な顔もせずに取り付いてくれた。ナットは10mmピッチは1.25であれば大丈夫と伝えると、あっという間に新しいナットを締めてくれた。こういった旅先でのトラブルを飛び込んだ先で治して貰えるのはホントにありがたい。お礼と修理代を渡してこの先に急ぐことができた。
 ステアリングダンパーの効かない状態で初めて運転したことになるのだが、これが無いとハンドリングは軽くなるが、カーブの立ち上がりなどでシミーのようなひどいハンドルのぶれを感じた。路面の過剰に反応してハンドル操作が疲れることがよーく分かった。


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Youは何しに大賞 マーティンさん




 後日このバイク屋さんを調べていたら、2012年のテレビ番組で取り上げられて一時話題になっていたことが分かった。行き当たりばったりの日本の旅にきたドイツ人が、青森市内で旅に使う自転車を探すことに。そこで飛び込んだのが中村輪業さんで、40年前のレトロな自転車に一目惚れし、面倒見の良い店主が整備して旅に送り出すというものであった。自分も飛び込んだ先がこのバイク屋さん、なかなかおもしろいご縁だ。





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鰺ヶ沢 イカ焼き きくや商店


 青森からは岩木山を左に見ながらつがる市、鰺ヶ沢と日本海側に向かうことになる。今宵の宿は黄金崎、海岸線を南下するコースだ。中途の観光名所を探したら、テレビで見たことのある「わさおの家」を通ることが分かった。調べてみるとこのあたりは海沿いに「イカ焼き」のお店が並んでいて、その一軒が「わさおの家」だそうな。
 お店の名は「きくや商店」、国道沿いですぐに分かった。なんたって看板が派手だ、お店の左手の奥に犬小屋があってその前にバイクを停めて、まずはお店に伺った。土間のようなお店に入ると入り口でイカを焼いていて一皿500円、これを頂きながらお店の中を観察。お店の中はほとんどがわさおの写真で埋め尽くされ、これでもかっていうくらい芸能人達の写真が残っている。カレンダーやノート、ミニカーまでわさおグッズが売られていた。イカ焼き以外の売り物はなかったような。


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わさおの家


 いかを頂いてみたが、「ごく普通のイカ焼き」であった。小生的には七味か、マヨネースを添えて欲しい所だが、料金がかかるとかでやめてしまった。その後、小生と同じように雨に濡れているわさおとその家族にご対面、わさおはバイク音が嫌いだとお店の人が言っていたので、カメラを回してそそくさと退散した。マスコミが取り上げていなかったら、ごく普通に「捨て犬が家族に大事にされた」お話で終わるのに。。。10才のわさおがいつか居なくなったら、「イカ焼き」の「きくや商店」はいったいどうなるのだろうと余計な心配をしてしまった。わさおにはなーんにも関係のないお話だ。




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白神山地


 海沿いの国道101号を走ると左側は霧にかすんだ山が連なる。世界遺産になった白神山地で「人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布している」とのこと。じぶんの足で歩かなくっては体験できないわけで、通りがかりのライダーには敷居が高い。ゆっくりと時間を使えるようになったら、白神山地を再訪してみたい。歩く支度をして数日はかかるだろう世界だ。


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深浦千畳敷


 太宰治の「津軽」に登場した深浦の千畳敷。千畳敷は日本各地に名がついているので、深浦と付けたほうがよいだろう。山が迫って細長い海岸線をのどかな五能線がはしり、不思議な緑色の奇岩が広がる岩場。太宰の取材した時代から五能線は走っていて、この景色は当時からあまり変わっていないだろう。


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黄金崎 不老ふ死温泉


 温泉番付表などで必ず上位にあらわれる不老ふ死温泉、ぜひ訪れてみたかった宿だ。旧館は外来入浴窓口となり、新館が宿泊者のためにできていた。想像よりも立派な施設で、繁盛していることがうかがえた。除雪車などの車庫をバイク用に確保してくれてあったんで、濡れたサイドカーシートを乾かすにはありがたかった。一日中雨の中にいると、屋根付きがホントに嬉しい。
 ビジネスホテルクラスのひとり部屋が用意されていて、ひとり旅や商用の人たちには都合よかろう。浴場は新館、旧館にそれぞれあって、含鉄-ナトリウム-マグネシウム-塩化物強塩泉 源泉57℃ 酸化した鉄が赤茶けた外観を作る。ここは海岸にある露天風呂で知られていて、日本海に沈む夕日がすばらしいとされる。


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不老ふ死温泉 露天風呂


 夕食前、雨降る中で名物の露天風呂にもつかって、荒々しい波と風を味わった。生憎夕日を望むことはかなわないが、ワイルドなお風呂であった。照明がないので日の出から日没までの入浴、屋根もないので雨の今日のような日は「ビニール傘」で脱衣籠を被う必要があった。男用は女性も入ってよい混浴になっているが、小さいながらも女性用が用意されているので男湯に入ってくる奇特な人はいない。
 部屋だしじゃないけど、まずまずの夕飯を食事処で頂いた。やはりバイキングよりも風情があってお膳で頂いた方がよい。ひとり旅の同類と思われるお客さんも何人かいた。雨中冷えた体を温泉でじっくりと温め、風呂上がりによーく冷えた生ビールを頂く。んっまあ、至福の一杯だ。
海沿いの一軒家の温泉、またリピートしてみたいお宿が増えた。



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鹿の浦展望所


翌朝は曇天でなんとか雨は我慢してくれている。それでもいつ降り出しても良いように、上下のレインウエアと長靴仕様ですっかりこの旅のスタイルとなった。単調な海岸線を走る。中途では衆議院選挙の宣伝カーに行く道をふさがれて、否応なしに選挙応援を聞かされる。鹿の浦の休憩所からは男鹿半島の入道崎に続く海岸線がきれいに見渡せた。


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男鹿半島 間口浜


 国道101号線は長い砂浜と松林を縫うように続いている。時折、ぱっと展望が広がって先端の入道崎が見え隠れする。少しずつ天候も回復してきたような気がしてすこし心ワクワク。このあたりも民家が少なく、最果て感が半端ない。


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男鹿半島 八望台


 男鹿半島のお山に登る。この先は海沿いのいい景色が撮れそうだ。これまで動画を撮るような天候では無かったので出番が無かったが、いよいよ男鹿半島では撮影する気もおきてきた。半島の先端までの海沿いのシーン、そして寒風山の草原シーン、これを期待して準備に取りかかる。ヘルメット装着とサイドカー装着、使い分けて臨場感が出るといいが。。。今回の走行 460km



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その4-5に続く




by akane8150 | 2017-10-22 10:00 | Motorcycles | Comments(0)

GL1200サイドカー 4 東北の旅 その2-5 八戸 恐山 大間崎 下風呂温泉



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三陸鉄道 釜石駅


 三陸鉄道には南リアス線と北リアス線があり、その間をJR山田線がつないでいる。震災以降JR線は不通となっているが平成30年を目標に再開通の予定だ。三陸鉄道のワンマンカーが鮮やかな塗色で走る姿はとてもかわいい。今後JR山田線が三陸鉄道に委譲される話もあり、そうなると大船渡から久慈まで三陸鉄道の線路が繋がることになる。
 釜石から再び北上して海沿いを走るのが当初の計画であったが、時間短縮が必要と分かり自動車道と東北自動車道を使って八戸まで高速を飛ばす作戦とした。なんたって今日の走行距離は500km以上にもなりそうだから。。


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二戸パーキングエリア


 高速道路を制限速度+αで淡々と距離を伸ばす。キャブレターOHのおかげできっちりエンジンは回るようになった。快調に走って青森の二戸まできたが、ここに及んで一から九まで「〇戸」という地名があることに気づく。荘園制度のころに馬の放牧場にちなんで名前が振られたようだ。数字の順に並んでいるかとも思ったけど、ばらばらだった。


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 ちなみに「四戸」だけが現在の地図上で見つからないが、江戸時代以前までは四戸八幡宮という鎮守があって、四戸は実在したらしい。現在は櫛引八幡宮と名を変えている。

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八食センター


 八戸に入り、食べログに上位になっていた八食センターに行ってみた。野菜、海鮮などの小売店がひしめき合って賑やかなここは、食堂も幾つかあってお勧めのよう。とにかく活気があって楽しかった。八戸にきたら「せんべい汁」は外せないとおもって、センター内の「なんぶや」さんで昼食。一番贅沢な「南部定食」を頂いた。焼き魚は4種類から真ホッケの干物を選んだ。たっぷりのせんべい汁とお刺身、鉢物が一杯で美味しかった。せんべい汁は硬めの南部せんべいがおすましに入っていて、ふやけても歯ごたえはしっかり残り小麦が腹持ちもよくしている。
 小生は底モノの魚が好きで特にメバルには目がないのだが、市場では取れたての立派なメバルを発見!!。25cmほどの新鮮なメバル、刺身でも頂けるようだが、わたを出して裁いてもらい冷凍で自宅に送ることにした。名古屋の市場ではまずお目にかからない鮮魚、地方の市場はすごいなあ。




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六ヶ所村野鳥観察公園



 八食センターを出たあたりからは雨も本降りとなって全身をぬらす。すでに上下のレインウエアーで装備しているが、足下だけはメッシュブーツのまま。GLの足下は濡れにくいのでしばらくこれで行けそうだった。三沢を超えたあたりから国道338号線はただただまっすぐに寂しい集落をすぎてゆく。景色が変わらない、飲食店はもちろんコンビニすら見当たらない。それでも国道沿いにはパラパラと住まいが続いていた。地図を見ていても、実際に走ってみてもとても閑散としたところだった。

 眠気も出てきたので、ちょっと見晴らしのいいところに停めて休憩、野鳥観察の場所であって白鳥の飛来地でもあった。見ると1羽の白鳥がカモに混じって哀しそうにしていた。白鳥のシーズンはこれからで多くの白鳥がこの地で越冬するわけだ。



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宇曽利湖



 久しぶりの町らしい町のむつ市を通り越し、本日メインの恐山に近づいていく。恐山の手前には青い湖が広がっていた。なんとPH3.5の強酸の湖、恐山温泉のお湯が流れ込むのが原因であろう。荒涼とした景色がなんだか怖い。


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三途の川と太鼓橋


 湖から流れ出る川が「三途の川」、ここに木造の橋が架かっていて、祭事の時には人が渡るらしい。橋の手前が「現世」、橋の向こうが「あの世」ということだろう。薄暗い天候もあるだろうが、気味がわるい。。。


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恐山 伽羅陀山菩提寺


 死者を弔う霊場として、地元の人たちに古くから崇敬をあつめてきた恐山。硫黄が吹き出す火山らしい地獄は、恐山の名にふさわしいほどに怖い雰囲気が漂う。死んだ人に会うことを仲介してくれる「いたこの口寄せ」でも有名な場所だ。秋のお祭りや大祭では、青森各地から「いたこ」がやってきて参拝者達の祖先と合わせてくれる。硫黄ガスをはき出すその姿は霊場というのにふさわしく、高野山・比叡山と合わせ「日本三大霊山」と言われる。
 溶岩の川原には、石積みのケルンが並んでいる。そこには鮮やかな風車が立っていてちょっと不思議な光景。火を使うと引火するかもしれないので、ろうそくや線香は禁止され代わりに風車が立ててあるんだそうな。あの世はこんな景色なのかと思わせるくらい、インパクトのある景観の恐山だ。



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恐山 湯小屋


 恐山の伽羅陀山菩提寺には宿坊も有り、湯治の役割も担ってきた。境内の参道横には「男湯」・「女湯」と書かれた木造の質素な建物がある。無料の温泉である(既に拝観料は払っては居るが・・・)。引き戸を開けると脱衣場があって、すぐに湯船。白濁した硫黄のお湯が蕩々とながれ、素晴らしく雰囲気のいい湯船だった。お湯は熱めで入れない人も居るだろう。恐山温泉は硫黄-ナトリウム-塩化物泉 源泉は74℃。


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大間崎


 行程表はきっちり組んであって、最北端の大間崎には日没頃の到着予定であった。恐山のお湯で暖まってから、ブンブンと飛ばしたけど、やや押しながらの到着は日没後になってしまった。幸いにもまだ薄明かりが残っていて、大間崎の灯台、対岸の北海道の地形が読み取れる。マグロの一本釣りで有名な港だから、どこか食堂にでも入って試してみたいが、もう夕食時間となってタイムアウト。
 ここは今回のロングツーリングのひとつの目標地、ぷち感傷に浸りながら人影もまばらな地のはての寂静感をたっぷりと味わう。


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下風呂温泉 大湯


 下北半島の北部に位置する下風呂温泉、井上靖の「海峡」の舞台となった鄙びた温泉地だ。漁師町に沸いたお湯は硫黄泉、海沿いなのに塩っ気も含まれない珍しいお湯だ。大湯という昔ながらの共同浴場に行ってみた。予想通り、あっちっちの掛け流しのお湯で冷えた体にはがつんと堪えた。


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 当日は町をあげてのお祭りの日であったが、天候が悪く山車などの繰り出すイベントはすべて中止になってしまったようだ。気の毒なことだ。防水シートが掛けられた山車が共同浴場前の広場に鎮座していた。浴場の靴脱ぎ場には雨にかからないように太鼓と鉦鼓が避難していた。

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下風呂温泉 


 ここもぜひ訪れてみたいとおもっていた温泉地。何軒かの宿があって、イカ釣り船の漁り火が部屋からもみえる鉄筋ビルの旅館に問い合わせをしたが、ひとり旅では予約を受け付けていないとのこと。他の宿にあたったところ、電話応対も親身でお風呂の写真の風情があったお宿に決めた。
 目利きはまちがっていなかったようで、びしょ濡れのレインスーツ姿ではあったが、宿の主がてきぱきと応対してくれた。お部屋も望外のきれいさでお湯は写真のごとくいい湯だった。こじんまりした湯船なのでお札を立て貸し切りで浸かることができる。なので三脚を立てて自分の写真を撮ることができた。お札で貸し切り湯ができるので、ゆっくりと入りたいひとにはありがたい。下風呂温泉 含硫酸-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉 源泉66℃ 酸化が進む時期にはお湯がもっと黒くなるようだ。

ロングツーリング3泊目、明日からは終日雨の予報。。青森までの退屈な道のりが思いやられる 今回の走行 480km



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その3-5に続く




by akane8150 | 2017-10-20 18:00 | Motorcycles | Comments(2)

GL1200サイドカー 3 東北の旅 その1-5 秋保温泉 松島海岸 気仙沼 陸前高田



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太平洋フェリー 名古屋港


 昨年の春に家族で東北を巡ってから、今度はバイクで来たいとずーっと魂胆していた。天気が安定して寒くなる前の10月上旬の連休を挟んだあたりがベストとなった。調べるとこの頃の東北は秋雨前線が南下して雨も少ないことがわかり、5月頃から虎視眈々と計画を立てていた。
 仕事明けの土曜の夕方に名古屋港からフェリー、そして翌週の日曜日に再び名古屋港に戻るという8泊9日の作戦だ。旅のお供を誰にしようか、メインのMT-01は荷物が積めない・・・RZ250では見知らぬ土地でのいたずらが怖い・・・セロー250がもっとも気軽に行けそうということで、サドルバッグステーやシート対策などなどのツーリング仕様の準備をしてきた。

 が、降ってわいたようにGLサイドカーが増車となり、荷物がイッパイ積めるってことでGLサイドカーで行くことに決定。キャブレターのトラブルを抱えていたが、オーバーホールも間に合ってひとまず完調の状態で出発できることになった。



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 名古屋港からの長距離フェリーは太平洋フェリー1社のみ、隔日に仙台、苫小牧にむけて1万6000トンの大型船が出港している。
週末でもあるのか、北へ向かうバイク達もちらほら、このブースは仙台で下りる人たち。。。反対側には苫小牧下船のツーリストもバイクを休めていた。北海道はもう降雪があったようだけど、バイクは大丈夫なんだろうか??


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特等洋室


ビジネスホテルのツインと機能的には同じ「特等客室」、24時間近くの船旅であったのでプライベートを保つことのできる個室をお願いしてあった。夕方7時に名古屋を出港して翌日の午後5時に仙台に到着、ほぼ1日間の船旅にかかる費用はインターネット予約割引などを使って、サイドカーと部屋代で19800円。名古屋から仙台までバイクで高速料金とガソリン使って700km走り、どこかのビジネスホテルに泊まることを考えれば、十分に割に合う価格だと思う。


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「きそ」号は沖合10kmほどを海岸線に沿って20ノット(約40km)で航行する。見慣れた伊勢湾の景色が遠ざかり、神島・伊良湖岬を抜けるといよいよ外洋だ。船は伊良湖岬をすぎると上下にピッチングをおこし始めた。緩やかな周期ではあるがだんだんと気分不快に。。。夕食はバイキング会場に行く食欲もなく、飲み物だけで終了。。。


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ナイトショー


 ビジネスライクなフェリーには珍しく、夜間のショーなども行われていた。この日は関西弁のミュージシャン2名が1時間くらいの演奏をお昼と夜にやっていた。名古屋を出て仙台、苫小牧、そして再び名古屋までの4日間、彼らもずっと乗船したままでの営業活動、大変だ。



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 翌朝になれば船酔いもよくなってるかなと期待したが、嘔吐はしないけどずーっとベッドに横になっていたかった。下船は夕方なのでまだまだ船中の時間はたっぷりある(>_<)。帰りもこの状況になるんであれば、長距離を自走して帰っても良いんじゃないかとの考えに至り、復路のキャンセルを行った。
 あと2時間で到着となった頃、福島沖10kmの航路上で仙台から出港してきた姉妹船の「いしかり」とすれ違う。「いしかり」から、ついで「きそ」が汽笛を鳴らして互いの安全を願うシーンはなかなか格好いい。




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仙台港


船から出てきたらもうすでに夕日となっていた。体にはまだ船の揺れが残っていて、歩いていてもふらふらする。気を取り直して、そそくさとガソリンを満タンにしてーリングの始まりだ。今回は定評あるユピテルのナビゲーションをハンドルに設置しており、もっぱら地図代わりで自車のおよその位置を理解する。そして具体的なルート案内はスマホのナビソフトでブルートゥースヘッドホーンを使った音声案内を頼りにする。クルマのようにナビ画面を見ながらの運転は、バイクではとても危険で他人にはお勧めできない。仙台市郊外の秋保温泉へナビを頼りに走り出した。



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秋保温泉 共同浴場


 まずは宿に着く前に秋保温泉で唯一の共同浴場に向かった。想像通りのカチカチに熱いお風呂、常連さんが横たわる浴室内、温泉地のひなびた共同浴場そのものだった。秋保温泉は兵庫の有馬温泉、愛媛の道後温泉と並び、日本3名湯と呼ばれるほど有名な温泉地である。泉質は「ナトリウム・カルシウムー塩化物泉」で源泉は50度でわずかに塩味のするお湯だった。


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秋保温泉

 お宿は温泉街の入り口にどーんと立ってる温泉ホテル。ひとり旅だとなかなか予約を取らせてくれないのが現状で、宿の側からみれば収益の面でひとり旅はできれば敬遠したいのであろう。その点この宿にはシングルプランがあって、ビジネスホテル風のお部屋が用意されていた。食事は大会場でのバイキング料理、温泉地にはよくみかけるような大型ホテルだ。2つの大浴場があったのだが、いずれもお湯がオーバーフローしていないので、湯船には毛髪や湯垢が浮いている。これには興ざめで、お風呂の管理の改善を期待したい。
 プライスとお部屋、アメニティ、お食事、まずまず満足できたけど、温泉街の雰囲気を含め、日本三名湯とはちょっと思いがたい温泉地であった。他にも高級そうなお宿が散見したが、いずれも離れていて温泉客が下駄でぶらぶらするような古くからの温泉地の風情は残っていない。


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松島海岸 五大堂


 これまで素通りばかりで見たことのなかった五大堂、近くのゲート付駐車場にGLをクルマの扱いで停めることが出来てホッとした。バイクのように路肩にちょいと言うわけには行かないし、サイドカーは停めるときは難渋する。バイクの扱いを受けたり、自動車として扱われたり、駐車場ごとに扱いが違う。
 伊達政宗が奉納したというこの五大堂、津波の被害は最小限で済んだよう。真っ赤な「すかし橋」でわたるお堂は風雪に耐えた迫力を感じる「やれ具合」、ここから見渡す松島海岸も小島が入り組んで美しい。


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石巻


 石巻あたりから牡鹿半島へ向かう。石巻の市街地は広がる更地が痛々しい。建物は震災以降に建てられたモノばかりだから、真新しい住宅地や店舗が目についた。宅地に並ぶ家屋はまばらで歯が抜けたよう。


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牡鹿半島


 同じような入り江をやり過ごして牡鹿半島を岬に向かう。津波で消し去られた漁村を守るように入り江には一面に高い防波堤が建設されている。でもなにを守るのか?、防波堤の内側はすっかりと消えてしまった更地が広がるだけだ。
 今にも動き出しそうなくらいきれいな漁船が陸地に乗っかっている。調べると
第16利丸という高速捕鯨船で鮎川の「おしかホエールランド」に展示されていたものだ。しかし津波がホエールランドを跡形もなく流してしまって、置いてあったこの船だけがその場に残ってしまったらしい。


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御番所公園からの金華山


 牡鹿半島の目標、御番所公園にやっと到着。目の前には金華山が見えている。時間があれば船で渡って参拝もしたいが、そんな余裕もないので対岸からお参りしておいた。牡鹿半島の稜線を走る「牡鹿コバルトライン」は交通量も少なく小さなワインディング満載のバイク乗りには美味しいクネクネだった。この日も多くのバイクにすれ違ったが、工事のダンプカーも走り回っているので無理な走りは危ないだろう。


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志津川 南三陸さんさん商店街


 いずれは高速道路になるんであろう無料の自動車専用道路をのりついで南三陸町にはいる。よく耳にしている「さんさん商店街」を覗いてみた。真っ平らになった市街地に仮設商店街があって、大っきな道の駅のようになっていた。海鮮物、野菜などなど地元の食材を扱うお店では、みずタコ、ホタテが時期のようで店頭を賑わせていた。特にみずタコはでっかい頭や足にびっくり、あたま一匹分1500円は細くカットしたら20-30人分の焼きイカにできそう。みずタコはその名の通り湯がいた後もみずがでてくるので、数時間は干しておかないと商品にならないようだ。


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気仙沼ホルモン


 南三陸町の次にあらわれる気仙沼。水揚げ量を誇る大きな漁港で、カツオやマグロ以外にも「気仙沼ホルモン」も知られている。ニンニクの効いたタレに地元の豚ホルモンを炭火で焼き、キャベツの千切りが添えられるB級グルメだ。食べログで調べてお昼からやっている「お福」さんに行ってみた。ホルモン定食700円、食べ応えのある量のホルモンはきれいに処理されていて新鮮そのもの、食べると味わったことのない「みずみずしさ」で嫌みのない美味しさだった。ホルモンは好きなのでこれまでも色々食べてきたが、このお店のホルモンは来た甲斐があった思えるくらいの美味だった。
 漁港が発達して、遠洋漁業の船乗り達がタンパク質と野菜(キャベツ)を補充するためのホルモン料理を愛したことが気仙沼にホルモンが流行った理由のようだ。もちろんホルモンのみならずカルビなどの他の部位のメニューも並んでいる。



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気仙沼シャークミュージアム


 気仙沼は全国的にも有名な遠洋漁業の基地だ。カツオ1本釣り、マグロの延縄漁、サンマの棒受網漁、いずれも日本の誇る遠洋漁業だ。気仙沼では珍しいサメの博物館にも立ち寄った。震災以前からあったミュージアムは、津波ですっかり破壊されたが、元気に再興して今に至っている。
 サメは食材としても重要であたまからしっぽまで利用され、気仙沼はサメの日本漁獲量の9割を占める産地でも知られるようだ。ショッピングモールでは「活毛ガニ」を発見、市価の半額近いプライスで納得のお土産ができた。カニが大好物の家族は、翌日には生きたまま届いた毛ガニで舌鼓を打ったようだ。また全国的に品薄の「サンマ」も厚身でお刺身用の立派なサンマが並んでいた。


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陸前高田 奇跡の一本松


 陸前高田の海岸は立派な松並木で知られていたが、津波が根こそぎ削ってしまった。残っていた松の木一本もやがて塩害で枯れてしまう。モニュメントとしてこの木を残すこととなり愛知の業者が保存作業をおこなった
 木を分割して切断し、芯部に金属棒をいれて補強し松葉や枝は人工模造を施したそうだ。素人目には人工の木とは思えないできあがり、しかしトップには避雷針が備わっていた。指定の駐車場から800m以上の道のりがあって、足腰の弱い人には辛い距離だと思う。奥にはユースホステルの残骸も災害遺構としてそのままにされている。


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高田松原 タピック45


 震災遺構として残されている道の駅、以前は立派な松並木を背景に多くの人が訪れたはず。殻だけが残った建物は津波の恐ろしさを伝えている。隣接する復興まちづくり情報館では震災と復興を取り上げて見る人を引きつけていた。この周囲は松林も建物もなくなってがらーんとしている。いつかは国道沿いの賑やかな町並みに戻ってくれるだろう。



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新日鉄 釜石製鉄所


 本日の宿泊地、釜石にはいる。町の入り口からして、工場や煙突がならびこれまでの町とは全然違う。釜石は日本最初の製鉄所ができたところ、新日鉄釜石ラグビー部でも名の知れたところだ。


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釜石


 釜石市内には温泉宿はないので、ビジネスホテルに宿泊。お客さんは現場で働く力自慢の人たちばかり、ここに連泊しながら現場に通ってる風だった。三陸の海沿いは、役所や住宅は高台に移転してしまい海沿いの旧市街地はどこも荒涼とした更地になっている。そこをダンプカーやショベルカーがひっきりなしに移動し、河川や海岸の堤防や橋を整備している。三陸はそんな光景がずっと続いていた。
 ホテルのコインランドリーでこれまでの洗濯物を洗って、明日から雨の天気予報にそなえた。今回の走行距離 354km



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その2-5に続く





by akane8150 | 2017-10-16 21:00 | Motorcycles | Comments(2)
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Golf Bike Cars and Beer


by akane8150
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